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王子登場!ーー半年ぶりの新人

体調不良もあって、頭の中で発酵していたネタのうち、割にネガティヴなものは、溶けてしまったようです。皮膚の炎症のひどいのをやったのですが、それらは、私の中の毒素を排出してくれていたのかもしれませんね。

というわけで、かなり最近のことを書いてみたいと思うのです。

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今月の11日に、我が家に新入りが来ました。セネガルパロットという中型のインコです。中型とはいっても、平均体重が、120~130グラム前後だそうで、比較的小さめの体型です。

我が家にいるズアカハネナガインコと同じグループに属します。”アフリカン”と呼ばれているグループです。ヨウムという、おしゃべりが得意で、頭が良いことで有名な大型インコがいますが、その種族の仲間なんです(ドリトル先生シリーズに出てくる、ポリネシアという名前の鳥さんが、このヨウムです。作品では”オウム”ということになっていますが)。

私の体調が落ち着いた先月末、スマフォで何かを観ていた相方が、突然、こんなことを言い出しました。

「ねぇ、この子どうよ?」

差し出されたスマフォの画面には、東京の千駄木にあるインコ・オウムの専門店からの情報が出ていました。そこには、「セネガルパロットの里親さん募集!」とあります。

ズアカハネナガインコ2羽を迎えて、すっかりアフリカンにはまったらしい相方ですが、以前から、このセネガルパロットには興味があったのです。私自身は、お店でいい子に出会ったこともないせいか、相方ほどの興味は持てないでいました。
頭の部分は、明るいグレー。背中としっぽは明るいグリーンで、おなかがきれいなオレンジという、考えようによってはカラフルなインコさんです。相方は、コミドリコンゴウインコのピポナに出会って、中型インコにすっかり魅かれてしまったものの、それでも、出来れば、小さいサイズの子が良いようです。私が、割に、大きい身体のインコたちに魅かれるのとは、対照的ですね。

さて。相方から差し出されたスマフォで情報を観ると、その子は手乗りではない、とのこと。つまり、ピポナたちのようには遊べないわけです。加えて、爪に欠損部分があって、年齢も1~3歳なので子供ではありません。

このお店は、ちょっとユニークなところがあって、お店にいる子で、ちょっとハンディがある場合は、”里子”として、値段を破格に下げて売るのです。もちろん、日常生活に支障がない範囲のハンディに限定はしています。以前、この対象になっていた中型インコを迎えようとしたことがありましたが、この時の子は、ほかのおうちに行ったようです。
これが、良いことなのかどうかは、考え方が分かれるところでしょう。けれども、基本的に健康だけれど、そのお店の正規の値段で販売するには躊躇する場合に、こうして飼い主さんを募集するのは、私は悪いことではないと思っています。まぁ、命に値段をつけるって言うのは、確かに、傲慢のそしりは免れないところではあるのですが。

閑話休題。

相方は、自分が迎えたかった種族が、本来の価格の5分の一で里子になっていることにも、魅かれたようです。けれども、私は、その子が手乗りではないことや、若いけれどおとなであることが気がかりでもあって、反対したんですね。これには、私が久しぶりに迎えたいと思ったオカメインコに出会っていた、ということもあります。両方迎えてももちろんいいのですが、いろんな用意もありますから、ここはまずは1羽ずつ、ということになります。お店が違いますしね。

相方は、お店で手乗りではなかったズアカハネナガインコのハナとマリが、自分にべったりになっていることに、自信をもってきたのでしょう。もともと迎えたかった種族が、いわば”お得に”迎えられるチャンス! 我が家に来れば、べたべたの手乗りの中型インコたちがごろごろいるわけです。そうした先輩たちを観ているうちに、いずれはその子も打ち解けてくるはずだ。そんな確信を持っていたようです。

ただ、お店にその子とのお見合いをしに行くにあたって、相方がお店に電話でリサーチしてくれ、と言います。どのくらい人に慣れてないのか。どのくらいおびえるのか、などなど。また、前回のようにすでに里親さんが決まっていれば、もう手遅れですから、その確認もしてほしいというのですね。

いささか悔しい気持ちもしましたが、けれども、内心興味も出てきていた私、しぶしぶという風情で承諾して、お店に電話しました。

電話に出てきた方は、感じのいい若い女性。セネガルパロットの里親のことで、と、切り出すと、「ありがとうございます💕!」と明るいご挨拶。雰囲気の良さが気にいって、質問をぶつけてみました。

里子の対象になっているのは2羽いて、どちらも男の子。人が育てたのではなく(いわゆる”手乗りインコ”にするためには、差し餌と言って、人がある時期から親代わりにご飯を上げて、育てなくてはならないのです)、親に育てられたために、手乗りになっていない。神経質なところがあって、今かごに3羽で入っているけれど、何か怖いことがあると、3羽でかごの隅で固まっている。だから、突然暴れるようなことはない。年齢は、はっきりとはわからないが、1~3歳くらいで若いので、1羽でお迎えしてもらえれば、或る程度は人慣れすると思う。この子の兄弟で、すでにお迎えされた子たちの里親さんからは、「かごから出て、手からひまわりを食べるようになりましたよ」というご報告もいただいている。
そちらには、先輩がそんなにいるのなら、大丈夫ではないか。

要約すると、そういう回答でした。そのお店に入るには予約が必要ですから、相方が訪問する予定の日時を伝えておきました。

お見合いは、きわめてスムーズに進んだようで、お迎えする子を決めて、相方はご機嫌で帰ってきました。それが”王子”。彼女が言うには、案内されて、王子たちが入っているかごの前に行ったら、寝ていた1羽が、突然起きだして、かごの壁に張り付いたのだそうです(ほかの2羽は、フリーズしていたそうな)。張り付いた子にあっさり決めたとのことでした。まぁ、この場合、私でもそうしたでしょうね。

王子が我が家に来て、今度の日曜で10日になります。「え? まだ、10日なの?」という気もするくらい、彼は、すっかり馴染んでいます。地震があっても、暴れませんし、声を掛けながら、世話をしている私を無表情に眺めていたりします。なんだか、今にも手に乗ってきそうな風情ですが、それは私の勘違いで、彼は、早く世話が終わって、人がどかないかなぁ、と、思っているようです。人の手に関心があれば、何らかのリアクションがあるはずですから。どういう生い立ちなのかは、私にはわかりませんが、ともかく、怖いことに遭遇したらフリーズしてやり過ごす、という方法を学んでいるようです。
それでも、「おうちゃん、ご飯できたよ」と声をかけて、かごの戸を閉めると、すぐに好きなご飯を食べるようになりましたし、ピポナたちをそれとなく観察もしているようです。来て直後は、人が見ているときは、ご飯食べませんでしたから。案外早く、外に出たがるようになるかもなぁ、などと、私は予想していたりします。ピポナが、何故かこの王子を気に入っているようで、そばに行くと甘える声を出すので(ピポナが、です)、ちょっと、気をつけなくちゃいけませんね。事故が起きては大変ですから。

手乗りではないので、1羽増えても、世話の手間はたいしてかかりません。環境が変わっているので、体調とか食欲とかには気を付けるようにしていますし、声掛けもするようにはしています。まぁ、彼が半年いたお店ほどたくさんのインコたちはいませんが、25羽の先輩たちは、充分賑やかでしょうから、寂しくはないようです。相方が、かごにいろいろおもちゃを入れていますが、初めての一人部屋で、破壊神と化して、それなりに新生活を受け容れているように、私の眼には映ります。
これから彼がどう変化してゆくか、また、御報告できればいいなぁ、と、思っています。

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もう少し先まで書きたいこともあったのですが、長くなったので、また別の折にでもすることにします。たぶん、新入りがもう少し来そうなので、その時に改めて、ということになりそうです(ただ、私が出会ったオカメさんは、別のおうちに行ってしまったようです。遅かった(-_-;))。

或る意味本物の”残暑”が来ましたね。疲れが出てきますから、皆様、くれぐれもご自愛くださいませ💕

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