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閱讀之旅2019之雙城故事・結局篇

おわりにーそれでもやっぱり本が好き

これまで何度も旅をしてきて、行くたびに様々なことを感じてきた台湾と香港。昨年夏からの旅では本をテーマにしてきましたが、まだまだ回れていない場所も多く、後からWebや本などで情報を知っては次に行こうと計画を立てております。

数年前から台北の書店が日本の古本店主さんの間で注目を集め、雑誌等にもたびたび紹介されるようになった頃から、なぜそんなに注目をあびるのか、単に古書店主さんたちに台湾好きの人が多いからなのか?と思っていた私自身も、実は一箱古本市に出店している店主でありました。
誠品書店や台湾の金石堂書店、香港の商務印書館や三聯書店など、店主は大型書店も好きです。だけどこの旅で台南の二手書店や香港の独立書店をめぐり、どの店も文化や社会に対しての姿勢がしっかりしているように感じたのは確かなことでした。かつてPOVブックストアという名前で香港の映画プロデューサーがオーナーを務めていた書店を引き継いだキューブリックは、映画関連書の他に社会問題やLGBTなどの書籍を扱うというその店のコンセプトも継承しながら時代に合わせた変化をしています。高雄の三餘書店も、ZINEから大手出版社の単行本まで扱いながら、読んでもらいたい本をチョイスしている感があります。大々的な宣伝キャンペーンが売上を左右する現状を見て、さらに多くの書店の閉店の報を聞いてがっかりする本好きとして、テーマ性のある書店やセレクトショップとしての性格を持つ書店があることが羨ましく思います。

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