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いかにして歳をとるか

祖母(来月で90歳)に借りた『一○三歳になってわかったこと』を読みました。
年の功、というのは本当で、自分より長く人生を生きているというだけで尊敬に値すると思います。

印象に残った箇所を紹介させてください。

なにかに夢中になっているときは、ほかのことを忘れられますし、言い換えれば、一つなにか自分が夢中になれるものを持つと、生きていて、人は救われるのだろうと思います。仕事に夢中になったり、趣味に夢中になったり。宗教などに夢中になるのもそうだろうと思います。(p.69)
弱いというよりも無力で、なんの力もない。どんなに愛する人でも、さっと奪ってしまいます。運命には抗えない。私は、身の程をわきまえ、自然に対して、謙虚でなくてはならないと思いました。人が、傲慢になれる所以はないと思っています。(p.150)

文章がとても美しいのです。
103年も生きると、こんな文章が書けるようになるのかと思わずにはいられませんし、こだわりを一つ一つ丁寧に手放し続けてきて自由になると、こうなるのかなと感じました。

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