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269.日記(12月12日〜12月14日)

12月12日

今日、明日と職場のデザイナーさんが出張(と言いつつ接待に付き合わされる)。制作力がグンと下がった状態だったが、思ったより忙しい感じはなく、ゆるっと仕事を終える。

帰りに新文芸坐に立ち寄り、和田誠追悼上映で『怪盗ジゴマ 音楽篇』『快盗ルビイ』を観る。
『快盗ルビイ』は小泉今日子のキュートさはもちろんだが、真田広之の気弱で真面目な青年の愛おしいダメっぷりがとても好きでした。脇を固めるキャストも豪華で楽しいし、遊び心たっぷりでご機嫌な作品。

12月13日

今日もゆるっと仕事。眠い。ちょこちょこ仕事がくるけどそんなに忙しくもなく。そろそろ年末モードなのかな。

仕事終わり、映画行こうかフリーライブ行こうかとも迷ったが、ちょっと体調悪めだったから家に帰る。
少し本を読むも、あんまり頭に入らず。ぬるっと布団に入る。

12月14日

早稲田松竹へ。
『長いお別れ』は、認知症を患っていく父を演じる山崎努の「老い」っぷりもよかったが、ナイスキャスティングは妻を演じた松原智恵子。チャーミングなお母さんっぷりが素敵。特に網膜剥離で入院し、ずっと俯いて過ごさなきゃいけないくだりの可笑しみから、「大切な人と目が合う」ことのかけがえの無さに至るシーンの素晴らしさに思わず泣く。アメリカ周りのシーンはちょっとチープな感じが拭えないし、あそこまで英語が全くわからない竹内結子が学校からの連絡をちゃんと理解できてるのとか「うーむ……」と腑に落ちなかったりするんですけど、いいシーンがちょいちょいあったので加点式でアリかな、という感じです。
『旅のおわり世界のはじまり』は、言葉も通じない国で仕事に心を擦り減らされる女性リポーターが、少しずつ周囲に、そして世界に対して心を開いていく、という成長を正面から描いていて、「黒沢監督、こういう話も撮るのね……!」と新鮮。不穏でカタストロフも入り混じるいつもの黒沢清タッチではあるんだけど、清々しくて風通しのいい感じもあり、とってもいいバランス。いたたまれなさで輝く前田敦子がナイス。

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