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意味の図画と言葉の工作、このふたつで僕は文章をつくる

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図画とはクリエイティブであり、工作とはエンジニアリングである。実用に資する公的に正しい文章は、伝達と行動を企図した徹底的な他者志向から生まれる。 文化人や知識人は世の言葉の乱れ… もっと読む
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2020年7月の記事一覧

読ませる文章を書くということは「職能」であると改めて知った話

読ませる文章を書くということは「職能」であると改めて知った話

このnoteを読んでいるあなたは、自分でもnoteに沢山文章を書いているから、文章を書くなんて誰でもできる簡単なことだと思っているかも知れない。

僕もそう思っている節があった。でも本当にそうなのだろうか。

文章を書くことは職能なのか?スキルは仕事を通して身についていくものだ。

仕事を経験する中で、徐々にその仕事のスキルが身に付き、以前よりも早く質の高い仕事が出来るようになる。

コトバンクに

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コメント力について考える

コメント力について考える

 昨日こんなnoteを書いた。

 その中に、新しい習慣にしたいことの1つとしてこんなことを書いた。

③心動いたnoteにはコメントを残す。→誰かの表現に対するフィードバックの習慣づけ

 なので、昨日も今日もいくつかのnoteにコメントを残している。わたしのコメントに対する作者さんからのコメントが来たとのお知らせを受け、再度そのnoteを訪れて改めて自分のコメントを読み返してみたのだが、おおい

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初めて書いた日本語短編小説

初めて書いた日本語短編小説

言葉足らずですみません!
この短編は明日17時半にUPします。
*7/20(月)19:25追記。

俺が "書く" ことを始めたのはハワイ時代の1999年。
姉にMacのおさがりを貰い書き始めた。

最初に書いたのは高校2年の時にオーストラリアで半同棲してた彼女に出ていかれた時のことをベースに英語で書いた短編。

ガキの頃から本が大好きで、俺が小学校中学年で大学進学で博多に行った姉の部屋にあった本

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『54字の物語』のすすめ

『54字の物語』のすすめ

『54字の物語』のすすめ

みなさんこんにちは。
僕のマガジンに『54字の物語』というものがあります。
これは、PHP研究所という出版社のコンテストを書籍化した企画で、「54字の物語ジェネレーター」を使用すると、とても簡単に作れるのが気に入って、勝手にマガジン化させてもらっています。

僕の経験上、文章を書くという作業において長文を書くことは、経験を積めば慣れてきて、大量の文字数も苦労無く生み出せ

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「人は記事をちゃんと読まない」からはじまる意識改革

「人は記事をちゃんと読まない」からはじまる意識改革

仕事柄、日々投稿されるたくさんの記事を読みます。あたらしい視点をもらえる記事に出合えるとうれしくなる一方、もっとこうしたらいいのにな…と思ってしまうものもあります。

後者で感じるのは、書き手と読み手の「読む」に対する温度差を意識できていないことです。

基本的に、書き手は「記事を全部読んでもらえる」と思っているのに対して、読み手は「興味をひくものがあれば読む」というスタンス。興味をひかれなければ

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D2Cブランドのディスクリプションを調べてみた。(2020/07)

D2Cブランドのディスクリプションを調べてみた。(2020/07)

UXライティングの事例で語られる多くはECではなくサービスについて。私はEC畑なので、ECからみたUXライティングってどんなことがあるのかな?と考えてみた。しかも私のようにコードが書けないショップ運営者でもすぐに反映できること。

あった。ディスクリプションだ。

UXライティングは、より良いユーザー体験をうみだすための文章のこと。UXライティングのポイントは、

・長い文章を避けて完結にまとめる

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「何者か」になってからではなく、「何者かになっていく過程」を発信しよう。

「何者か」になってからではなく、「何者かになっていく過程」を発信しよう。

何者かになりたい。
ずっとそう思って生きてきました。

小学校の卒業文集には「自分にしかできない仕事がしたい」と書いていました。

社会人になってすぐの頃(2004年ごろ)、「ブログ」がまわりで流行り始めて、日々のつぶやきのようなブログを書いていました。会社員としてコピーライターをしながら「いつかは自分の名前で仕事がしたい」といつも思っていたような気がします。

今は、誰もが手軽に情報発信をできる

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だれにでもわかる文章を書きたい【note50記事】

だれにでもわかる文章を書きたい【note50記事】

noteを始めて約4か月、50記事を書き終えました。150人以上の方にフォローしていただいて、書くことに対するモチベーションがものすごく湧いています。サツマイモ掘りの感想文をイヤイヤ書いていた、小学2年生の僕に分けてあげたいです。

今回は、アクセス状況という客観的な数値と、自分の中の変化という主観的な感覚で、50記事を振り返りたいと思います。

アクセス状況

一番アクセス数が高い記事は村上春樹

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3000円でネーミングを依頼されて「安い」とは思わなかった。

3000円でネーミングを依頼されて「安い」とは思わなかった。

4年前に「エンジニアが生きやすくなるためのメディアの名前を考えてくれないか」という相談が来ました。最初に声をかけるとき、費用感を伝えてくれてる方はとても親切だと思うのですが、この方も伝えてくれました。

会社として支払うのが難しいので、
私のポケットマネー3000円でもいいでしょうか?

これを聞いて・・・

安っ!!!!!!!

って思う人いるんだろうな、と思いました。

広告業界で働いている人

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リモートでより意識するべき仕事の仕方は”成果は小出しに、日本語を大切に”だと思う

リモートでより意識するべき仕事の仕方は”成果は小出しに、日本語を大切に”だと思う

こんにちは。てぃろです。

今回は、ここ3カ月ほどテレワークをしていて、うまく仕事を回していくために必要なことが何かを身をもって経験してきたので記事にしてみます。特に現場のオフィスワーカー(非管理者)の方の参考になれば、と思って書いています。

私は、3年ほど前から新事業の企画や顧客への営業のような仕事が大半を占めている現場のオフィスワーカーです。エンジニアリングの記事を中心に書く程度には元々エン

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初心者ライターがつくってしまいがちな構成のパターンを桃太郎で整理した

初心者ライターがつくってしまいがちな構成のパターンを桃太郎で整理した

あれはざっくり5年ほど前でしょうか。

イベント取材を終え、編集者から「初稿の前に構成いただけると幸いです」と言われた駆け出しライターは、10分くらいで構成を作成し終え、どや顔で送付しました。イベント取材中のメモに申しわけ程度の見出しをつけ、一切インデントをせずに羅列しただけのドキュメントを、です。いま、彼女に向かって言ってやりたい言葉はひとつだけ。

「お前が作成したのは構成じゃなくて議事録だか

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タイピングからタイポグラフィへ

タイピングからタイポグラフィへ

書き手がWordにタイピングしたテキストを「すっぴん」の状態と捉える。「すっぴん」のテキストはそのままでは見るに耐えないので、デザイナーがそれをIllustratorのテキストボックスに流し込み、書体、文字サイズ、行間、その他あらゆる設定を決め、紙面に配置することで美しく仕上げる。これがタイポグラフィという行為の一般的なイメージである。

このイメージに疑問を呈するのが本記事の趣旨であるということ

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なぜ君は文章の段落を下げないのか?

 noteやweb小説を見ると段落を下げていないのがままある。確かに行間を開けるといった工夫はネットならではのものだが、段落を下げないのはどう考えてもおかしい。コメント欄やメモみたいな簡易な文章なら分からなくもないが、一定の記事というレベルに達した文は段落を下げる必要があるはずだ。
 ちゃんと型を整え、推敲を経た文章には本来、一定の規則があるはずなのに。それを守らないのはなぜだ!?

 紙に文章を

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個の話を普遍的なテーマへ開くにはどうしたらいいのか?【エッセイ】

個の話を普遍的なテーマへ開くにはどうしたらいいのか?【エッセイ】

『開かれた文章はどうしたら書けるか』

これははつかさんから頂いた文章相談の言葉で、収録時にどの意味合いでこの言葉が使われたかはっきりせず明確に答えられずにいたものだ。しかし、番組公開後、はつかさんご本人よりしっかりと明言化されましたので、この場でお答えしたいと思う。

個を語りながら一般化する文章?というか、自分のことを書きながら読者を引き込むためには、という意図で『開く』と表現したんだと思いま

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