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意味の図画と言葉の工作、このふたつで僕は文章をつくる

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図画とはクリエイティブであり、工作とはエンジニアリングである。実用に資する公的に正しい文章は、伝達と行動を企図した徹底的な他者志向から生まれる。 文化人や知識人は世の言葉の乱れ… もっと読む
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2018年6月の記事一覧

「読まれるレポートのコツ」_デザイナーがライティング時に気にかけていること

「読まれるレポートのコツ」_デザイナーがライティング時に気にかけていること

ありがたいことに前回の勉強会レポートにお褒めの言葉を頂いたので、普段からどんな部分を気にしながら文章を書いているのか、コツなどをまとめます。

▼こんな人におすすめ!
・デザイナーが文章を書くときなに考えてるのか気になる
・文章やレポートを書くことに苦手意識がある

▼内容はざっくりこんな感じ!
・ゴール設定とそこへ向けたアプローチ
・アプローチをテーマに落として具体化する
・読む人に

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"生きた"言葉を使う人たちのところへ行きたいな

作詞について考えること、言葉について考えること

#ロゴススタジオ

というのは基本的にみんなで作詞について、考えるための場として始めている。

作詞というのは、もちろん音楽があってはじめてそれが「作詞」であるといえるようになるものだ(僕がいうところの作詞は、いわゆる「詩」をつくることではなく、音楽作品の中での詩をつくることだと思ってほしい)

が、しかし一方で、作詞というときに行われるのはもっぱら「言葉」について、考えることだ。

さて言葉、あ

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こころに持つ辞書が似ているひと

好きなひとたちの共通項のひとつに「違和感のあることばをつかわない」がある気がする。わたしにとってはとても、大切なこと。

数年前、とある男の子と自宅へ向かう坂道を登っていると彼は「疲れてしんじゃう」と言った。(わたし毎日登ってるんだけど...?)と思いながら、カジュアルに「死」というワードを盛り込んでくるひとがすごく苦手なことを思い出した。いのちをおとすくらいなら、今すぐ坂道を降りて帰れと思って以

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読みやすい文章は「デザイン」が優れている

読みやすい文章は「デザイン」が優れている

 村上春樹さんや林真理子さん、糸井重里さん、『嫌われる勇気』の古賀史健さん。彼ら彼女らの文章は、スルスルと読める。とっても読みやすい。

 その「読みやすさ」の正体ってなんだろう? と考えてみる。

 読みやすい文章は、パッとその文章を見た瞬間に「読みやすそう!」と思える。これは「文章の中身」というよりも「デザイン」に近いのではないかと思う。

 漢字とひらがなのバランス、改行の位置、「(会話文)

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感情を自分の言葉で語れない人

感情を自分の言葉で語れない人

友人が亡くなって、そのあとのSNSグループでのコメント欄に、コピペしたかのように同じような言葉が延々と並んでいるのを見て、僕はゾッとする。その理由が少しだけ分かってきたから、この文章を書いている。

「最近の社会は・・・」という物言いは注意深く行うべきだけど、僕は最近僕も含めた人々の感情が劣化していると思っている。ここでいう感情劣化とは、何らかの出来事がやってきたときに、それを表現する言葉が乏しく

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文章をなるべく「シンプル」にするということ

文章をなるべく「シンプル」にするということ

「なぜか伝わらない」

 そんな悩みをお持ちの方は「シンプルな文章」を目指してみるといいかもしれません。

「シンプルな文章」とは、余計な「ぜい肉」がなく、スッキリとしていて、きちっと「骨格」のある文章です。

 もちろん「シンプル」でなくても、魅力的な文章はたくさんあります。「骨格」などなくても、空気の伝わってくる素敵な文章も多くあります。「シンプルでないほうが文章として魅力がある」と思われる方

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一気に読ませる文章を書くための7つのポイント

一気に読ませる文章を書くための7つのポイント

「週刊文春」は、毎週買っている。

 真っ先に読むのが、林真理子さんのコラム「夜ふけのなわとび」だ。時事ニュースに絡めた話や林さんの近況などが書かれているのだが、これがおもしろい。

 なんてことのない文章のように見えて、一気に読ませてしまう魔力を持っている。他の人のコラムもいろいろあるが、林さんのだけは途中で飽きるようなことはまずない。

 そのおもしろさのポイントを僭越ながら分析してみた。

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芸術のセンスとは、パターンを読み取ることである。

例えば、音楽を演奏したり創作したりするとき以外でも

「センス」

というものはよく問題になる。例えば、音楽を聴くセンスがいい、センスのいい音楽を聴いている、と言われる人は確かに存在する。つまりはそれを評価する側の視点になってみてもセンスという言葉によって、ある意味で評価されているということである。

たしかに、実際「ああこの人はセンスがいいな」と思うこともあるし、もちろん作り手のことなどを考えて

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広告は、ブランド・ジャーナリズムへ。(続・広告がなくなる日)

広告は、ブランド・ジャーナリズムへ。(続・広告がなくなる日)

先日、「広告がなくなる日」という記事を書いたら、想像以上にたくさんの反響をいただきました。デザイン・広告業界は、その代理性ゆえなのか、発信する人が少ない印象があります。この業界のことを発信・批評していくことは、ある一定の意義と需要があるのだと実感しました。今回は個人的にとても関心のある「ブランド・ジャーナリズム」について書いてみたいと思います。

Fearless Girl(恐れを知らない少女)の

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編集をしていて思う「読みやすい文章」を作るコツ

編集をしていて思う「読みやすい文章」を作るコツ

おおげさでもなんでもなく、言葉は魔法です。

誰かの人生を大きく変えたり、時にその人生を豊かにする。そして諸刃のごとく隣人のやる気を無邪気にそぎ落とし、時に人を傷つけてしまう。

言葉には、余りある力があります。だからこそ言葉とか文章とうまく付き合っていきたいですよね。

広く一般のユーザが使うサービスを提供する人は、
誰にでもわかる言葉を使って表現できるようになるといいと思います。

ぼくは文章

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