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ファインダー越しの永遠📷 ―「世界」を切り取る魔法の瞳―

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「レンズ」と「銀塩」と「穴の開いた箱」が出会う時、 人類は「世界を切り取って閉じ込め、一瞬を永遠に変える」魔法を手に入れた。 造物主たる彼らは、その魔法の箱に 「カメラ(came… もっと読む
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記事一覧

1人の写真家が教えてくれた、出版社の存在理由

1人の写真家が教えてくれた、出版社の存在理由

世界中の民族を撮影するフォトグラファー、ヨシダナギさんが第2弾となる最新ベスト作品集 『HEROES 2.0(仮)』の製作を開始。自身初のクラウドファンディングを実施しています。この挑戦をライツ社が応援する理由とともに、担当編集者である大塚とヨシダナギさんのこれまでの経緯を記録します。みなさまの心に、彼女の想いが届くことを願って。

「だから、信頼できた」と彼女は言ったヨシダナギさんと、そのマネー

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ボクに写真を教えてください

ボクに写真を教えてください

大学の卒業旅行で長崎と函館に1人で行ったときに、長い坂を駆け上りながら、Canonのコンデジでパシャパシャと階段や境界を撮っていたら結構楽しくて、同期が一眼レフを使っていたこともあり、初任給でKiss X4を購入しました。ダブルズームキットです。想像していたようなボケボケした写真がなかなか撮れなくて、単焦点レンズを付けたら背景がボケると知ると、さっそく撒き餌レンズを買って、浜寺公園のバラ園でお花を

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すべてを肯定するために(あるいは『写真で何かを伝えたいすべての人たちへ』が目指す場所)

すべてを肯定するために(あるいは『写真で何かを伝えたいすべての人たちへ』が目指す場所)

カミュの本「シーシュポスの神話」は、多分10代から20代の僕にとって最も大きな影響を与えた本だったと思う。尖りまくってすべてを否定し、薙ぎ倒そうと思っていた10代の僕は、カミュがこの神話の最後に書いた「すべてよし(tout est bien)」という一言、そしてそれを体現した「いまや、シーシュポスは幸福なのだと思わねばならぬ。」という一文に出会って、世界への見方がガラッと変わった。

神の罰によっ

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ChatGPTに、「カメラとレンズ」の組み合わせを問う。

ChatGPTに、「カメラとレンズ」の組み合わせを問う。

 以下、彼ら(架空の人物)が保有しているカメラ本体とレンズをChatGPTに提供して、カメラ本体とレンズの最適な組み合わせや、今後の取材の変化により必要となる機材について質問することにした。

 これは、あくまでも生成AIへの実験であるので、条件については、筆者の頭に浮かんだものを、適当に投げ込んでいることになる。しかし、生成AIは見事なまでに、カメラ本体やレンズの特性について検証を行い、適切なリ

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深夜に、一眼レフカメラとレンズの手入れ。

深夜に、一眼レフカメラとレンズの手入れ。

 今年の初取材は、1月9日を予定しているが、昨年末に手入れをしていたはずの一眼レフカメラとレンズが中途半端であったことを思い出し、先ほどまでクリーニングしていた。

 一眼レフカメラは定期的に中の掃除を、それも慎重にしないと、C-MOSに小さなゴミが付着していることがある。日頃から野外ではレンズ交換をしないようにしているが、精密機械であるが故に、小さな埃も命取りとなる。

 レンズもまた、前玉の部

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一番好きなフォトグラファー

一番好きなフォトグラファー

フィルムカメラを使わなくなってしまった。

飽きたわけでも、流行ったから嫌になったのでもない。

でも、使うのをやめてしまった。

それはただただ勝てないから。

私には越えられないフォトグラファーがいる。
撮っても撮っても近づけやしない。そのことが悔しくて、どうにもたまらない。

相手がとんでもない有名人なら諦めがつくかもしれない。

しかし、その人は世間的には知られていない。隠れた名人、または

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【フィルムカメラ】Kodak Ektar H35を初現像した。

【フィルムカメラ】Kodak Ektar H35を初現像した。

 昨年は「写ルンです」が品薄になった店舗もあったそうで、特に若い世代にウケているそうですね。そういう自分もまだ若い世代の部類なのですが。
 例に漏れず僕も「写ルンです」は大学時代に二度ほど購入して、現像後には「思っていたより暗くなっちゃった」だとか「想像していたよりも綺麗に撮れていた」とフィルムの「現像してみるまでどんな画が撮れたか分からない楽しみ」を味わっていました。

 しかし、「写ルンです」

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写真集(展)の話:土門拳 「土門拳の古寺巡礼」

写真集(展)の話:土門拳 「土門拳の古寺巡礼」

こんにちは。38specialです。今日はGW2日目、雨降り。
そういえば先日SONYのフォトコンテストで優勝がAI制作画像だったことが話題になりました(リンクフリーではなさそうなので検索してみてください)。まあ、、もはやデジタルフォト自体が素材撮り+レタッチで仕上げる画像なので、元素材の使用率によっては両者の実質的な差は・・?長くなる話ですね🤗

さて、金曜日に東京都写真美術館で行われている「

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写真家としての危機的状況を乗り越える

写真家としての危機的状況を乗り越える

「写真家として危機的状況!?」まさに今がその状況なんです。その危機的状況を乗り越えるために今あらゆる対策を考えています。
誰に助けを求めるわけではなく、自分自身で今の状況を乗り越えなければいけません。

こんにちは、京都でアート×写真家をしているリョウです。

いきなり大げさなタイトルから始まりましたが、今の僕にとってとても写真家として危機的状況なんです。

その危機的状況というのは、



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「コインランドリー」フォルダの中身

「コインランドリー」フォルダの中身

何か目的があって集めてるわけじゃないけど、写真を撮ってはフォルダに突っ込んでるものがある。フォルダの名前は「コインランドリー」。

洗濯という生活に欠かせないものを行う場所。自分以外の他人との接点もあり、自分の家でもないのに一人で過ごすことも多い場所。どうしても、日常と物語の世界をつないでくれそうな雰囲気を感じる。

夜中、ひとりでいるとこわくなることもある。誰か知らない人が入ってくるかもしれない

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グループ展について。

グループ展について。

4月3日〜4月9日、一週間トータル、
376名様が来場して頂きました!
ありがとうございました◎

一から初めて自分達で考えたグループ展。
ギャラリー天平ならまち。
真っ白で素敵な空間でした。
(絶対壁は白が良くて、自分色にしたかんです。)
展示方法も皆んなバラバラでおもしろかったです。

色々なお客さんが来てくれました。

1番頭に残ったのは
初対面のカメラマンさんの言葉で
『尖ってていいんだよ

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写真展「星野道夫 悠久の時を旅する」が素晴らしかった

写真展「星野道夫 悠久の時を旅する」が素晴らしかった

東京都写真美術館(恵比寿)で開催中の「星野道夫 悠久の時を旅する」を観てきた。

これが、ただただ素晴らしかった。彼がなぜアラスカへ渡ったのか、そしてアラスカで何を撮り、何を考えたのかが、映像と150点の作品を通してわかる展示になっていた。彼は世界的な写真家だが、優れたエッセイストでもある。

だが、彼の本を読んだことがない人、星野道夫さんがどんな方なのか知らないという人でも十分楽しめるし、むし

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愛犬をかわいく撮影する神技テクニックをプロの動物写真家が紹介!

愛犬をかわいく撮影する神技テクニックをプロの動物写真家が紹介!

ヤマケイカレンダーの中でも人気が高い『柴犬』。カレンダー2023の『柴犬』は、「凛々しくてかわいい写真がいっぱい」と評判を呼んでいます。
撮影したのは動物写真家の福田豊文さんで、犬好きにはたまらない「神カット」の新作が続々登場。その撮影秘話と愛犬をかわいく撮影する神技テクニックをお聞きしました。

——毎年たくさんの柴犬写真を撮られていますが、普段柴犬はどのように探しているのでしょうか?

柴犬の

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