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「感性(センス)」がビジネスの『未来』をつくる

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人間の数多ある能力の中でも「感性(sense)」ほど曖昧模糊としたものも他にはなかろう。 ワクワク系エバンジェリストの小阪裕司は、感性を「知識や体験の集積に基づく価値判断の尺度」… もっと読む
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#デザイン

デザイナーのセンス

デザイナーのセンス

「センスはどうやって身につけるのですか?」

先日、某デザイン専門学校で講義をさせていただいた時、学生の方にこんな質問をいただきました。

たき工房には100名以上のデザイナーがいて、それぞれ得意なデザインカテゴリーを持っています。ブランディング、UI/UX、グラフィック、ムービーコンテンツといった領域別に力を発揮するだけでなく、創作文字が上手いとか、イラストが得意とか、スポーツ系が得意とか、女子

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オシャレに無頓着なデザイナーには手を出すな

オシャレに無頓着なデザイナーには手を出すな

どうも。メガネは7本持ってる、まーるです。

広告の世界では定説と言われている「だるだるのTシャツ着てるやつで、デザインできるやつはいない」

いや、Tシャツはだるだるなるだろ!って人を否定する話ではありません。

今回はセンスのお話。

センスのある人とない人の違い
「私センスないんです…」
「あの人はセンスがあるからできるんだよ」

このセンスがある、ないの話はデザインに携わると必ず出てきます

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「センス」という呪いの言葉と、その育て方の話。

「センス」という呪いの言葉と、その育て方の話。

この言葉が苦手。嫌い。
そもそも、誰でもこんな事は言われたくないだろう。

でも、同時にこの言葉も好きではなかったりする。

純粋にお褒めいただく言葉としては嬉しいのだけど、少々モヤっとすること多々あり。

今日はこの「センスがない」という話を起点に、僕なりの「センス」の考え方について書いていこうと思う。

まず「センスがない」は存在しないまず「センスがない」というは本来存在しない。
正しくは「セ

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エモーショナルUIデザイン

エモーショナルUIデザイン

はじめに2013年にスタートアップに参加したことをきっかけに、今までいくつかのデジタルプロダクトのUIデザインに携わってきました。2020年にTakramに参加してからは、さらに多様な事業のプロダクトに関わらせていただいています。この約10年間のあいだに世の中のUIデザインのノウハウは確立されてきており、既存のコンポーネントなどを組み合わせれば、きれいなUIが誰でも簡単に作れる時代になりました。そ

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イメージスケールを活用した感性マッピング

イメージスケールを活用した感性マッピング

イメージスケールは日本カラーデザイン研究所が開発した感性マッピングツールです。

色に対して感じる印象や連想するイメージは人によって異なりますが、統計的な共通項目も多く認められます。そのらイメージの共通感覚を心理学的な研究蓄積で明らかにしたものが、イメージスケールです。

基本のイメージスケールは、イメージの判断基準であるWARM-COOL、SOFT-HARDの座標軸上に単色、形容詞、形容動詞を表

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ユーザが消費者から生産者になるとき持続的なWell-beingが生まれる

ユーザが消費者から生産者になるとき持続的なWell-beingが生まれる

今月のDIGITAL Xでのコラムは、『偏愛』が感性価値の高いプロダクト/サービスを生むということで、書かせて頂きました。

今週のNoteはこのコラムの補足的な記事を書いてみたいと思います。コラムの中では、偏愛からプロダクト/サービスの開発のプロセスとして、

(1)偏愛マップの作成
(2)偏愛マップの共有・対話
(3)偏愛情報の拡張

というのを紹介しました。この中で、一番難しいのは、(3)の

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「場所ニューロン」

3時間ぐらい作業したら、むきや場所をかえて、また作業する。すると“集中力”をキープできる。それが“場所ニューロン”。

たまに意図して、“みえるけしき”をかえる。さんぽやおでかけや職場訪問など。短期も長期も、いいかんじの“やるき”がつづくのよ!

デザイン品格、「センスを磨く」方法は?

1.クライアントの“理想の人物像”をかく
2.その人が好むブランド・店をかく
3.ブランド・店の“既存デザイン”収集
4.そのデザインのレイアウト・フォント・表現をしる
5.しって、つくる

…いいデザインは「いいものにふれる」行動から!

今宵、センシティブの扉を開いてみよう。

今宵、センシティブの扉を開いてみよう。

こんにちは、デザイナーの遠藤です。今日は少し趣向を変えて、私の好きなテーマについて書いてみようと思います。それは「センシティブ(=繊細さ)を紐解く」ということです。※若干ポエム要素あります。

世の中にセンシティブなことはいっぱいある「日本人はセンシティブだ」「あの問題はセンシティブだ」などとよく聞くことがあるかもしれません。いずれも、その時の意味合いはネガティブな印象をうけるような内容で語られて

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どんなリサーチでも気をつけておきたい認知バイアスの話

どんなリサーチでも気をつけておきたい認知バイアスの話

どんなリサーチも定量であろうと定性であろうと、最終的にまとめる時にはチームメンバー個人の経験から来る「解釈」が存在しています。ですがこの解釈の多くは認知バイアスがついています。これが厄介なのよ。

特に気をつけたいのは「根本的な帰属の誤り」です。平たく言えば、人は個人の行動を評価する時、状況や文脈を軽視して人の性格や資質を重視して判断する傾向があります。

「いやいや、そんなことはない。自分は人を

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仕事に活かせる認知バイアス集

全18回の「認知バイアス講座」の中でも、おすすめの認知バイアスを紹介します。

01_ゼンメルワイス効果すでに確立されたルールや規範、信念と矛盾することを反射的に拒絶してしまうこと。

02_行為者ー観察者バイアス自分の行動原因は「状況」や「出来事」のせいにしてしまう。反対に他者の行動原因は「性格」や「能力」が原因だと考えてしまうこと。

03_注意バイアス
何かについて繰り返し考えている状態が続

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何が「オレもそれやりたいです」と言わすか?

何が「オレもそれやりたいです」と言わすか?

「バスケがしたいです」というセリフが、マンガ『スラムダンク』の中に出てくる。そのマンガは週刊少年ジャンプで連載されていたころ(1990-1996)、とても人気があった。それを読んだ若者は「オレもバスケしたい!」と思い、こぞってバスケを始めた。
これは何度か書いていることだけど、人の欲求は「本人がしたい」と思う以前に、何かの影響を受けている。

なぜ当時の若者はバスケをやりたがったのか?『スラムダン

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デザイナーへのハードルが、ちょっとだけ下がる話。

デザイナーへのハードルが、ちょっとだけ下がる話。

こんにちは!MERYでUIデザイナーをしている神尾と申します。先日、母校の文教大学湘南キャンパスで開催されている『Webデザイン』という授業にて、『デザイナーへのハードルが、ちょっとだけ下がる話。』というタイトルで、90分間、簡単なワークショップ形式も入れつつ、講義を行なってきました。

デザイナーになるのって、ハードルが高い気がしませんか?
私自身未だに"デザイナー"という肩書きが一人歩きしてし

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線を引く(「非デザイン論」に向けて)

線を引く(「非デザイン論」に向けて)

線を引く。
デザイナーが線を引き、歴史家が線を引く。
空間の線があり、時間の線がある。

線によって、奴らと僕らは区別され、あなたと私は結ばれる。区切線と接続線。敵と味方。

「と」。
接続詞としての「と」は、二者をつなぐと同時に分けてしまう。
線が引かれているから、接続詞「と」の出番が生じる。
区切ることと接続することは一見逆のことをしているようで、実は同じことの裏表でしかない。

線と言語線を

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