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「感性(センス)」がビジネスの『未来』をつくる

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人間の数多ある能力の中でも「感性(sense)」ほど曖昧模糊としたものも他にはなかろう。 ワクワク系エバンジェリストの小阪裕司は、感性を「知識や体験の集積に基づく価値判断の尺度」… もっと読む
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2019年7月の記事一覧

心象風景を考える

心象風景を考える

心象風景を考える
現実世界の視覚から、消えても心象として残るものがある。

また、予め、それを見たこともなく、その知識もなくても、それを見ると、特定の心象作用を誘発されるものがある。

この2つは、度々、混同されてきた。

それは、モノとイメージの同一視である。

映像は、このような性質を持ち合わせている

モノ作りから学べる、人生を通じて応用がききそうなこと

モノ作りから学べる、人生を通じて応用がききそうなこと

色んなものを作って遊んで、人生で普遍的に応用がききそうだなぁと思ったことまとめ。

最近はデザインの応用として、デザイン思考やデザイン経営なんてももてはやされてるけど、一番大事なのは、「ものを作る肌感覚、実感」を持てるかだと思う。

とりあえず口に突っ込もう口に合うかどうかを見定めるには、口に突っ込むのが手っ取り早い。人生で一番最初に出会ったものが、あなたにベストマッチしている確率はとても低い。も

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気づいたら老害になりかけてた

気づいたら老害になりかけてた

先日、とある学生と話す機会があった。

就活中とのことだったので、いろいろとアドバイスをしていたのだが...。途中からあることに気づいた。

あれ、これ老害じゃないか?

(大人はいろいろうるさいなあ。)(価値観をおしつけるなよ。)と思っていた学生時代。

だが、「この業界は結構大変で...」「同期の話によると...」なんて知ったように語る自分の姿は、まさに自分が見てきた大人だった。。

老害にな

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個性とは滲みでるもの、感性とは磨きあげるもの

個性とは滲みでるもの、感性とは磨きあげるもの

まだ12-3年前の駆け出しデザイナーだった頃、僕はいかに自分の個性を出すのか、個性を活かすにはどうすればいいか?ということをよく考えていました。

でも、あれから数々の経験を経て、最近では個性はむしろ消すことがデザインの作法なのではないかと感じています。

そして、どれだけ消そうとしても滲み出てしまうものが本当の個性であり、出そうとして表面的に取り繕ったり奇をてらったりするのは、同じ個性でも非常に

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Instagramでの世界観の統一は、そこまで重要なのだろうか?

Instagramでの世界観の統一は、そこまで重要なのだろうか?

「Instagramは世界観の統一は絶対ですよ、世界観こそがInstagramですよ。」

今年ショッピングサイトのコンサルタントに言われた言葉だ。

まあ確かに、ショップ用のInstagramを運営しているのだから何を売ってるのかわからないようでは困る。
プロフィールページでは一目で何屋さんでどんな商品があって、どんな雰囲気なのかがわかることは必要だ。

その雰囲気が好きかどうか、その雰囲気と自

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価値創造に必要な「と」の力

「か」の力は組織運営の効率化や実態の分析には不可欠な力です。黒「か」白。0「か」1。投資家が求める典型的な力です。

ただ、「か」の力だけでは、既に存在している選択肢を比べて進んでいるだけになるので、それだけでは新しい創造がない。そのためには「と」の力が必要です。

一見、「と」の力は矛盾に見えます。無駄にも見えます。だから、アクティビストの投資家は分離を企業に求めるのでしょう。

ただ、「と」の

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クリエイターが進化する為に学ぶべき5つの事

クリエイターが進化する為に学ぶべき5つの事

何か専門的なことを仕事にしていると、専門分野だけを勉強していては成長の壁がすぐに来てしまいます。

色々ある職業の中でも、デザイン業ではそれが特に顕著です。

医学や料理や小売などと比べても対象範囲が幅広く、さまざまなクライアントの抱える無理難題に応えていくには、相応の多様な経験が必要になるのです。

それこそ毎回知らない部分は勉強するわけですし、逆に言えば素人としての目線を持てるからこそ細かい仕

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炎上とマーケティングと文化圏の多様化

炎上とマーケティングと文化圏の多様化

TwitterでとあるYoutuberアーティストの炎上商法が話題になっている。
パワハラでありセクハラを受けたという女性がTwitterでLINEのやり取りを投稿。その数日後、実はそれは新曲のためのプロモーションであった、という内容で
Twitter上では大きな話題になっていた。
結果見事に炎上し「炎上商法」として、「さすが!」「マーケティングとしてすごい」と褒める人もいれば、「酷い」「品のない

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「かた」をまなぶこと

「かた」をまなぶこと

ことしも夜間部の前期最終講評会を無事におえることができました。自分自身、学科専攻を問わず毎期の最終講評会はいつもたのしみにしているのですが、夜間部の前期最終講評会は毎回、ゲスト講師に音楽家をまねいていることもあり、その異種格闘技感覚がとりわけおもしろい。今回はサクソフォーン奏者・作編曲家のかたと、ドラム・パーカッション奏者のかたをお招きし、例年同様、終始いい調子の講座となりました(ゲスト講師のお二

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ゴールの解像度とアイデアの関係

ゴールの解像度とアイデアの関係

先日、とある企業で「アイデアについて講演してほしい」とお声がけいただき、大人数の前で私なりの考えを話してきました。

その中で「ゴールの解像度」という話をしたパートが評判がよかったので、noteに書いておこうと思いました。

(ちなみに具体的なアイデアの出し方については今回は触れません。色んな流派がありますよね)

そもそもアイデアとはなにか?かなり広範囲な用途や解釈で使われている「アイデア」。そ

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デザインアプローチまとめ 2019

デザインアプローチまとめ 2019

「XXデザイン」というデザイン論が増えてきたので、各アプローチの違いを自分なりに整理してみました。随時更新していきたいと思います。(最終更新日:2019/7)
各アプローチのモデル図は、典型的なプロセスを描いており、それが唯一のモデルと限定しているわけではありません。様々なアプローチやリサーチメソッドの融合や進化も日々行われており、各アプローチが変化・進化していくことを期待しています。

1. フ

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色覚異常のひとは本当に「ただしい色」が見たいのか?

色覚異常のひとは本当に「ただしい色」が見たいのか?

先日、「モノシリーのとっておき」というテレビ番組でいわゆる「【感動】色覚補正メガネで初めて色を見た人の反応」系の動画を取り上げていたそうです。

このメガネの件についての自分の考えは以前記事にした通りですので、よろしければそちらをご覧ください。

その番組の内容次第によっては抗議を送ろうとしたのですが、機を逃してしまい内容を確認できていません。

それはそうと、
あの手の動画に対して、私はずっと違

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前にも書いたが、感性(センス)とは「知識や体験の集積に基づく価値判断の尺度」である。
故に正しい理論を積み重ね続けることで量から質へと転じ、おのずと感性の精度も洞察や直感のレベルまで向上するのは道理だ。

写真は理論なのか感性なのか https://note.mu/yamasha/n/n97f132364c34

デザイナーとコンサルタントの垣根がなくなってきているという話

デザイナーとコンサルタントの垣根がなくなってきているという話

自分で問題を設定する必要がある世界(VUCA時代)

2010年前後あたりまでは、リーマンショック後の不景気で就職活動も非常に厳しく、氷河期と言われていた時代でした。僕が最初の就職したタイミングはこの時期で、なんとか内定をもらうことができました。このタイミングでは、おそらく自分がこれまで経験してきていた「偏差値競争社会」の延長線上にありました。僕が言う偏差値競争社会とは、あたえられた問題に対し、早

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