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遊び場と匣の向こう側:ビデオゲームと少年少女たち

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「ゲームとは、芸術の一形態であり、プレーヤーと呼ばれる参加者が目標達成を目指して、ゲームトークンを介して資源管理のため意志決定するものである」(グレッグ・コスティキャン)  「… もっと読む
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2020年1月の記事一覧

痛い目を味わうまでゲームにのめりこんだ方がいい?

痛い目を味わうまでゲームにのめりこんだ方がいい?

寒い日は、パソコン、ゲーム機の熱が意外と部屋をあっためてくれます。
ハナキチです。

さて、いよいよ中高生のゲーム時間を制限する、規制する…という条例がとある県で発表されてしまいました。

そこで、子どもの頃からゲームに親しんできた…いや、浴びるほどゲームにのめりこんでいた僕の身としては、当然素朴な疑問が浮かぶわけです。

「そんなことして、子どもの成績が上がったり、ゲーム依存を予防することができ

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ゲームプランナーってなんぞや

ゲームプランナーってなんぞや

みなさん、こんにちわ。みねむーです

このnoteにたどり着いていただきありがとうございます🙂

本日は 僕の自己紹介でもいったゲームプランナーという職業についてご説明したいと思います

僕自身はソーシャルゲームのゲームプランナーなのでその目線で話していきますね

ゲームが好きでちょっとお時間があるよっていうあなた

どうか最後まで見てやってください

・1 ゲームプランナーとは

まず最初にゲ

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2020年を早速感じるの巻

2020年を早速感じるの巻

「インド人を右に」が伝承されていない辺りに過ぎ去ったゲーメスト文化を思う。本来「インド人」は「ハンドル」の誤植であり、ハンドルを上にってどこに行くんだ……(上は「スーパーウリアッ上」だべ)

ボルフェスと5人の悪魔

ボルフェスと5人の悪魔

 ときどき古いゲームを思い出すシリーズ。MSXで1987年に発売されたアクションロールプレイングゲームっぽいゲームだ。僕の大好きなクリスタルソフトってところがポイント高い。(けど、その話はまたいつか)

 と言いつつ、実は今までMSXを持っていたことがない。これからも手に入れる予定はない。当時、友人の遊んでいるのを横からちょっとあそばせてもらって面白かった記憶がある程度なのだ。でも記憶に残るんだか

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なぜ、十三機兵防衛圏のヒットにステマなどと失礼な言葉が用いられるのか

PS4ゲーム「十三機兵防衛圏」がジワジワと人気を高め、大ヒットの兆しを見せている。

そもそも発売直後からいい噂の絶えない作品だった。今思えば、プレイした友人は皆、「神ゲー」「シナリオが凄い」など口々にその魅力を語っていた。

ただ、友人からの評価で「良ゲー」は確約されていたものの、中々僕の中で今すぐ購入する候補には入っていなかった。

それもそのはず、小島秀夫監督作品の「デス・ストランディング」

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スマホゲーム運営はバー経営と同じ【数ではなく質を追求したおもてなしが大切です】

スマホゲーム運営はバー経営と同じ【数ではなく質を追求したおもてなしが大切です】



こんにちは
ゲームマーケターのトロネコです。

トロネコはバー巡りが好きです。
落ち着く空間と、美味しいお酒
バーのマスターとの何気ない会話

バーには様々なお客さんがいますが
お客さんにあわせて丁寧なおもてなしをしてくれます。

でも、これからのスマホゲーム運営も
スマホゲームにおけるマーケティングも

お客さまひとりひとりに合わせた
おもてなしができるかにかかっています。

バー経営と同じ

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香川県でゲーム規制条例(通称、うどん条例)が成立してから5年がたった

香川県でゲーム規制条例(通称、うどん条例)が成立してから5年がたった

※これは香川県の条例草案を元にしたフィクションです。草案を除き、実在の団体・ゲーム・人物とは一切関係ありません。
追記:一部を切り出して勘違いされる可能性のある引用はしない、していたら削除していただけるようお願いいたします。

香川県でゲーム規制条例、正式名称『香川県ネット・ゲーム依存症対策条例』が成立して5年がたった。
2023年に日本国内で『ゲーム規制法』が制定されたことは有名だけど、2020

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なぜ実態とゲーム内容が異なるエロ釣り広告が有効で、バナーが増え続けるのか

なぜ実態とゲーム内容が異なるエロ釣り広告が有効で、バナーが増え続けるのか

ネット広告は今、エロバナーブームです。いや、今に限りませんが。
でも昨今は特に『ビビッドアーミー』のようにエロで釣って実際は異なる……なんて広告が話題になりますね。
あれって、効果があるのでしょうか?
もちろん、効果はあります。その理屈を今から説明しましょう。

ドリコム理論、あってる?
この話題になると、必ず出てくるのがかつてドリコムさんが発表したスマホ広告の失敗例です。

それまでは普通の広告

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ゲームは1日1時間

ゲームは1日1時間

かつて、子供達の間にヒーローがおられました。
その名を『高橋名人』といいます。

このお名前にピンと来る方も多くいらっしゃると思います。
1秒間に16連射のゲーム名人!我々が子供の頃の英雄でした。
名人が当時よく言っていた言葉がありました。

「ゲームは1日1時間にしよう~!」昔は『セーブ』という機能がなかったので、途中でやめるのが難しい時もあり『ええっ!?ここでやめるの!?』
となり、正直やりす

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ストーリー的な演出がゲームの自由度を制約するとき【5】

ストーリー的な演出がゲームの自由度を制約するとき【5】

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※今回の記事には「タイタンフォール2」のキャンペーンモードのネタバレ(ボスキャラの登場演出等)を含みます。

「タイタンフォール2」におけるボスキャラ登場時の無敵処理について前回はリヒターの登場演出について記事を書きましたが、ほかのボスの登場演出も工夫が素晴らしかったので、今回は残りのボスについて書きたいと思います。

ケインの例最初に遭遇するボ

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ストーリー的な演出がゲームの自由度を制約するとき【4】

ストーリー的な演出がゲームの自由度を制約するとき【4】

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※今回の記事には「タイタンフォール2」のキャンペーンモードのネタバレ(ボスキャラの登場演出等)を含みます。

「タイタンフォール2」のキャンペーンにおけるボスキャラの演出の例

前回、ラスボスへの攻撃がダメージ0になる仕様とその解決法を、架空のゲームを例に書きました。今回は同様の問題について「タイタンフォール2」のキャンペーンモードを例に考えてみたいと思い

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ストーリー的な演出がゲームの自由度を制約するとき【3】

ストーリー的な演出がゲームの自由度を制約するとき【3】

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つまらないストーリーにためにゲームルールを変えると、自由度が損なわれるデメリットだけが残る

長くなってきてしまったので、ここらで結論めいたことを書いてしまいたいと思います。

ストーリー的な演出のためにゲームのルールを変えると、ゲームの自由度を制約する事になります。そしてその制約が不快に感じるのは、そのストーリーを含むゲームプレイ体験が魅力的でない時です

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ストーリー的な演出がゲームの自由度を制約するとき【2】

ストーリー的な演出がゲームの自由度を制約するとき【2】

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ゲームのルールやゴールを変えてしまう演出の是非

前回書いたベルツ中尉の例は、ゲームにおける「フィードバック」と「ゲームプレイ体験の向上」のトレードオフの話でした。ではゲームプレイ体験が向上するという理由で、ゲームの「ルール」や「ゴール」を変えてしまうような演出は許されるでしょうか。

結論的には「プレイヤーが楽しいと感じるなら、イエス」だと私は考えていま

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