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遊び場と匣の向こう側:ビデオゲームと少年少女たち

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「ゲームとは、芸術の一形態であり、プレーヤーと呼ばれる参加者が目標達成を目指して、ゲームトークンを介して資源管理のため意志決定するものである」(グレッグ・コスティキャン)  「… もっと読む
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2019年11月の記事一覧

宇宙ガ、マルゴト、ヤッテクル

宇宙ガ、マルゴト、ヤッテクル

1985年。コナミ工業が一つのシューティングゲームを世に放った。「1.9.8.5. 宇宙ガ、マルゴト、ヤッテクル」のキャッチコピーと共に我々の前に現れたそのゲームは、今から振り返ればさして大きなものでもないモニターの中に、無限の大宇宙を感じさせてくれた。そのゲームの名は「グラディウス」 その後しばらくの間、コナミを代表するゲームとなる。

グラディウスは、1980年代前半にリリースされた作品群のほ

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【最新版】業界人は知っておきたい日本のスマホアプリゲーム市場規模と推移(2011〜2023)

【最新版】業界人は知っておきたい日本のスマホアプリゲーム市場規模と推移(2011〜2023)

先日、「なぜスマホゲームのマーケティングは最高に面白いのか?(またはマーケターとして成長できる5つの理由)」というタイトルで、スマホゲーム業界でマーケティングをする魅力についてnoteに書きました。

この中で、「マーケットの規模が大きい(そしてグローバル)」を魅力の"起点"として挙げましたが、「国内のスマホゲーム市場規模と推移」についてまとまった記事があまりなかったので、今回情報をまとめてnot

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第215号『洋画は必ず吹替え版で観る』

第215号『洋画は必ず吹替え版で観る』

皆さんは洋画を観る時ってどちらで観ますか?

『字幕版』で観るか『吹替え版』で観るか?ってことです。

映画館なんかで観る時にはだいたいこの2択だと思いますが、私は極力『吹替え版』で観ます。

(実際の所どうなんでしょうね、どっちが多いのかな?)

あくまでイメージですが。なーんか世の中というか周りを見ていると

“オリジナルは『字幕版』であって『吹替え版』って後から音を付けなおしてるんでしょ?や

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【X68000 同人ゲーム】ドラゴンフォース ダイジェスト

高校時代(199X年ごろ)作った大回転シューティング・ゲームです。アナログビデオ画像をキャプチャ(エミュレーションじゃない)ので、ぼやけていますが「生の味」ということで。

このゲームは画面の「大回転」がウリ。当時は、ちっこーいキャラクタが回転するだけでも驚かれていた時代です。
さらに一般にソフトウェアでの回転はノロノロでしたが、それを画面単位で高速に実現しました。

マニアックに書くと「BG画面
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♪ラララプレイステーション

♪ラララプレイステーション

プレステが発売されて25年。

2019年現在僕は36歳。

1994年。プレステが発売された。
僕は小学5年生。11歳の時だ。

ある日仲のいいクラスメイトのOくんが言う
「プレイステーションを買ってもらったんだ」

プレステが発売された当時、ほとんどの小学生はスーパーファミコンやゲームボーイで遊んでいたのではないかと思う。世間では様々なハードやソフトがリリースされたが、その当時、いまだに大技林

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私と『どきどきポヤッチオ』

駆け込み!間に合うといいなー。
こちらのお題に参加します。

プレステが12月で25周年!めでたい。来年にはPS5の発売を控えていて、楽しみです。

私の思い出の作品は、1998年9月10日発売のPS「どきどきポヤッチオ」です。メジャーな作品ではないので、このタイトル知っている人いるのかなー…。

一応RPGということだったけれど、内容としては「主人公が夏休みに親戚のおねーちゃんちのパン屋を手伝う

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『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス』が弱い男でも全国大会に出られた2011年の奇妙なゲーム事情。「勝手にライバルが脱落していった」

『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス』が弱い男でも全国大会に出られた2011年の奇妙なゲーム事情。「勝手にライバルが脱落していった」

インターネットの普及によって、ゲームはパッチでコンテンツを増やし、攻略側はゲーム攻略動画が出せるようになって、遊び方も攻略方法も変化した。しかし、パッチが当たるのに攻略動画はない(コンテンツは増えるのに攻略速度は増えていない)という谷間がかつてあった。2011年~2012年の『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス』がまさにそれだった。
そして、この記事ではそんな状況に助けられて全国大会に出場で

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ゲーム開始と同時に0.01%のダメージを与え、時間切れまで粘る格闘ゲームができるまで(オラタン)

ゲーム開始と同時に0.01%のダメージを与え、時間切れまで粘る格闘ゲームができるまで(オラタン)

『バーチャロン オラトリオタングラム(オラタン)』の話をすると、「0.01%削られて、そのまま逃げ切られるゲーム」なんて印象の語りが多い(※表示上は0.1%がダメージ最小であり、0.01%はイメージである)。かの有名な『ストリートファイターII』に置き換えると、「試合開始と同時に波動拳をガードさせて、時間切れまでノーダメージで粘ってダメージ勝ちする」ようなクソ展開とも言われるが、今こそ言っておきた

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なぜ、Xbox Oneは売れなかったのか。歴代Xboxの歴史をなぞって考える。

なぜ、Xbox Oneは売れなかったのか。歴代Xboxの歴史をなぞって考える。

なぜ、日本でXbox Oneの販売台数が少ないのか。欧米のゲーマーからすると奇妙に映るらしい。私自身、17年前、初代Xboxの時代から「なんで日本で売れないの?」と聞かれることがあり、その回答を英文で出して反応を見てみたいという気持ちがあった。
そこで、初代XboxからXbox360までを体験し、Xbox Oneは買わなかった私の目から、Xbox Oneが失敗した理由について、自分の考えをまとめて

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十三機兵防衛圏という突然変異的怪作ゲームについて

十三機兵防衛圏という突然変異的怪作ゲームについて

11月28日に発売された十三機兵防衛圏に開始3秒で心をわしづかみにされてして、そのままコーナーポストにぶちかまされたのですが、インタビュー読んでこれはゲーム業界に突然現れる怪作だと確信したのでパッションをつづります。

・10年に1作か2作生まれ来る怪物ゲームって面白い。ファイナルファンタジーやドラクエのような大作王道JRPG、夜を奪うとまで言われるCivilizationのような洋シミュレーショ

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e-sportsはどう社会を変えるのかーー〈ゲーム〉と〈スポーツ〉の相克をこえて(前編)

e-sportsはどう社会を変えるのかーー〈ゲーム〉と〈スポーツ〉の相克をこえて(前編)

世界的なe-sportsの隆盛に対して、ようやくキャッチアップをはじめた日本のゲーム業界。日本のe-sportsはどのような課題に直面しているのか。PLANETS副編集長・中川大地がコーディネーターを務めた明治大学でのシンポジウムの記録をお届けします。前編では、SEGA・eスポーツ推進プロデューサーの西山泰弘さんとウェルプレイド株式会社代表取締役CEO谷田優也さんが、日本のe-sportsの状況に

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e-sportsはどう社会を変えるのかーー〈ゲーム〉と〈スポーツ〉の相克をこえて(中編)

e-sportsはどう社会を変えるのかーー〈ゲーム〉と〈スポーツ〉の相克をこえて(中編)

今朝のメルマガは、2018年に明治大学で行われたe-sportsをテーマにしたシンポジウムのレポートをお届けします。中編では、スポーツ社会学が専門の高峰修さんが、デジタルゲームを含んだ包括的なスポーツの定義のあり方について発表します。
※本記事は「明治大学アカデミックフェス2018」(2018年11月23日開催)での各種プログラムを収録した電子書籍『知を紡ぐ身体ーー人工知能の時代の人知を考える』(

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e-sportsはどう社会を変えるのかーー〈ゲーム〉と〈スポーツ〉の相克をこえて(後編)

e-sportsはどう社会を変えるのかーー〈ゲーム〉と〈スポーツ〉の相克をこえて(後編)

今朝のメルマガは、2018年に明治大学で行われたe-sportsをテーマにしたシンポジウムのレポートをお届けします。後編では、メディアテクノロジーの研究者・福地健太郎さんが、スコアを争う競争に留まらない、多様な評価軸を取り込んだ文化的なゲームのあり方について提案します。
※本記事は「明治大学アカデミックフェス2018」(2018年11月23日開催)での各種プログラムを収録した電子書籍『知を紡ぐ身体

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