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新型コロナウイルスという名の「魔女狩り」

安倍首相は14日、39県を対象に緊急事態宣言を解除した。段階的に活動を再開させる方針だ。

油断できない状態であるのには変わらないが、徐々に生活は戻っていくのだろうか。

新型コロナウイルスについては、全世界で混乱を招いている。日本では、マスクの不足、給付金、中小企業への支援などの言葉が記憶に新しい。

報道を見ると、『鳥の目(マクロな視点)』で見た話は多いが、『虫の目(ミクロな視点)』で見た問題というのはなかなか報道されていない。


自分の周りでは細やかな問題、つまり虫の目で見た問題がある。


自分の勤務先は山梨県北杜市だが、本社は埼玉県であり、所長は県外から赴任している。所長は先日、運転をしていて対向車に大声で罵声のようなものを浴びせられたという。所長は赴任ということもあり、県外ナンバーの車だ。それを見て罵声を浴びせたようなのだ。

また、先輩社員の中に山梨県に移住している人がいて、ナンバーを変えていないため県外ナンバーなのだが、買い物で車を離れている間に車に卵を投げつけられていたそうだ。

自分は仕事で車を運転中、「北杜市在住です」と手書きで書いた紙を車に貼り付けて走行する県外ナンバーの車があった。北杜市は移住先として人気なため、県外ナンバーの車があっても不思議ではない。

これらの問題に共通するのは、『県外ナンバーの車は県外から自粛すべきというご時世に遊びに来た悪い奴ら』という認識しか持たない心理だと考える。

確かにそうした人もいるかもしれないが、必ずしもそうした人だけではない。

県外ナンバーを見て複雑な気持ちになるのはわかる。自分も複雑な気持ちになる。しかしながら、『自分は絶対正しい』という誤った認識は捨てなければならない。過ちを犯さない人間はいない。そうした行き過ぎた正義感は、悲劇しか生まない。



行き過ぎた正義感は、まるで中世の魔女狩りを見ているようだ。あれこれは言わないが、新型コロナウイルスを隠れ蓑に、他者を攻撃してはいけない。これだけは確かだ。適切な『批評』ならば良いが、自分の不満を他者にぶつけて、自分は正しいと思う心情は絶対に間違いだ。


大変な時であることには変わりない。見えない恐怖と戦うのは疲れる。でもそれは、決してあなた1人の問題ではない。みんなの問題だ。


だからこそ、そんな時こそ、人が持つ善意の可能性を信じたいと思うのは自分だけだろうか。


励まし、助けあっていくべきだと思うし、自分もそうでありたい。


他者を攻撃するマイナスなことに目を向けるより、『自分頑張っている、偉い』と自分に自分で花丸をつけられるように過ごしていきたい。


そんなことをふと思う土曜の夜だった。

おしまい。

※話のテーマに合う写真がないので最近撮影した自宅の八重桜の写真を。花とか見ていると少しばかり心和らぐと思う。



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