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祝福すべき途上としての現在。

数日前に、脱稿した。

最後の最後と思える書きなおしを経て、ついに脱稿した。その原稿を編集者に送り、じっくり熟読してもらったあと、来週打ち合わせをする。原稿についての打ち合わせではなく、本のパッケージング、およびプロモーション案を話し合う。……という手筈が、数日前に整った。

で、ほんの出来心のように「もう一度、読み返してみようかな」と思った。来週まで時間もあることだし、ほかに急を要する仕事も(たぶん)ないし、もう一回だけ読み返しておこう、と思った。


するとまあ、出るわ出るわの修正箇所。あんだけ完ぺきだと思っていた推敲は、まったく終わっていなかった。いや、実際にはゲラに赤ペン入れれば間に合う程度の細かい修正なんだけれど、自分の手元に不完全な原稿があるのはどうにも嫌だ。いま、何度目なのかわからない推敲に励んでいる。きっと来週の打ち合わせ直前まで、この作業は続くだろう。

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(この写真は原稿のほんの一部です)

どの本でも基本そうなのだけれど、今回の本についてはとくに、「やれることはぜんぶやった」と思えるところまで走りたい。刊行後のプロモーションもふくめて、ほんとにぜんぶをやりきりたい。

やれることがまだまだたくさんあるこの状況は、ある意味歓迎すべき途上なのだ。来年のいまごろのぼくが「ちくしょー、うらやましいぜ!」と歯噛みするであろう山の中腹なのだ。

ゴールまでうんざりするほど距離があることを、しあわせに思おう。