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わたしの出前生活(冬編)。

仕事が忙しくなると、昼食を出前ですませることが多い。

ぼくのオフィスは渋谷区渋谷。そして時代は2017年。きっとそのせいもおおきいのだろう、出前ということばから想像される、うどん・そば・かつ丼、みたいな食事ばかりではなく、カレーからタイ料理、タコスに中華、イタリアンまで、多種多様なランチをデリバリーしてくれる。

そんな恵まれた環境にいながら、ぼくが最近もっとも頻繁に利用しているのがマクドナルドだ。赤に黄色のMマークが輝くマック、もしくはマクドだ。タコスでもケバブでも高級ハンバーガーでもなく、おそらくは限りなく業界最安値に近いであろう、マクドナルドだ。

理由はいくつかあるのだけど、わかりやすいところをいえばマクドナルドの商品が「テイクアウトありき」でつくられている点だ。お店で食べることを前提とした、あつあつハンバーグと新鮮レタスの組み合わせは、テイクアウトや出前にするとどうしてもべちゃべちゃになって価値の毀損が著しい。対して、テイクアウトを前提につくられたマクドナルドのバーガーは「あつあつ」というよりも「ほかほか」であり、出前した商品を食べてもさほどべちゃべちゃしていない。その低級な味もあいまって、「お店で食べたらもっとおいしかったのに!」の悔しみが、ほとんどない。

さらに重大なことに、マクドナルドはこの季節、スープ類を販売する。

ハンバーガーとポテト、もしくはナゲット。この組み合わせにあたたかいコーンスープが加わるだけで、こころの満足感が何倍にもアップするのだ。そこに「汁もの」があるだけで、ごはんはとんでもなく贅沢な食べものになるのだ。

味噌汁の類いは出前するとすぐに冷めてしまうけれど、粘度の高いコーンスープはある程度の温もりを残したままデリバリーすることができる。


だったらお前、コンビニでカップスープを買っておいて、昼飯と一緒にそれを食べればいいじゃないか。かしこいあなたはそう反論するだろう。じつはぼくも、書きながらそう思った。


明日からマクドナルドをやめて、コンビニおにぎりとカップスープ生活に移行するかもしれない。