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豊富な品揃えの悪さ。

たぶん、年に何回もないことだと思う。

きょうはクルマで出勤した。助手席に乗せた犬を訓練士さんのところに届け、その足で出勤し、夕方のほどよい時間に迎えに行く。そういう日なのできょうは、クルマで出勤した。ひとりで運転するときぼくは、たいてい歌いながらハンドルを握っているのだけれど、犬と一緒にいるとそれができない。犬も一緒に歌いはじめ、やがておのれの声に興奮し、気づくとバウバウ吠えはじめるからだ。興が乗る、とはああいう姿のことを指すのだろう。

犬がわが家にやってきて、クルマに乗る機会は格段に増えた。犬と一緒に自然ゆたかな避暑地に出かけ、のんびり2泊や3泊の小旅行をたのしむことは、この夏・この秋のささやかな夢だ。それを実現するためには、いくつもの仕事を終わらせなければならないし、犬にも最低限度の「お行儀」を身につけてもらう必要がある。そう考えると、けっこう遠大な夢だ。

そしていま、ぼんやりながらあたらしいクルマを探している。

いま乗ってるクルマ(Fiat 500)は大好きなのだけれど、もう10年くらい経つし、犬という家族が増えた身としては、ツードアで若干使いづらいところもある。なんかいいのはないかなあ、と道ゆくクルマを意識的に眺め、また国内外さまざまな自動車メーカーのサイトをめぐったりしている。


ないんだよなあ、これが。

みんな同じ顔に見えるし、その同一の思想に基づく顔が、一様にコワイのだ。とっても意地悪そうで、友だちになりたくないのだ。

若者じゃないのでクルマ離れしようとは思わないけど、この「豊富な品揃えの悪さ」は、なにか大事な教訓を含んでいる気がするなあ。