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得意分野と定期収入。

ぼくだけだったら、すみません。

今週は、なんだかやたらと長く感じます。さすがにきょうは金曜日だろうと思ったら、まだ木曜日です。つまり、明日になってもまだ今週なんですよ。いったいどうなってるんだよ、と怒りたいような気もするけれど、時間というものはゆっくり流れたほうがいい、とも思います。

というのもぼくは、隔月で書評の連載をやっているのですが、それで考えると2か月なんてあっという間なんですよね。若いころは「いつ食いっぱぐれるかわからないフリーランスの身、とにかく定期収入が大切だ」なんて浅知恵をはたらかせて連載を持とうとがんばっていたし、週刊の連載コーナーを担当したりもしたのですが、とにかく連載ほどおそろしいものはないというか、ぼくの肌に合わないものはありませんでした。

だって、たとえばきょうの夕方、原稿を書き上げるじゃないですか。編集者に送ってオッケーをもらうじゃないですか。それは同時に「来週締切の原稿に、きょうの夕方から取りかかる」ということでもあるわけですよ。全速力で走ってゴールのテープを切ったその瞬間に、スタートの号砲を聞くわけですよ。どこまでいっても休みなんてものは存在せず、ずうっと走り続けている。あのプレッシャーでつぶれていっちゃう人、多いんじゃないかなあ。

だから週刊連載をやってる作家さんや漫画家さんに対しては、もう「それをやれてる」というだけで、ただただ大尊敬ですね。頭が上がらないです。


えーと、なにが言いたかったかというと、若いうちには先輩たちから「得意分野を持て(最近の言い方なら、自分にタグをつけろ、みたいな?)」とか「定期収入を確保しろ」みたいなことを言われて、それを真に受けるフリーランスの方も多いと思いますが、あくまでも人それぞれなんだし、あんまり真に受ける必要はないですよ、ということ。

半端な得意分野を持つことは「都合よく使われること」にもつながりやすいし、定期収入の確保は「けっきょくその仕事を回すだけで精いっぱい」になりやすい、というのがぼく個人の実感です。

そして書評の締切をすっかり失念していた(来月末だと勘違いしていた)自分、これからがんばりますということ。そんな木曜日でした。