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わたしのプラシーボ効果

高校のころ、部活のみんなでウィンドブレーカーを買いそろえたことがある。あまりセンスのよろしくない、おそらくは監督が業者のおじさんとテキトーに決めたであろう、紺色のウィンドブレーカーだ。

その裏面、つまり背中に接する部分にめいめいマジックで自分の名前を書くのだが、ぼくはおおきく「ミスター古賀」と書いたのを覚えている。その昭和のプロレスラー的な響きが、なんだかおかしかったのだ。アントニオとかジャイアントとか、ラッシャーとかストロングとか、そういう「意味」の付随したカタカナを冠しては興醒めで、あくまでもなんの意味もない「ミスター」であることが、当時のぼくにはおかしかった。

どうしてこんな話をはじめたかというと、最近じぶんのことを「ミスタープラシーボ」と呼びたくなっているからである。

たとえば熱が出て、頭が痛くなる。バファリンを飲む。あるいはお腹を痛め、腹を下す。正露丸を飲む。するとまあ、ものの5分としないうちに復活してしまうのである。正露丸なんて、たぶん飲んで1分もあれば腹痛がおさまる。

さすがにそれはプラシーボだろう。じぶんに思う。いくらなんでも、こんなに電光石火な即効性があるわけないよ。じぶんを笑う。けれども一方で、ビタミンCやらBのサプリメントを飲んでも、なんら元気になれないじぶんもいる。プラシーボの暗示をかけようとしない、強情なじぶんもいる。

まあバファリンや正露丸には「症状を抑える」というわかりやすい効果があるから、プラシーボされたじぶんを意識しやすいのだろうけど、それでもサプリメントを飲んで健康が増進されている意識は、ほとんどない。


と、あまりにも無内容な本日の更新。最後にひとつだけお役立ち情報を追加すると、お腹の調子がよろしくない方々、ぼくのオススメは「強ミヤリサン」という整腸薬です。ビオフェルミン的なプロバイオティクス製剤のなかで、いちばん効果を実感しています。

むろん、ミスタープラシーボとしての感想ですが。