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いつもこころにエジソンを。

先月だったか、IKEAでクローゼットを購入したときのこと。

もともとぼくは、家具的ななにかをネットで購入するとき、たとえば本棚を購入するとき、かならず「本棚」に「完成品」なる単語をくっつけて検索する。自分で組み立てるなんて、ありえない。面倒くさいのはもちろんのこと、やっとのことで完成したと思ったのもつかの間、「おまえは誰だ」というネジやらナットやらがいくつも発見され、けれどもどこに使う部品かわからず、いつまでも未完成品とともに生きる心細さを感じ続けないといけなくなる。完成品、ばんざいだ。

というわけでぼくはこれまで、おのれで組み立てやがれ式のIKEA家具を、ひとつも買ったことがなかった。ところが先日、有料の組み立てサービスがあることを知り、そいつはありがたい。プロにお任せだ。意気揚々と、生まれてはじめてIKEA家具を購入したのだった。


普通に考えて、これはぜいたくな話だ。やろうと思えばできるはずなのに、そういう商品であるはずなのに、おのれの「面倒くさい」だけを理由に、さほど安くもないお金を払っている。なんてふざけた野郎だ、と怒られかねない話にも思える。

でもね、もう一歩先まで考えたんですよ。


つまり、商売の基本ってのは、誰かの「面倒くさい」を肩代わりしてあげること、誰かの「面倒くさい」を解消してあげることじゃないかと。

だとすれば仕事が面倒くさいのは当たり前の話で、仕事ってのは誰かの「面倒くさい」を肩代わりしているから、面倒くさいんです。そして人力でちくちく肩代わりするのではなく、もうちょっとかしこいやり方で「面倒くさい」を解消しようとしたものが、テクノロジーってやつでしょう。あるいは、その前段階にある「発明」ってやつでしょう。

仕事での「面倒くさい」を避けたければ、なにか自分の仕事に「発明」を持ち込むしかない。あとあと面倒くさいことになるくらいなら、いま知恵を絞ってなにかを「発明」しとかなきゃいけない。


雨だし、急に寒くなったし、外に出るのは面倒くさいなーと「Uber EATS」を利用して、そんなことを考えました。