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大学に行けなかった頃



もう今となっては、思い出話に昇華させてもいいのかなと思っている話だ。


1、あの頃

コロナ禍ではなく、キャンパスに人が行き交うことができた頃、
大学一年生の後期、大学生活にもほとんどの人が慣れた時期。

僕は、大学にはいけなかった。孤独だった。
正確には、友達がいなくて授業を受けていなかった。
そのくらい大学とは、友達がいるからという理由が大きかった。
人に頼りすぎていたのかもしれない。

自宅から大学までは片道1時間半以上、乗り継ぎによっては2時間かかる距離だった。
朝6:30には家を出ないと間に合わなかった。

しかし、授業を受ける気力がないと、朝は起きられない。
親が出勤前に「朝だよ!」と起こしてくれるのだが
「今日は一限がないから、寝てる」と言って、二度寝をするのが当たり前だった。

親は8時には出勤するので、二度寝を起こしてくれる人はいない。
2限も家で寝ていた。
3限前には大学につき、学食を食べるのだが
教室に入る勇気がないので、図書館で小説を読むか昼寝をしていた。


ただただ疲れる

大学とは、自由でいろいろなコミュニティが存在する。
高校までのクラスもなくなる。

とにかく知り合いを増やそうと10個以上は新歓に参加して
5個くらいサークルに所属した。
大学にいけば知り合いの誰かはいる、そんな感じだった。
ぼっちだから友達がいない、わけではなかった。

でも、誰のことも信頼できずにいた。
誰とも深く繋がっていない気がしていた。
だから、話すと疲れる、そんな感じだった

顔は広い自信があったが、誰とも深くないため
一人でいるところを見られるのがいやだった。
「あいつ、ぼっち飯している」「ぼっちで授業受けている」
と言われるのが怖くて(言われたことは一回しかないw)
人の視線が痛かった。

人からいい人だと思われたくて
誰からもいい人だと思われることができると信じてやまなかった。

だから、自分で自分を追い詰めてしまっていた。
人を恐れていた。孤独だった。

その頃、自分が所属していた学生団体での活動にも注力していた。
普段一緒にいることも多いが、
周りの学生とは違って「意識が高い」と言われることも多かった。
周りの友達にはあまり理解してもらえなかった。
当時付き合っていた彼女からは
「理解はしようと思う。けど共感はできない」と、言われた

自分は周りの人とうまく付き合えずにいた。
だから、大学にはいけなかった。

自分で自分を守るために、心が傷つかないように。
生きていた。

心は死んでいた

それを
周りにいる人、家族にすら言えなかった。
それくらいにプライドが高すぎた。


2,だから、今の僕がいる

それだけの理由で、大学にいけていなかった。
今、思い返しても苦い思い出だ。
もちろん大学の単位は10単位以上落とした。

ここで僕の人生の第1章は幕を閉じる。
なぜならほとんどの小説は悲劇を1章の終わりに持ってくるからだ。


普通に大学になじんでいる人からしたら、
理解すらしてもらえない話である。

その年の春休みに一人でインドにいった。
ここでは語らないが、人生が変わった。

インドにいることをSNSで発信し続けたら
友達の友達ともつながることができた。
たくさんのコメントをもらうこともできた。
自分は、生きていると感じた。
どうでもいいが、インドでは
あいみょんの「生きていたんだよな」ばかり聴いていた。

自分が好きなことに熱中して生きるようになったら
それに熱中する仲間が集まってきた。

スピーチコンテストや世界一周コンテスト、民間大使
などいろんな機会に挑戦した。

そしたらまた似たような人が集まってきた。
それまで気にしていた周りの視線は気にならなくなった。

ここで得た教訓は
とことん熱中しろ!そしたら周りが寄ってくる。だ。

何もかも中途半端はよくない。
ぼっちだったらぼっちを極めればいい。
そしたらぼっち同士仲良くなれる。かもしれない
少なくとも小説を月10冊は読んでいたから
読書好きとは仲良くなれたはずだ。

中途半端だと、だれも寄ってこない。


大学では
「みんな違って、みんなどうでもいい」と思って過ごした
それくらいに、周りが他人に無関心だった
そしたら、一人で学食に行っても全然気にしなくなった。
むしろ、一人でいることを楽しめるようになった。
あれだけ人の視線を気にしていたのに。

スマホを変えるのと同時にSNSを完全にリセットした
自己防衛的に、自分が関わると苦しいと感じる人とは距離を置いた


それだけだ。それだけで、人生は変わった。


私が今、大事にしていることは、

簡潔に言うと
後悔したくないということだ。
そのために、人と深く繋がること、と
「余白」を大切にして生きていく。


いつかこんな話を友達や家族にしたい

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