見出し画像

書店で働くということ

本がすきですきで、書店でバイトを始めた、と書きました。
それが、3年前の春のはなし。
大学生に上がったばかり、18歳でした。


入学してしばらくして、最初に面接受けた書店は落ちて、そのあとすぐにいまの職場に応募して、面接があって、実際に働き始めたのは5月の連休のころ。

べつにいまの書店グループを選んだのに理由はなくて、地元にはないグループなので名前も知らないし、でも京都にはどうやらたくさん店舗があるようだ、とホームページを見たら、いま働いている店舗が募集している勤務時間が、わたしの希望ぴったりだったというだけのはなし。

なので、会社に愛着があったわけでも、店舗に愛着があったわけでもないのです。
応募の電話をかけようとおもっていたその日に、場所くらい知っておこうと大学帰りに寄ったときに初めて行ったくらい。


まったくなんの愛着もなく選んだ店舗でしたが、それから3年、ずっと週の半分はお店で過ごしていると、贔屓目かも知れませんが、いいお店だなとおもうのです。

ショッピングモールの中の店舗とかではなくて、ふつうのビルの一角にあるお店なので、敷地面積はそんなに広くないのですが、本がきっちり充実していて。

なんでも揃う!とは謳えないけれど、本屋さん寄っていこうかな、という気持ちに寄り添ってくれるお店だとおもっています。

画像1



3年働いていると、嫌なこともたくさんあって、理不尽に泣かされたこともあります。

個人で営む書店さんとはちがうから、本部の意向やどうにもならない配本で、わたしは売りたくも買いたくもない本が店頭に並んでいるのを目にすることもあります。
所謂ヘイト本が、レジカウンターに置かれると、暗澹たる気持ちになってしまいます。お客様はお客様だと、分かってはいるけれど。


それでも、出勤するたび、やっぱり本に触れられることがなによりもたのしい。
わたしは書籍の棚担当は持っていませんが、各ジャンルの担当さんが毎日毎日作っている棚を見ていると、ここで働けるのは幸せなことだなあと思います。


そんなたのしい書店員生活も、けれどあと1年です。
書店員はたのしくてたのしくて、でも、これで一生ごはんは食べていけないな、と、働いていると考えます。

書店が大好きな人たちが、書店員という仕事が大好きな人たちが、その気持ちを、やりがいとして搾取されることなく働けることを願ってやみません。

いま書店に来てくださいね、とは言いづらいですが(と言いつつお店はとっても忙しいのですが)、いろんなことが落ち着いたら、みなさん書店に足を運んでくださいね。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

8
服と本 書店員21歳
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。