リズムの階層構造

流れでいくと次は16分音符なのですが、これに絡めてリズムの階層構造の話もしてしまいましょう。
1つの曲の中でのリズムを極めて大雑把に分けると3層のピラミッドとして表せます。3層のうち真ん中はメロディーです。その他の階層についても順次説明していきます。

今まで四分音符などを並べるだけの簡単なリズムばかり取り扱ってきましたが、実際の曲のメロディーのリズムがこれらに合致することはそうそうありません。では今までやってきたのは何だったのかというとピラミッドの最下層、『ノリ』の部分です。
ゆっくりな曲でない限りメロディーなどの細かいリズムにそのまま乗れるかというと難しいでしょう。私達の体はそんなに小回りが利くようにできていません。私達が音楽に乗るとき、実際の音からいくつかの音符を間引いたリズムに乗るのです。これが音楽の『ノリ』というものの正体です。

メロディーから引き算したものがピラミッドの下層なら、上層は足し算によって生まれます。
曲中の最も細かい音符が16分音符なら、休符無く16分音符が鳴り続けるリズムがこれにあたります(丁度良い名前が思い付かないので刻みとでも呼びましょう)。このリズムが鳴ればメロディーが全て16分音符の上に乗っかるのでずれを予防することができます。

上の階層はリズムがずれないように型にはめる役割、下の階層は音楽の流れを作る役割。
メロディーを上下の階層でしっかりと挟み込み支えることで、きっちりとして、それでいて流れもあるメロディーを作れます。

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