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これからの居心地の良さについて 高橋星音さん編/「Terra Australis Incognitaが消えるまで」

イントロ

全員に訪れる未来そのものを、必ず向かう場所として捉えてみる。そこがもし島や大陸ならば、周りに流れている海には何が流れているだろうか。未来そのものは、漂流先/旅行先のどちらだろう。

およそ一年をかけ、さまざまな場所で公演を行う演劇作品『Terra Australis Incognita』の宣伝文はそのように書いています。

ウイルス禍において、公園がひとつの息抜きスポットになり、リモートの会議などが増えることで、おうち時間を豊かに・快適にするためのグッズが売り上げを伸ばしたりしました。

そこから広がり「これからの居心地の良さ」について考えてみます。一口に「これからの居心地の良さ」と言っても、場所やコミュニティによって変化し、多方にも跨るこのテーマを元に、さまざまな方とお話をさせていただいた模様を、記事として更新していきます。

それでは、本編をご覧ください。

本編

三橋 「これからの居心地の良さについて」をね、今回も話していきたいなと思っています。ということで今回のゲストは高橋星音さんです。よろしくお願いします。
高橋 よろしくお願いします。
三橋 話し手と聞き手として、譜面絵画から小見と宮ヶ原に参加してもらっています。
小見・宮ヶ原 お願いします。
三橋 15分間のあいだ、お話していこうと思います。測ります。じゃあ、よーいスタート。

タイマースタート

三橋 はい、ということで「これからの居心地の良さについて」ってなんかふんわりとしたタイトルだと思うんですけど、それを聞いて何かふんわり思ったこととかってありますか? 企画の概要を聞いて、みたいな。
高橋 はい。今、何が居心地が悪いのかなってことを考えました。
宮ヶ原 消去法だ。
三橋 そうだね。
高橋 そうですね。何を改善すべきかっていうのを考えようと思い。自分が何が心地よくないのか考えた時に、こう、気軽に遊びに行けないとかそういうのもあるけれども、もともとマスクは人と会う時以外は電車とかもつけてた派だから何にも生き苦しさないし、何が辛いんだろって思ったら、あれでした、
小見 うん。
高橋 人との違い、がすごく心地悪く、ストレスになります。だから、普段も風邪引いてるのにマスクつけてない人に対して、感染りたくないなとかって思っちゃうことがあるけど、それが拡大して、それぞれの感染症との向き合い方がある上で、極端に気をつけてる人がいたり、全く気をつけてない人もいたり、で、その違いを考えると、多分私以上に気をつけてる人は、私に対してストレスを感じているだろうし、私以上に気をつけてない人に対しては、私はリスクがどうしても伴うから、ただ受け入れるだけじゃ済まない。のが、居心地良くないなって思っちゃいました。
三橋 ギャップがそれぞれにあるよってことだよね。
高橋 そうそうそう
三橋 それって、ギャップを考えてる自分が嫌なのか、ギャップがあるっていう状態自体が嫌なのかな。
高橋 私は、家に帰ったらまず携帯とかも消毒するのね。
三橋 え、すごい。
高橋 自分だけじゃないから家族もいるし、医療従事者の話を聞くと現場は大変そうだからこれ以上の迷惑をかけたくないし。でも、友達とも遊びたいけど、それはなんとなく我慢できてるからいいんだけど、なんだろう、どうしても会わなきゃいけない人とかいるじゃん。その人が、コロナとか大丈夫じゃない?とか、マスクつけなくても良くない?ってタイプの人だとちょっとどうしても引いちゃう。
三橋 すごいね。だから、ギャップが生まれちゃってる状態がなんだかなーって思っちゃうってことか。
高橋 なんだかなーだし、ギャップだけじゃなくて、リスクも伴うじゃない。かかるかもしれない。別にそれ、違っていいね、みんな違ってみんないい!で終わらないのが。
三橋 そういうことね。
高橋 終わらないから、いろんな方面でストレスだね。
三橋 ストレス、生まれるだろうし、生まれてるしね実際にいくつも。
小見 なんか、ちょっと変わっちゃうかもしれないけど。人が二極化したっていうか。今まで個でそれぞれいた人たちが、こっち派、こっち派みたいな、すごいなんか、まとまっちゃってて、それの居心地の悪さはすごいあるかも。
三橋 自分はそれに関して、すごいインターネットで感じるね。Twitterとかを見てると、全部Yes/Noで判断しなきゃいけない感じがするんだよね、でも、思考にはグラデーションがあるじゃん。それぞれ立場なり状況が違かったりするから。ちゃんと消毒する人もいるけど、例えば消毒液を買えなかったりすることで消毒をしたいのにできない人もいる。もちろん、わざとやってない人もいるけど。でも、今の二人は、やってないという事実においては括られちゃうわけで。そこらへんが「なんだかな」って思うね。
高橋 情報が行き届かない人もいるし。
三橋 そうそうそう。ネットのやばい噂を全部信じちゃう人だっていたりね。Yes/Noの二項対立だと、自分がどっちなんだろうってことも考えざるを得ないというかね。
高橋 中間にいるつもりだけど、どっちかの人からしたらどっちかだろうし。あと、舞台とかに立ちたくてもこれからはさ、ワクチン打ってないとオーディションも受けられませんとかってなっていくのかなとかも考える。
小見 多分そうなっていくよね。
高橋 ワクチンだってマイナンバー持ってないと受けられませんとかってなっちゃうのかとか、色々、
三橋 ワクチンはそういう問題が出てくるよね。もう既にワクチン打ったかどうかをマイナンバーで紐付けされるみたいな話あったけど、どうなったんだろう。ワクチン打ったから出来ることが増えるとか、バイト先とかでもそういうの始まるだろうね。
小見 ワクチンって、重症化を抑えるしか効果が無いんじゃないかって言われていたり、そもそも若者は重症化しづらいから要らないんじゃないかっていう派も出てきてることから、今後はマスクする派しない派みたいに、ワクチンを打つ派打たない派が出てくるんだろうね。
三橋 そうだね。ワクチン非接種者への縛りみたいなのが出てきたら、出来ないんだったら打たないつもりだったけど、打つしかないか、みたいな人も増えそうだね。一年前とかは、ワクチンが出来たら、空気が緩和されるのかなとか思ってたけど、ちょっとなんか、すでに感染症のある世の中に慣れちゃってるというか、この空気とか雰囲気みたいなの変わるのかな。
小見 そうね。
宮ヶ原 なんかやっぱりただの病気じゃないっていうかさ、すごい、心と体が同時にダメになってきている感じがする。心が主にだとは思うんだけど、でもなんか、体の不自由があるせいで心がダメになってきてて、居心地が悪くなってるみたいな。
小見 ネットで見る情報だったり、テレビの情報とかもさ、色々流れてくるから、脳まで支配されてるよね。
宮ヶ原 すごい、心の病を増やすなって。
三橋 演劇とか仕事が出来なかったりして心が病んでくし、症状もすごいけど、その特性によって人と人が会えなくて、繋がりが解けていく感じがすごいよね。電車乗ってたりしてさ「今日の感染者は何人でした」ってニュースが流れてると、この世界すごいフィクションっぽいって思ったりもまだまだする。

三橋 星音さん無名塾に所属されているじゃないですか、去年も旅公演とかあったと思うんですけど、旅先とかで出来なくなったことってたくさんあるんですか?
高橋 ありますね。そもそも旅公演が行けなくなってしまった場所もありますし、誰かとご飯を食べるのが一切禁止だったりもします。ホテルと劇場だけの行き来しかしちゃいけなくて、薬局とかご飯買いに行くのは可能だけど、外食は一切禁止で、テイクアウトのみ。それもお店をよく考えなきゃいけないとかがあったね。
宮ヶ原 そういうことによって心に与える影響だったりとかで、作品に与える影響ってあったりした?
高橋 私は最初、外食一切ダメって言われた時に、外食はダメなのは分かっていたけど、「もしテイクアウトもダメだったら、毎日コンビニ食は疲れちゃうかな」って想像したね。
三橋 うんうん。
高橋 でも、テイクアウトはオッケーだったからご飯は困らなかったし、あと、行った場所が人生初めての東北だったから、見るもの全てが目新しかったんだよね。だから温泉行ったりみたいな自由に出歩けないのはあったけど、見るだけでもある程度は良かったんだよね。
小見 ちょっと見かけるだけで?
高橋 そうそうそう、もう、それまでずっと引きこもってたから。
三橋 引きこもってから外に出るギャップね、あれすごいよね。1ヶ月家にいて外出ただけで、え、夕焼けきれ〜みたいな。
宮ヶ原 空がきれ〜。
三橋 空気うまー!みたいなね。

高橋 全部がオンラインになったじゃん。会議も稽古も、あと友達と遊ぶのも、オンラインゲームとか。でもね、画面30分も見てると頭痛くなってくるんだよ。
宮ヶ原 わかる。
高橋 遊びたいけど、調子こいて遊んでるとすぐ頭痛くて、吐き気になるし、それが遊びだけじゃなくて仕事だったりもするし。
小見 なんかさ、画面見ててさ頭痛くなってきたりするのがさ、画面見てたからだってわかってるけど。なんか感染症の症状とかだったらやだなとか、すごい考えちゃう。
宮ヶ原 わかります。
小見 最近だと、「絶対に、絶対に、自分は花粉症で鼻水出てて目痒いのに、でも怖いな」みたいなね。

高橋 なんか、家族を好きでよかったなって思った。
宮ヶ原 あー、それはいいことだ。
高橋 家が辛い人とかはさ。
小見 そうだね。
宮ヶ原 そうですねえ。
三橋 そうね、そういう人もいるよね、もちろんね。

タイマーがなる

三橋 あ。はい、というわけで本日の「これからの居心地の良さについて」を終わりにしたいと思います。お話しいただきありがとうございました。今日のゲストは高橋星音さんでした。ありがとうございました。
全員 ありがとうございました。

お読みいただきありがとうございました。
よろしければ、次回もご覧ください。


譜面絵画 1st(戯)曲アルバム『Terra Australis Incognita』
▼ご購入はこちらから▼
https://fumenkaiga.wixsite.com/fumenkaiga/album

収録(戯)曲
1. 初鳴日
2. FOLKLORE
3. 新世界よりも
4. ビオトープ
5. Log
6. 銀貨(裏)
7. ツーリズムガイド
8. 緑と青の全貌


譜面絵画 vol.11『Terra Australis Incognita』
② 祖師ヶ谷大蔵 ver. 「映像公演」

▼チケットはこちらから▼
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01499511fjx2k.html

【出演】 
小見朋生(譜面絵画)
宮ヶ原萌(譜面絵画)

【スタッフ】
脚本・演出・編集・宣伝美術 三橋亮太(譜面絵画/⻘年団演出部)
照明 黒岩玲音
制作 大川あやの(譜面絵画) 河﨑正太郎(譜面絵画)
制作補佐 落合比奈


譜面絵画 vol.11『Terra Australis Incognita』
③ 吉祥寺 ver.
▼チケットはこちらから(Peatix)▼
https://fumen11.peatix.com/
▼チケットはこちらから(PassMarket)▼
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01hyta11h6vsh.html#detail

【会場​】
吉祥寺シアター

【日時】 
2021年3月14日(日)

【出演】
小見朋生(譜面絵画)

宮ヶ原萌(譜面絵画)
川端真奈
新藤みなみ(中野成樹+フランケンズ)
高橋星音(無名塾)
中村康太郎(人生旅行)
中山正太郎(無名塾)
松﨑義邦(東京デスロック)
三河美優
村山和弥(三輪舎)



【映像出演】

南風盛もえ(⻘年団)

黒澤多生(⻘年団)

【スタッフ】

脚本・演出・宣伝美術 三橋亮太(譜面絵画/⻘年団演出部)

舞台監督 篠崎うらら

照明 黒岩玲音
制作 大川あやの(譜面絵画) 河﨑正太郎(譜面絵画)
制作助手 落合比奈
美術アドバイザー 白金里菜

協力:三輪舎/人生旅行/青年団/東京デスロック/中野成樹+フランケンズ/無名塾
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京


●ドネーション
ご覧いただいた作品・本企画を気に入っていただけましたら、「DONERU」よりドネーション(寄付)いただけますと幸いです。
今後の活動資金に活用させていただきますので、よろしければご支援お願いいたします。
譜面絵画の「DONERU」
https://doneru.jp/fumenkaiga


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