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これからの居心地の良さについて 瀧腰教寛さん編/「Terra Australis Incognitaが消えるまで」

イントロ

全員に訪れる未来そのものを、必ず向かう場所として捉えてみる。そこがもし島や大陸ならば、周りに流れている海には何が流れているだろうか。未来そのものは、漂流先/旅行先のどちらだろう。

さまざまな場所で公演を行う演劇作品『Terra Australis Incognita』の宣伝文はそのように書いています。

ウイルス禍において、公園がひとつの息抜きスポットになり、リモートの会議などが増えることで、おうち時間を豊かに・快適にするためのグッズが売り上げを伸ばしたりしました。

そこから広がり「これからの居心地の良さ」について考えてみます。一口に「これからの居心地の良さ」と言っても、場所やコミュニティによって変化し、多方にも跨るこのテーマを元に、さまざまな方とお話をさせていただいた模様を、記事として更新していきます。

それでは、本編をご覧ください。

本編


三橋 おはようございます。本日も「これからの居心地良さについて」というテーマについてお話させていただきたいなという風に思ってます。今回のゲストは瀧腰教寛さんです。お願いします。
瀧腰 お願いします。ありがとうございます。こんな機会なかなかないです。
三橋  10分間話させていただこうと思ってます。アラームをかけて 10分鳴るまでよろしくお願いします。もうなんか瀧腰さんおっしゃろうとしてたことがあったと思うんですけど。

タイマースタート

瀧腰 いろいろ考えてきたんですよ。居心地ってその個人の居心地は多分簡単だし、レベルがいろいろあると思うんだけど、なんかその社会の中での居心地を考えた時に、自分プラス誰かって感じがするなって。その相手もそのコミュニティ内での具合によるとも思うんだけど。あ、コミュニティっていうとね、居心地の良さが全面にあるような気もしますね。お互いがwin-winじゃないともいけないし。やっぱめっちゃ難しいなと思って。
三橋 互いがwin-winの居心地のいい状態。
瀧腰 win-winっていうか、利益っていうと、ちょっとあれだけど、利害関係が一致してたり。
三橋 自分1人だけじゃなくて複数人のってことですよね。
瀧腰 そう。だって、やっぱ配慮をしちゃうなって。演劇好きというとそれ以外が出る。他にもアニメ好きっていうと外が出てきちゃうし。その好き側と外の人を繋げるのって、演劇でいうと劇場とかだと思うんだけど、今はそうなってるようにどうしても見えないんだよね。で、今ちょうど居心地が悪くて、この1年。
小見 その繋がってない感じがってことですか。
瀧腰 そうそうそう。結構その何だろう?なんかその疎外感とか排除されたりって経験はみんなあると思うけど、特に今年結構なんか生き心地というか居心地とが結構悪くて、辛いんですよ。なんか居心地を求めるっていう方向でちょっと頑張るっていうことが 1 つ鍵かなと思って。
宮ヶ原 それはどういうコミュニティにおいてですか?
瀧腰 えっと対社会かな。すごい広い切り口になっちゃうと思うんだけど。なんかその辺の情報や選択肢がまだなかったりした時って、やっぱそこを考えられなかったけど、今なんかそういうものがすごい、目につきすぎて。一つこの商品買うっていうふうにしても、これを買ったら結果的にこういうとこに影響が出る、こういう部分の人たちが儲けになるなとかで、そういうこと考えると迂闊に手を出せない。テレビも見たくないとか。
宮ヶ原 へー。
瀧腰 テレビはもう見てないんだけど、どこかがんじがらめ感が結構強くて。まあ演劇続けてきたんだって、そういうとこへのやっぱカウンターっていう。意思と意識があるんだけど、なんかどんどんそういうものに対して具体的にどうしよう、どうするか?みたいなことを問われてるような気がして。
宮ヶ原 自分がこう何ですかね。その対立するっていうか、その人と直接接触することができれば、色々自分が居心地のいいように変えていく方法はあると思うんですけど、社会とかに対してだと難しいですよね。
瀧腰 難しいよ。変えられるかって、その考えもまた、傲慢だと思うし。
三橋 でも動機は優しいですよね。自分よりもその自分が起こした行動による責任とかが、その先立ってる感覚なのかもですね。自分の責任とか、他者への加害責任とかが念頭にあるっていう。すごく優しいから、優先順位が自分がちょっと後手になってんのかなってちょっと思ったり。
小見 ちっちゃい規模だとポイ捨てしたくないとかもそうかな。
三橋 そうだなぁ。だからって、まあ自分が苦しいんだったらポイ捨てしろとかではないけど、程度の具合を探れそうかな?
宮ヶ原 居心地の良さが理想と共通してるのかなと思いました。自分が理想とする、例えば日本とか、そういうのが居心地の良さなのかなと思います。
瀧腰 やっぱ今って生きづらい?
三橋 生きづらさはありますよね。
小見 ありますね。
三橋 心地よくはないこと多いですよね。楽しいことももちろん多いけど。
宮ヶ原 過敏になりますよね、すごく。
瀧腰 具体的になんか大きい生き辛さの原因とかは?
小見 やっぱ親の庇護下にないってことじゃないですかね。その自分で自立して歩くってことになると、自分の人生ではあるけど、色々な責任を負わないといけないじゃないですか。今とかはもっと対外的にいろんな先のことを考えないといけないというか、何十年先も考えないといけないと思っていて。でもそのスケールでまだ自分が考えられなかったり、そのスケール自体のでかさにプレッシャーを感じたりとかして、それで辛くはなりますね。
瀧腰 大学ってさ。楽園みたいな感じじゃない?
小見 最後のね
宮ヶ原 最後の楽園。
瀧腰 楽園って、ちょうど今回のセリフにもあるけどなんだろうな。普段だと楽園って言葉は浮いて感じるけれど、今の聞いてると大学自体が楽園だったのかな?って思った。
宮ヶ原 そうですね。
小見 楽園ってなんか破滅を想起もさせますよね。こう、薄暗さなみたいな。
瀧腰 もともと何だっけ?神話の中のやつですよね。楽園っていうワード。
小見 なんか地獄とかの流れですよね。
瀧腰 居心地の良さと今回の作品で問いたいテーマとして何かにつながるとかってのは、譜面絵画的に一説立ててたりする?
三橋 あ、でもさっき小見が言ってた将来のこと考えなきゃいけないなってところ、自分たちが大学卒業するタイミングでウイルス禍がはじまったところも大きいなって思いますね。あとはもともと「Terra Australis Incognita」を予定してた時とはだいぶ変化しましたね意味や構造が。東京で制作した作品を各地方で公演しようとするということ自体とかに。ただそこに居心地の良さじゃないけども、自分たちがどこに向かうとか、どういう風に存在するべきかとか、どういう風に思って何かを行動すべきかってところに作品が新たに結ばれていった感覚はありますね。
瀧腰 やっぱなんかちょっと神話的な層がちょっと見えてきそうだよね。ウイルスとか震災とか大きいことがあるとさ、省みる機会が与えられて。
宮ヶ原 居心地が悪いから、今、居心地のいいものを考えてるのかなと。
小見 インコグニタとか特になんかこう。その災害とかもそうですけど、イメージとかはしっかりできるけど、こう上手く言語化できないことだったり、とかをやっぱ扱ってる感じがなんかそことはこう接点が強いのかなと思いました。

タイマーがなる

三橋 ここで10分経ったということで、お話の途中ですが、本日のゲストは瀧腰さんでした。ありがとうございました。
全員 ありがとうございました。



以上です。
お読みいただきありがとうございました。

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収録(戯)曲
1. 初鳴日
2. FOLKLORE
3. 新世界よりも
4. ビオトープ
5. Log
6. 銀貨(裏)
7. ツーリズムガイド
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譜面絵画 vol.11『Terra Australis Incognita』
⑤ 横浜 ver.

【会場​】     
STスポット

【日時】
12月1日(水) 18:00
12月2日(木) 18:00
12月3日(金) 14:00 / 18:00
12月4日(土) 14:00 / 18:00
12月5日(日) 12:00 / 16:00

【出演】
小見朋生(譜面絵画)
宮ヶ原萌(譜面絵画)
佐藤岳
瀧腰教寛
鳥井さなつ
新田佑梨(青年団)

【映像出演】
矢野昌幸

【スタッフ】
脚本・演出・宣伝美術 三橋亮太(譜面絵画/⻘年団演出部)
照明・音響 櫻内憧海
セノグラフィー 白金里菜
舞台監督 力石明
制作 大川あやの(譜面絵画) 河﨑正太郎(譜面絵画) 落合比奈

協力 :青年団/プリッシマ/(有)センシティブ・プロデュース/(有)レトル

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