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フルオーガニック農園の春「微生物編」

レモン農園の微生物の世界をのぞいてみませんか?
小さくて壮大な物語です。

草刈りを始める前に微生物の状態をチェックするのも春の仕事です。
農園のエリア毎にブロックを置いておき、この時期にめくって観察します。

土壌と外気の境界にある腐葉土を「リター(Litter)」と言います。
ここが微生物分解の最前線です。

ここでの分解スピードが促進されることで、窒素循環が早くなり生態系の生産性が上がります。

見てみてください。

びっしりと糸状菌(カビ)の白い菌糸がはりめぐらされていますね。

農園には酵母菌も細菌も放線菌もいるのですが、いま農園は酸性に傾いているので酸性土壌に強い糸状菌が優位に立っています。

このタイミングで草刈りをすると糸状菌が堆積物を発酵させていくことになります。

この発酵の過程で窒素分がアンモニアとして空気に拡散されるのですが、土がそれを引き止めて土壌の栄養へつなげます。

季節が進み、発酵が進み、土壌温度が40℃を超えると糸状菌は死滅していきます。

次は細菌(バクテリア)が優位に活動を始めます。

細菌は死滅した糸状菌のタンパク質が大量にあるので、それをエサに大活性化して、窒素をアンモニア態から硝酸態に変えていきます。
これが成長期のレモンをかたち作るのにとっても大切なんです。
農園発酵の第二段階です。

そして出てくるのが酵母菌です。
パンやワインを作るお馴染みの微生物です。
アミノ酸、ホルモン、ビタミンなどレモンが必要な豊富な肥料を、農園の天然酵母たちがたっぷり作り出して、オーシャンレモン独特の香りと味わいを育てます。
これが第三段階です。

「フルオーガニックは農園を丸ごと発酵させている」と私は発信していますが、ご理解いただけると嬉しいです。

細菌や酵母菌は目視できないので、春先の糸状菌を確認して今年の微生物とリターの活性を判断しているというお話でした。

耳かき一杯程度の土に中に、微生物が少なくとも1億以上生息しています。
なかなか壮大な物語でしょ?


オーシャンレモンは皮にも農園の酵母や乳酸菌がたっぷりついていますよ😊

さて。
これにて春の農園の観察は終わりました。
夏のくぐり抜け方と秋のレモンの姿をイメージできました。

いよいよ来週から草刈りに入ります。

あー始まるのかーー❗️
今年も生きて帰ってくるぞ‼️

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