スパイシーモスバーガーが好き

スパイシーモスバーガーが好きだ。今年になって突然ブームがやってきて、定期的に欲するようになった。年明けから7回位は食べている。

最初の1回は正月の空気が街に残る頃だった。実は一緒に食べた子とはもう会えないかもしれない。どうしてもスパイシーモスバーガーが食べたいからモスバーガーに行こう、と誘ったら、苦いものを食べちゃって困っているみたいな独特の顔で笑ってくれた。人の縁というのは急に途切れたりする。あの時は想像もしなかった。

さて、スパイシーモスバーガーの最大の魅力はケチャップソースである。ゆるめのソースがたっぷり挟まっているから、バーガーを噛むほどソースが袋にはみ出す。袋が赤く汚れていく様子と、最後のほうは袋にソースが溜まり、角度を間違えると手も服も汚れる阿鼻叫喚の図を思いつつ慎重に食べ進めるスリル、そして慎重に食べようとするほど顔を近づけるため口の周りがソースで汚れていく快感。甘いだけじゃないソースがパンや肉にからみ、鼻からスパイスが香る。

出来立ての綺麗な状態から食べ終わって袋を折り畳むまでに一連のドラマがあって、満足感が高い一品である。