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ICTがつくる100年後の“元気な福島”とは——代表・加瀬元三郎インタビュー

建設機械の修理メンテナンス、販売、そしてレンタル事業を展開する福島建機。2020年からは建設機械のICT化を推進する新事業への挑戦をはじめ、翌2021年には本社を移転しました。新事業に新オフィス。次々と打ち出される新しいチャレンジの先にはどのような想いがあるのでしょうか。
本社「GENspace」にて、福島建機の代表・加瀬元三郎に話を聞きました。

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———まずはじめに初歩的なことですが、福島建機の扱っている「建設機械」とはどのようなものか、教えていただけますか?

簡単に言うと、あらゆる建築・土木の現場で活躍する機械のことで、例えば油圧ショベルや除雪作業で使われるホイルローダなどが挙げられます。基本的には穴を掘ったり、土を動かしたり、締めたり、固めたりという作業をするための機械、ということですね。

———そういった建設機械の県内の需要は、伸びているのでしょうか?

 建設機械の需要はかなり伸びていると言えます。ですが、その大半は大規模な自然災害からの復旧・復興工事によるものです。特に福島では東日本大震災に加えて原発事故が起こったので、この10年間、建設機械の需要も相当数ありました。 

———災害と建設機械の需要は密接に関係しているのですね。

そうですね。「災害が起きると仕事が増える」というのは、建設業界の避けがたい宿命でもあります。でも思い返してみると、こういった甚大な被害をもたらす自然災害は、実は僕が子供の頃からありました。10年ごとに何かしらあって、その極めつけが東日本大震災。それから8年経って復興工事も終わりが見えてきた2019年に、台風19号による大洪水です。残念なことに、気候変動による大きな災害は今後も減ることはないと言われているんですよね。これはもう災害が起こってから復旧工事をするなんて言ってる場合ではない。住む人の生命と財産を守るために、未然に被害を最小限に抑える方にシフトしていなくてはいけないと感じています。災害という人の不幸の上に成り立つ仕事なんて、本来あってはならないのですから。

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———建設業界も「起こってから対処」ではなく、「起こる前に防ぐ」方にシフトしていく必要があると。

そういうことです。そしてこの「起こる前に」という姿勢は今とても重要だと思っています。東日本大震災後の10年間、私たちも建設業界に関わる者として、復旧・復興に向けて必死にやってきましたし、たくさんのご支援をいただいてここまで来ることができました。しかしその一方で「支援への恩返しは何か、自分たちの力でもっと頑張ることはできないだろうか」という想いが募っていったのも事実です。
震災から10年経った今、「起こってから対処」という受け身ではなく、「起こる前に防ぐ」という積極的な態度は、これからの福島の未来を切り拓いていくためにも不可欠だと感じています。そういう意味でまずは福島建機が挑戦し続ける存在でいようと決意し、新事業の立ち上げを決めました。

———それが「ICT施工コンサルティング」という事業ですか?

そうですね。でも、まずICT施工がどんなものかという前に、“新しいことに挑戦する”マインドの方を大切にしたいと思っています。正直な話、福島建機が設立されてから43年、僕自身がこの会社に28 年も在籍しているので、今まで通りやる方が楽だし、居心地もいいんですよ。有難いことに「福島建機」に信頼を置いて下さっているお客様も、年々増えています。だけど厳しい話、建設業界が変わらなければならない現実はもう目の前に迫ってきているんだなと感じますね。福島県のICT施工の普及率は、全国でも群を抜いて低い。震災があったので、復興を優先しなければならなかった事情もありますが、かなり出遅れていますよ。

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———ICTを導入すると、どのような良いことがあるのでしょうか?

まず、これまでベテランの“勘”頼みだった作業がデータ化され、誰でも同じ作業が同じクオリティでできるようになります。だから単純に、作業効率と精度が上がるんですよ。さらに従来より少ない人員で作業できるので、人手不足の解消にもつながります。福島県は、本当に人手が足りてないんです。震災後、特に若い層を中心に人口は減少の一途をたどっている。私たちの業界の現状は、やらなければならない仕事はたくさんあるのに、それをこなせるだけの人手が足りていない状態です。だから、先ほど言ったような自然災害の被害を最小限に抑えるために施工したいと思っても、それだけの人員を確保することが難しくなっています。

———震災後の福島の“人手不足解消”と“災害対策”のために、ICTは画期的な技術ということですね。

そういうことです。これは福島に限ったことではないのですが、地方になればなるほど、産業全体に占める建設業の割合が大きくなっていく傾向にあります。インフラは生活の基盤になるわけですから、もちろん重要だし、どこに行ってもどの時代になっても仕事はなくならない。それと同時に「命を守り、未来に残せる財産をつくる」というとても責任のある仕事だとも思います。だからその現場で活動する私たち自身が、よりよい環境を目指して“進化”していく必要がある。建設業界が変われば、きっと色んなことが良い方向に変わっていくはずですから。

———実際に2020年、『GENX』というICT施工コンサルティングのグループ会社も設立しましたが、立ち上げてみて感じている課題などはありますか?

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県内では、まだまだICT導入に踏み切る企業が少ないのが現状です。『GENX』をICT推進の軸として設立させて日がまだ浅いので、会社の認知度が低いことも原因なんですよね。昨年は、本社を移転して新しいオフィスを設立したり、TwitterやInstagramなどのSNSを通して発信にも挑戦しているけど、なかなか反応がもらえない。これからの福島のために必要不可欠なことをしているという自負はあるから、それが“なぜ”必要で、“どんな”良いことがあるのかを、これからはもっと言語化していかなきゃなと思ってます。だから、このnoteもはじめたわけです(笑)

———そうですね(笑)最後になりますが、これまで伺ってきた社長のビジョンや福島建機としての挑戦をどんな人たちと実現していきたいですか?

やっぱり“主体性のある人”ですね。受け身ではなく、自分から進んで考えて行動する人。そんな人を、福島建機では「HERO」と呼んでいます。“HOPE”, “ENGAGEMENT”, “RESILIENCE”, “ONENESS”から頭文字をとった言葉で、「希望を持って」、「自分自身との約束を守り」、「困難に立ち向かい」、「周りと調和して」働ける社員になろう、という意味ですね。まずは私たちが変わり、会社に磨きをかける。そしてICTを駆使して、関わっていただくお客様の現場を進化させる。進化させるのは、現場だけではありません。ICTという“新しいチャレンジ”で、新しい未来を切り拓いていくマインドも同時に育てていきたいと思っています。
私たちの経営理念には「KENKIがフクシマをGENKIにする」を掲げていますが、やっぱり元気って大事だなと思います。僕の名前の「元三郎」にも“元”の字が入っていますし(笑)。今、直面している変化に対応することは大変だけど、私たちの仕事が子ども世代、そして次の子ども世代と100年くらい先の“元気”につながっているとしたら、すごくやりがいがあると思いませんか?そんな未来を一緒につくっていきたいという熱い想いのある“HERO”と、一緒に仕事ができたら最高ですね。

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