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どうせ在宅勤務なのに海外で働くべきか?という話

福原たまねぎ

2022年も暮れのこと。親戚に会ったりちょっとした休みを取るべく日本に一時帰国した。

お久しぶりなジャペーン (日本)。あまりにジャペーンの美味しいご飯を食べるのが楽しみすぎて、14時間かかる飛行機の中で一切ご飯を食べることなく過ごす。ゴングが鳴る直前のボクサーのように「フシューッ、フシューッ」と息継ぎしながら、いかにも臨戦態勢といった様子で飛行機を降りる。そこから先はあんまり記憶がないが、気付いたら羽田空港の中にあった立ち食い寿司屋で生ビール片手にサーモンやイカの寿司を平らげている自分がいた。「これで1,000円かよ‥」と感嘆の声を思わず漏らす。

安くてうまい。そんな当たり前のジャペーンクオリティにうつつを抜かす。もちろん物価が上がったとか色んな問題があるんだろうけれど、それでも「あー日本に帰ってきたんだな」とじわじわと込み上げてくるものがある。最後にとどめとして口に放り込んだ、のどぐろの味を噛み締めながら店を後にする。それにしてものどぐろを軽く炙って寿司にするというのを思いついた人は天才なんじゃないかと思う。

帰国したときに驚いたのはご飯の美味しさだけではない。とってもびっくりしたのは電車に乗っている人の数だった。

ぼくは3週間ほど帰国したわけだけど、そのうちの半分は目黒にある日本のオフィスで働いた。そのため滞在していた横浜の実家から通勤をしたわけだけど、まさか満員電車に乗るとは。ぼくがアメリカに渡ったのが2022年3月でそこから9ヶ月の間になにが起こったというのだろう。通勤している人の数があまりにも増えていたので面食らってしまった。

これを書いている時点で、アメリカは (厳密にいうとぼくが住んでいるシアトルでは)まだまだ在宅勤務がメインのように見える。もちろんイーロンマスクが社員に出社を要請していたり、スナップチャットなどの他のテック企業も週2-3日は出社しようと呼びかけているというニュースを見かけることも多くなった。アメリカでも変化は起きているということだろう。各社の今後の動向次第で在宅勤務 or 出勤のどちらが主流になるかは変わっていくのだろうけど、少なくとも現段階ではぼくが働いている環境では在宅勤務がしばらく続きそうだという様子だ。

「在宅勤務なのにアメリカに行く意味あるわけ?」

この質問はアメリカで働く前にも聞かれたし、なんなら一時帰国中にもちょくちょく聞かれた。「結局家で働くんだったらアメリカにいようが日本にいようが同じじゃね?」という話である。なるほど、そういう観点もあるのか。

ぼくなりの結論を言うならば、たとえ在宅勤務になったとしてもアメリカに行く意味は"大有り"だと思っている。その理由をパッと書いてみたい。

時差どうする?

まずは「チームメイトと同じ時間帯で働くことは結構重要」ということだ。たとえばシアトルと東京では17時間の時差がある。シアトルで夕方以降の時間が東京では翌日の午前中に重なる。ここで重要なのがシアトル・東京間でミーティングができるかだ。働く時間が重なる時間帯であれば問題ないが、そうでない時間では東京から参加しようとすると「え、日本時間だと午前3時じゃん…」ということはよくある。つまり東京から働いているがために参加できないミーティングがたくさん出てきてしまうということだ。

これはもしチームで仕事をしているなら割と大きなデメリットだと思う。もちろんシアトル・東京の両方で都合がいい時間にあらゆるミーティングを調整するという手もある。ただもしチームの中で自分一人だけが東京で働いているとしたら、きっとその調整をするのは(場合によっては)めんどくさがられるんじゃなかろうか。この時差問題はZOOMなどの電話会議が更に発展していってもなかなか解消できない問題なんじゃないかと思う。

付け足すならば。Slackなどで日々「緊急でこれやってほしい」といったリクエストもガンガン来るわけなので、やっぱり「すぐに対応できるか」というところも大事だと思う。逐一そういったリクエストをスピーディーにこなしていくことで信頼感ってグッと上がるもんじゃないかなと思う。この点も別の時間帯で働くことで大きく影響出てしまうかなというところです。

さっと人と会える

アメリカの現地の会社の近くに住んでおくといいことが他にもある。それは「現地のチームの輪に入れる度合いが濃ゆくなる」ということだ。たとえメインが在宅勤務でも月一回などでもチームメイトとオフラインで会えるなら信頼関係を築く上で大きな差になる。気が向いたとき「じゃあさっとオフィスで会うか」みたいなことができるのは大きなメリットかなと思う。ぼくの場合も、そんなノリでオフィスの会議室に集まってミーティングしたりランチ行ったりした時間が同僚と信頼関係を築く上でまあまあ重要だった。

仕事以外の変化がとってもとってもデカい

最後にある意味で最も重要だと思うのがこのポイント。アメリカに暮らしているというだけで、もうあらゆる点で日本と違うわけである。フラッと入ったカフェでやたら店員が話しかけて来て戸惑うこと。ただどのカフェでもびっくりするくらい香ばしくて美味しいコーヒーが飲めること(シアトルではということになるだろうけれど)。スーパーマーケットの大きさにいちいち感動するものの、売ってる野菜がどれも痩せ細ってて脱帽すること("それにしてもアメリカのにんじん細すぎだろ!"と毎回独り言を漏らしてしまう)。そしてどれだけ都心でもレストランの数も種類も少なくてそんなに美味しくない…と思いきや目が覚めるような旨さのクラフトビールがどのお店でも手軽に飲めたりして笑みがこぼれたり。

例を挙げたらキリがないけれど、その一個一個の違いに喜んだり悲しんだりするのがとっても意味があることだと思う。チープな言い方になっちゃうけど、海外に住むということが人生を豊かにするんだなと思う。それだけで移住する意味はぜんぜんあると思う。

そんなこんなで、これから海外で働こうとしている人が「どうせ在宅勤務メインならあんまり日本と変わんないんじゃね〜?」と考えている人がいるとするなら「そんなことないんじゃね〜」と言って背中を押したくもなる、という話でした。

今日はそんなところで。帰国中に訪れた京都にて。やっぱり金閣寺ってすごいですよね!

それではどうも。お疲れたまねぎでした!

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