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味噌の汚名を晴らせ!

朝から母が味噌汁を作っていました。

『味噌は血圧上がっちゃうから朝に食べるようにしてるの!』

と…申しておりました…。

本来、味噌は血圧をあげる調味料ではないし、むしろ血圧を下げたり生活習慣病を予防したり美肌効果があったり…日本が誇る超〜スーパーフードなんです。

ではいつから味噌は悪者になってしまったのでしょうか?

1970年代の和食は理想的

1970年の和食が理想的な食事と言われていることをご存知でしょうか?

この頃の食事は『基本和食 + ちょっとの洋食』で構成されており、味噌汁も週6日以上は朝か夕に飲まれていました。

この1970年代の食事が理想と言われている所以としては…
 ①1汁2〜3菜が基本
 ②肉も食べるが魚もたくさん食べる
 ③1品の量は少なくたくさんの種類の野菜や食材が並んでいた
 ④主な味付けは発酵調味料で塩・砂糖はほとんど使用されていなかった
 ⑤主な調理法は生・煮る・蒸すで、油分の摂取量が少なかった

などなど、まだまだ挙げることができますが、これらだけでも健康が維持できていたことは納得できます。

食事に関する実験がありました。

1960年・1975年・1990年・2005年の15年毎に4世代を抽出し、それぞれの時代に主流だった食事を再現し資料としてマウスに与え続けました。

結果、1975年の食事を食べたマウスが血糖値の改善や体重減少などの効果が認められました。

その後、人に対しこの1975年の食事を4週間食べさせ、体重や採血データの変化を観察したところ、肥満解消に有益なデータを得ることができました。

味噌だけではありませんが、味噌は本来高血圧の原因として敬遠される調味料ではありません。

そんな風に汚名を着せたのは人間です!謝れ!ごめんなさい!

味噌の材料はシンプル

味噌を作ったことはありますか?

味噌の材料は至ってシンプルで『米麹・大豆・塩』のみです。

塩分は入っていますが10ヶ月間熟成させる為の保存性を高める役割を担っています。

米麹が熟成の過程で酵素を作り出し、その酵素が大豆に含まれる成分を分解し、新たな栄養をモリモリ作り出してくれます。

しっかり発酵して作られた味噌には7大栄養素全てが含まれています。

糖質・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル・食物繊維・ファイトケミカル

ビタミンは糖質・脂質・タンパク質をエネルギーに換え、肥満予防効果があります。
ミネラルの作用は多岐に渡りますが、カリウムは血管を広げたり血管を収縮して高血圧の原因となるナトリウムを体の外に排泄する効果があります。

といった具合で”しっかり発酵している味噌”なら、血圧は下げる効果があるんです。

生きている味噌とは⁉︎

皆さんのお家にある味噌は生きていますか?死んでいますか?

『何ソレ!?』って思ったでしょ?

生きた味噌=発酵が続いている味噌
死んだ味噌=発酵が止まっている味噌

発酵が続いている味噌は味噌をすくった時に表面と中の色が違う味噌が該当します。

お味噌は10ヶ月熟成させて完成を迎えますが、その後も発酵は続いているので味噌の色がどんどん濃くなっていきます。

2年熟成の玄米味噌なんて真っ黒です!

市販のお安い味噌はほぼ発酵が人工的にとめられています。

陳列棚の手前と奥とで味噌の色が違ったら、大抵の人はびっくりしますし、最悪クレームにつながります。

なので、加熱する事で発酵を止めて品質の保持を図っています。

『生みそ』とか『非加熱』と書かれ味噌は発酵が続いている味噌の目安です。

また、通常仕込んでから完成までに10ヶ月の時間を要しますが、大量に製造して販売する場合、あまりにもコスパが悪すぎます。

なので、発酵が進みやすい温度に設定し、2〜3ヶ月で熟成を完成させ販売されています。

ただ、10ヶ月間しっかり発酵させた味噌と2〜3ヶ月しか発酵させていない味噌とで旨味が同じな訳がありません。

なので出汁を入れて旨味を補います。

また、発酵を止めてしまうので雑菌が繁殖しやすくなります。

それをカバーする為に清酒などのアルコールを入れています。

しっかり熟成させていたら出汁も清酒も必要ありませんし、ソレらを入れることで確実に味や栄養価は落ちています。

味噌汁=味噌+具材+出汁

味噌汁を分解すると『味噌』『具材』『出汁』に分ける事ができます。

①味噌

生きた味噌を選びましょう。

『非加熱』『生みそ』と書いてある事と、裏の成分表示の原材料が『米、塩、大豆』のみである事を確認してください。

それ以外は入っている必要はありません。

②具材

ミネラルたっぷりの海藻を入れるのも良いですし、豆腐や油揚げなどの大豆製品も良いですね!

平日は頑張らなくて良いので、青さのり+豆腐・わかめ+油揚げなどシンプルな材料で良いのでお味噌汁を飲みましょう!

また、根菜たっぷりの豚汁を作り置きしておくのも良いですね。

おかずが少なくても、豚汁がおかずの代わりになってくれるので、お惣菜を買ってきて食べるより、自宅で作る具沢山の豚汁の方がよっぽど栄養価は高くオススメです。

何なら、具なしでもお味噌を溶くだけでも良いと思っています。

③出汁

グルタミン酸は昆布に含まれる旨味成分です。

グルタミン酸ナトリウムは人工的に作られた旨味成分です。

このお尻にくっついているナトリウムが血圧を上昇させる諸悪の根源です。

昆布と鰹節から毎日出汁をとれとは言いません。

無理ですし、私もやっていません。

純粋に昆布・鰹節・椎茸・煮干しが粉末かされた出汁パックで構わないので、そちらをご使用ください。

味噌を悪者にしたのは人間

日本の代表的な調味料である『さしすせそ』。

さ…砂糖・みりん
し…塩
す…酢
せ…醤油
そ…味噌

みりん・酢・醤油・味噌、どれも発酵調味料で、昔ながらの伝統的な方法で作られたこれらの調味料の原材料は実にシンプルです。

短時間でコスト安く作ろうとするから、人工的なモノで代用していますが、決して代用はできていません。

塩だって精製塩でなく天日海塩なら、血圧を下げる効果のあるカリウムも、旨味であるミネラルもたっぷり入っています。

人間が絡むと話はややこしくなる傾向にあります(笑)

本来の製法で作られたしっかり発酵した調味料を選ぶと、料理の味が変わりますし、余計な物が入っていないので少量の調味料で味が決まります。

少し高かったとしても、長い目で見た時のコスパはそっくりさんより本物の発酵調味料の方が遥に高くなります。

味噌も『米、塩、大豆』のみ記載されている、非加熱・生みそを選び、毎日の味噌生活を送ってください!

味噌は血圧を下げる調味料です!

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