サクラナイツ堀慎吾指名の舞台裏

舞台裏という題名をつけてありますが、独自ソースの情報はあまりないです。あくまでぼく個人による推測が主となります。

なぜドラフトは放送されなかったのか？

ドラフトはMリーグ最大のコンテンツだ。そのドラフトが、７月末に行われると予定表には書かれていたけど、続報もないまま、今年は中止なんじゃないかと思われていた。

・・・と思ったら、7/27午後７時、いきなり結果だけ発表された。

【重要】「Mリーグ」2020シーズン
ドラフト会議開催・指名選手のお知らせ

KADOKAWAサクラナイツが堀慎吾さん（日本プロ麻雀協会）を指名し、その他のチームは指名無しとなりました。

詳細はこちら▼

— Mリーグ(プロ麻雀リーグ) (@m_league_) July 27, 2020

ABEMA麻雀TIMESのニュースでも、

プロ麻雀リーグ「Mリーグ」の2020シーズン・ドラフト会議が7月27日に行われ、KADOKAWAサクラナイツが堀慎吾（日本プロ麻雀協会）を指名、交渉権を獲得した。その他、7チームは指名なしで会議を終了した。

という扱い。行われた場所も書かれてない。

最大のキラーコンテンツなのに、どうして放送することなくひっそり行ったのか？

今回、指名権があるのは３チームだけ。サクラナイツ、雷電、風林火山だ。そのうち風林火山は指名しないと発表していた。

ということは２チームだけ。最大で２名。最小で０名。

おそらく２名を取ることが前もって決まってたら、ドラフトをやったんじゃないか。誰を取るかは聞かなくても、誰かしら取るかどうかは事前に機構が各チームに聞くだろう。

なので、指名が１名しかないから、あるいはこの１名も土壇場に決まったから、前もって放送枠を取らなかったんじゃないかと思うんだわ。０名（あるいは１名）では寒すぎると。

サクラナイツの思惑

サクラナイツは去年、新規参入チームとして、ドラフトの主役であり、レギュラーシーズン前半の主役にもなった。

今年指名すれば、唯一の新選手を獲得したということで、今年も主役になれる。そんな思惑から、取れない予算を無理やり取って、土壇場に指名を決めた可能性がある。

サクラナイツ監督の森井さんって、出版の世界ではやり手として知られてる人なのね。ラノベ系などで数々のヒットを生み出している。

それも、昔風の職人系の編集者じゃなく、今風のスーパーサラリーマン的な編集者だ。つまり、マーケティング的な方法論で、時流をとらえて、ニーズあるところに合致するモノを放り込む。そんなタイプだ。

このタイミングで、こんなタイプの選手を指名したら、こんなふうに受け取られるんじゃないか。そういったことを読むプロなんだよね。

雷電が指名なしの理由

明暗が分かれたのは雷電だ。「２年連続して決勝に進めず、なのに補強なしって、やる気あるのかよ？」というツイートを見かけた。もっともな意見だよね。

でもさ、会社の論理からしたら、「成果が出てないものに新規予算を取る意味あるのか？」「その新規予算を取ったらどんな結果が見込めるんだ？」という話になる。

成果が出てないから補強したいといっても、成果が出てないから予算を取れないというジレンマが発生する。成果が出てるチームはますます動きやすくなり、成果が出てないチームはますます動けなくなるという弱肉強食スパイラルってある。

電通という会社の規模からしたら、Mリーガー１人の人件費なんて吹けば飛ぶようなもんだと思うけど、会社ってそういうもんではない。

あるいは、まったく違う方向性の話になるけど、雷電は唯一といっていいくらいの独自カラーを打ち出してるチームだから、勝ち負けよりもハギーの登板回数を増やすことが「勝ち」なのかもしれないね。ハギーという主役、２人の従者、その世界観を薄める補強に何の意味があるんだ？という。

実際どう思ってるのか不明だけど、これはこれで納得いく方針ではある。

サクラナイツの森井監督は、選手を選ぶ選択肢がある方が有利なことがときどきあったという理由で、４人目の獲得を決めたそうだけど、発想法がまるで違う。

雷電にとっては、そんな有利不利なんて意味なくて、いかにハギーを出すか、あるいはハギーの分身としての従者を出すか、それがすべてなのだ、かもしれない。

実際、瀬戸熊さんはそこまででもないけど、黒沢さんはハギーの分身としての役目を本人以上に見事に果たしたとも言えるんじゃないか。

色のついてない強者

サクラナイツはなぜ指名を堀慎吾にしたのか？

実力もあるし、それだけじゃなく、いろんな効果を狙ったんだろう。

堀慎吾の長所と短所を考えてみよう。

長所
・強い。Mリーガー内でもトップクラスに入るだろう。
・新しい強者で新鮮。MONDOやRTDの色がついてない。
・ガチマニアに受けるタイプだ。
・堀ガールズがいるなど、名物選手として人気を博す可能性がある。
・コミュ力が高い。協会配信でのトークやnoteの文章など。
・社畜臭がない。

短所
・知名度が低い。
・連盟→MONDOのような王道を来てない。
・一般的に受けるイケメン系ではない。
・ゲームオタクみたいな外見。
・ひょうひょうとしてて、やる気あるのかよくわからない。

こんな感じかな。

強いのは鉄板として、新しい強者なんだよね。アベマでは、RTDに出てないし「第一回麻雀プロ団体日本一決定戦」にも出てない。MONDOは知らないけど、出まくってたわけじゃないのは確か。

知名度は低いけど、実力はある。

過去の名声を買いたかったら不適だけど、未来を買おうとしたら美味しいよ。強者なのに色がついてないんだもん。