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サムライたちのイノベーション

「サムライたちのイノベーション」磯部宇彰、岡太朗、城下了輔、名和愛乃 kindle出版 2019 です。企画・編集は松島克守です。
この本は作りたかった本であるとともに是非読んで頂きたい本です。ドラマチックで従来の本の印象を変える本です。是非読んで頂きたい。アマゾンで、500円で発売中です。追って紙の本も発売されますがそちらは1350円です。

本書はイノベーションの本質と要諦を、日本のイノベーションを牽引する人たち、学生に提示したいという目的で編纂しました。クレイトン・クリステンセンのイノベーション論とは別のイノベーションの原理を学生に教示したいという強い意志で3年以上頑張りました。Kindleでの書籍発行は初めてでしたがすべて自分で作業しました。
イノベーションのケースとして紹介したのは、ソニーにおけるイノベーションの壮絶な格闘の物語と、創業者と日本初のグローバル企業を作っていった物語です。ベンチャーの複合体から大企業組織に変身していったソニーに見るイノベーションのジレンマ、その壁にぶつかっても不退転の覚悟でそれを突破して行ったイノベーター達のドラマです。その物語からイノベーションの本質を少しでも見つけたいという思いで本書をまとめました。
本書は外部の視点で事実を淡々と記述する文体ではなく、話者と一緒に当時の世界にタイムスリップするようにインタビューを行い、その感動をドラマのように読者と共有したいという思いで書き込んだ文体です。当時大学院の学生であった4人の著者の躍動的でドラマのような文体は、イノベーター達のドラマチックな挑戦のプロセスを共有させてくれるでしょう。
本書は読者に目の前に障害があっても不退転の決意でイノベーションに、人生に挑戦する勇気を与えてくれると信じます。 そして下記の目次で内容を想像して頂けると思います。

サムライたちのイノベーション
目次
プ ロ ロ ― グ
第 一 章コ ン ピ ュ ― タ が 解 ら な い 会 社 は 生き残れない
武鑓行雄、まさかのソニー入社
岩間社長の意地と加藤善朗の自信
仲間よ、集えソニーのフロンティアに
システム開発部に盛田現れる
盛田のニューヨークでのプレゼン
全米で最も使いやすいワープロ
ライバルがどんどん増えてきた
若者はインドに行け
第二章スティ-ブ・ジョブズを救った日本人
IBMを超える!嘉本の固い決意
夢といわれた技術を現実に
HPに即決で導入され、3・5インチFDが世界へ羽ばたいた
スティーブ・ジョブズが無言で退席
その試作品の前に、ジョブズが立っていたのだ
IBMがソニー規格を採用、ついにIBMを超えた
ジョブズからの絶対的信頼でアップルに誘われるも、ソニーの仲間を取る
好きなのに別れる、嘉本は決意した
第 三 章 自 分 た ち が 欲 し か っ た コ ン ピ ュ ― タ ― を創った 
厚木で出会ったNEWSのキーメンバー
自由な環境での自由すぎる開発がスタート
事業部との交渉決裂、社内ベンチャーとしての始まり
正式な組織立ち上げより先に試作機が完成
デュアルプロセッサ方式に泣かされた
国家プロジェクトを通じて繋がった同志
開発後も孤立したNEWSグループ
日本中が歓喜に沸いたNEWSの製品発表
時代の波間に姿を消したNEWS
次世代へと繋がっていくNEWSの人材
第 四章 コ ン ピ ュ ― タ ― を 手 の 平 に 乗せる
突然の撤退命令
目指すのは、漢字が分かるタブレット
書き順が違うぞ
まさかの容量オーバー
ソニーにできないことはない
お前、新聞に出てるぞ
本当に売っている!
安くしたのに売れない
早すぎたパームトップ
知らないからこそ、挑戦できた
もう一度ソニーを作るには
第 五 章 ロ ボ ッ ト を 生 き 物 に し た A I B O
正月に土井利忠に誘われ、行ってみたら変な機械があった
ロボットビジネスは必ず成功させてみせる
出井社長という壁、それを超えた驚きの方法
資金・人材の壁を超え、事業が加速
試作品のプレゼンに異論続出
足りない広告費、そこへ河野透が救いの手を差し伸べた
AIBOは二十分で完売、大槻は勝った
AIBOは人々にとって単なる「商品」ではなかった
AIBOの販売が中止されることなく続けられていたとしたら
大槻は再びソニーを去る。しかしAIBOへの愛を抱いたまま
使えなくなったAIBOをペットオーナー達が「献体」として提供
第 六 章 電 子 マ ネ ― に 賭ける人生
世界初の電子マネーを創るプロジェクト
優れた技術を如何にして普及させるか
これからのソニーの在り方を案じる
フェリカとの出会い
ソニー銀行のプロモーションビデオに衝撃を受ける
おサイフケータイ 一度目の挑戦、そして断念
スイカ導入に立ちはだかる数々の壁
WTOを通じた欧米の横やりを跳ね返す
おサイフケータイ二度目の挑戦
おサイフケータイにEdyが載るまでの格闘
運用開始当初の壁、ユーザーを如何にして増やすか
普及していってからの壁、法律に関する課題
国際標準の壁を乗り越えて フェリカが世界に認められる
今、宮沢和正の目指すもの
第 七 章 よく遊び、よく学んでイノベーターに
就職はソニーかホンダと決めていた
入社早々社長の井深さん直轄のプロジェクトを任された
よく遊び、よく学び、アンテナを完成
イノベーションと商品企画は違う
デジタルオーディオの標準化で死闘
CD開発は「誤り訂正符号」でフィリップスに勝利
コンピュータの新しい流れを模索した
イノベーションの条件はフロー
第 八 章 ソ ニ ― と い う ブ ラ ン ド を 創る
ジャンケンポンで決まった最初の配属
20%を狙ったトリニトロン
私にとっての転換期だった
宣伝のターゲットは盛田
新たなマーケットを創るマーケットエデュケーション
波乱を呼んだベータマックスの広告
ソニーの進むべき未来を体現していたAIBO
夢の電池を載せた電動アシスト自転車
新しい広告の形を見出した番組「世界遺産」
絶えずメッセージが求められるソニー
第 九 章 ソ ニ ― と い う グ ロ ― バ ル 企 業 を 創 る
佐野角夫と創業者の二人との最初の出会い
佐野の生い立ち、ソニーに入る決断をするまで
国内営業で
の勉強したこと
社長室への異動、初の海外出張を経験する
日本初のニューヨーク上場
日本初となる本格的なIR活動への注力
日本初の格付けを取得
難しい顧客対応から日本初のCSRを実現
日本初の開かれた株主総会の開催
社内外から非難の嵐
CBSレコード買収
コロンビア・ピクチャーズ買収
「のれん代」の一括償却
盛田との挑戦に誇り
次世代にソニーのDNAを伝える
結 章 ソ ニ ― に 見 る、イノベーションのジレンマ
本書の物語に共通すること
岩間社長には時代の先が見えていた
ベンチャーの複合体から大企業への挑戦
経営と技術者の乖離
判っていながら時代と位相がずれる
組織とイノベーションのジレンマ
エ ピ ロ― グ
謝 辞

以上です。もしかしたら日本人が失ったサムライ精神を再認識して頂けると思います。ご一読をお願いします。

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