新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として 厚生労働省 首相官邸 のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
テレワークノウハウ

テレワーク導入初心者のためのノウハウまとめ21

「テレワーク、といわれても何を準備したらいい?」
そんなテレワーク(リモートワーク、在宅ワーク、自宅勤務)初心者向けに、私のテレワーク経験や勉強で得られた情報をまとめてみました。

現実的には、出勤しなければ成立しない仕事も多くあり、すべての働くひとがいきなりテレワークに移行することは不可能です。しかしながら、できる方からでもテレワークを始めれば、通勤など混雑を緩和することに繋がります。

■はじめに

新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、テレワーク(テレワーク導入初心者のためのノウハウまとめ)が医療専門家や自治体、政府から推奨されています。

私自身、元々プログラマーであり、1996年からウェブサービスを開発していた関係で、かなり早い時期からテレワークを実践しております。また私が経営に関わったいくつかの会社では
「どこでも好きな場所で仕事ができる」(場所の自由)
「いつでも好きな時間に仕事ができる」(時間の自由、非同期での共同作業)
という環境をできるだけ低コストで実現するためさまざまな工夫をしたり、自由な仕事環境を実現するための社内制度を作ったりもしてきました。そういった準備をしてきたため、2011年の東日本大震災の際には、その日からテレワークに移行し、それから2ヶ月間テレワークを継続しましたが、業務上大きな問題は起こりませんでした(もちろん、ICT事業なので、移行しやすかったという点が大きいです)。

今回、テレワークが推奨されたことを受け、初心者の方が留意すべき点がどこかにまとまってないかな? と思い調べてみたのですが、今回のような状況に合わせたまとめがみつからなかったため、急遽まとめてみることにしました。

WebやICT,ネット業界といった同業種の方からすると、もはや当然のことかもしれません。もし不足の部分やミス、追記すべき情報があれば遠慮なくお知らせください。どうか引き続きご助力よろしくおねがいします。

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■(1)テレワークは「仕事を最速で進める方法」

テレワーク(リモートワーク、自宅勤務、在宅ワーク)を「さまざまな理由で会社に出勤して仕事ができない人が仕方なくやるものだ」と考えている方もいらっしゃるかと思います。

しかし、それは大きな間違いです。そうではなく、テレワークは「時間・場所といった制約を乗り越えることで仕事を加速し、効率化できる」すばらしい方法です。

今回のような事態でなければ、普段はリモートで仕事をしながら、必要なら会社に出勤しても良いのです。場所や時間といった制限をとっぱらって自由に仕事ができ、移動の時間や負荷、オフィススペース等をカットできます。つまり、業務内容によっては、会社に出勤して仕事するより効率的で、「仕事がはかどる」ということが大いにありえます。これまでテレワークのことをご存知なかったという方も今回この機会に、こういう仕事の進め方があるんだ、ということを是非知っていただいて、今後も活用してほしいと思います。


■(2)今回求められているのは「場所の自由」を実現するためのテレワーク

今回テレワークが推奨されているのは新型コロナウイルス感染拡大の抑制が目的です。

ですので「今やっている仕事を、出勤しなくてもできるように」というテレワークのノウハウが導入できればOK。

「仕事の場所を自宅にしたい」というだけのことですから、「時間の自由」ではなく、「場所の自由」の話です。時間の制約を乗り越えるノウハウについては考えなくても良いです。

ですので以降は、「場所の自由」のためのテレワークの話に絞ります。
場所の制約を乗り越えるノウハウ、つまり、今やっている仕事を、自宅でもできるようにすればよいので、難しくはありません。

■(3)場所の自由=仕事道具をクラウドに置く、と考える

場所の制約を乗り越えるためのテレワークで大事な考え方。

それは「仕事道具をすべてクラウドに置く」ということです。

会社に行かないと仕事が進まないのはなぜか。それは、仕事に必要な道具が会社にあるからです。ではその仕事道具を、どこにいてもすぐアクセスできる空間に置いたら? そうすれば、あなたが居る場所に関係なく、どこに居ても、仕事ができるようになります。

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〜テレワーク移行準備〜

「仕事道具をすべてクラウドに置く」ため、まずはこういったものを準備する必要があります。

・自宅での作業環境を構築する
・ワークフローの中に、会社・事務所でやらなければならない作業が残っていないか確認する
・顧客訪問をどうするか事前に決めておく
・紙だった資料は今から電子化する
・クラウドサービスの選択と準備をおこなう

■(4)自宅での作業環境を構築する

機器を揃え、PCが常にネットにつながっている状態をつくり、自宅での作業環境を整えます。

機材を揃えるとともに、大事なこと。それは、集中して作業できる場所を自宅内で確保することです。

また、セキュリティを考えると家族が行き来せず画面を覗かれないような場所にPCを設置し、スクリーンロックを設定するとともに、離席時はログアウトするなどの注意が必要です。

ご家族にも、仕事に集中できるよう、あらかじめ協力をお願いしてもらうようにしましょう。仕事のON・OFFを明確にすることも重要です。OFFは家族と楽しくおしゃべりをしたりということも必要。ですがONになったらちゃんと集中できるようにする必要があります。これが曖昧だと仕事の効率が落ちてしまいます。

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■(5)テレワーク必要機器

必要機器についてもう少し説明しますが、最近はスマホやPCの性能も非常によく、標準的な機器を購入すればそれで事足ります。カメラとマイクがついててネットに繋がる最近のデバイスを準備してください。もちろん、キーボードがついてるノートPCが一番使いやすいとは思いますが、業務内容や自分の慣れ具合に合わせて、

・ノートパソコン
・タブレット
・スマホ

どれでも良いです。
これらはたいてい最初からカメラもマイクもついてますので確認して準備してください。
もしWi-Fiがない場所で作業する場合は、

・モバイルWi-Fiルータ

を準備しましょう。スマホのテザリングでも代用できます。

もし電源の無い場所で作業する場合は、予備バッテリーも必要です。

■(6)テレワークがはかどるクラウドサービス

このようなクラウドサービスを導入すると仕事がはかどります。
仕事に必要な道具をすべてクラウドに置くのが目標ですので、クラウドサービスを積極的に利用し、データもクラウドに置く必要があります。

スケジュール共有(Google カレンダーなど)
文書共有・共同作成(G suiteなど)
クラウドストレージ(Dropbox,Google One,OneDrive,iCloudなど)
テキストチャット(Slack,Discord,Skype,Messenger,LINEなど)
音声・ビデオ会議(Zoom,Slack,Discord,Skypeなど)
タスク管理(必要に応じて。Chatwork,Trello,Asana,Wrikeなど)
リモートアクセス(必要に応じて)

■(7)出社しないとできない作業が残ってないか確認

業務ワークフローの中に、会社に出社しないと進まない業務が残っていないか、確認してください。
もしあれば、代替の方法を検討。どうしても出社しなければならない業務があれば、そのための出社頻度がどれくらい絞れるか検討です。
週に一回誰かが出社して作業することによって他のメンバーが出社しなくてよくなるのであれば、そのような形をとっても良いと思います。

■(8)顧客訪問をどうするか決める

顧客訪問が必須、という業種も多いですよね。
ただ、今回の場合は、テレワークに対する顧客の理解も得られやすい状況といえますので、訪問して打ち合わせをオンライン会議という形にできないか、顧客に相談してみてはいかがでしょう。

同じ理由でテレワーク化を進めている会社も多いですし、お客さんの会社もそうかもしれません。理解は得られやすいと思います。

■(9)紙だった資料は電子化する

昨今、手書きで資料を作っている方はいないと思います。みなさん、文書作成ソフトなどで資料作成してらっしゃると思いますが、そのファイルを、紙に印刷するのではなく、サーバーに保存して共有するようにすれば、早速電子化のはじまりです。

もしまだ紙の資料を「正」としている場合は、これから作る分だけでもこの電子版を「正」にして、デジタル化を進めてみては。

場所もとらないですし、どこからでもアクセスでき、検索もできるので便利です。また、さらに言えば!Googleドキュメントのような、共同作業で文書作成ができるクラウドサービスに移行したほうが、今後の作業が楽になります。

というわけで、以下、テレワークで活躍する様々なクラウドサービスをご紹介していきます。

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■(10)クラウドサービスの準備

クラウド上にあり、ネット経由で利用できるソフトウェアサービスのことを「SaaS(サース)」と呼びます。

テレワークで使えるクラウドサービスについては、こちらの記事にまとめました

テレワークではこれを活用します。

データもクラウドに置くし、サービスもネット経由です。

これらのサービスはたいてい、WindowsでもMacでもiOSでもAndroidでも使えるようになってます。パソコンでも、スマホでもタブレットでも、手持ちの自分の好きなデバイスで利用できます。

簡単な機能は無料で利用できますが、本格的な利用に対しては月額課金されるサービスが多いです。もしくは、フル機能を2週間程度無料で使える期間を設けて、その後有料へ移行、というパターンもあります。

まずは無料で試して、自社に一番合ったサービスを探しましょう。

〜あらかじめおこなうべき「情報収集と検討」〜

次は、テレワーク化を進めるにあたって、まずやっていただきたい情報収集と検討について。以下のような項目があります。

・全員の緊急連絡先を把握し、共有する
・テレワーク化に関する社外向け説明の統一
・「勤務中(在席中)」についての定義の明確化
・評価への影響はないことをあらかじめしっかり伝える
・セキュリティ面の配慮
・テレワークの終了条件を示す

■(11)全員の緊急連絡先を把握し、共有する

テレワークの場合、基本的にはチャットで常に連絡をとれるようにすべきなんですが、
「なぜかチャットに反応がない」
という状況に遭遇することがあります。

連絡をとりたいのにとれない、というのはテレワークでは非常に困ります。
ですので、チャット以外にも複数のバックアップとなる連絡手段、緊急連絡先を確保しておくべきです。

・携帯電話番号
・LINE
・自宅電話番号(もしあれば)
・ご家族の連絡先

など、事前に情報収集しておき、いざというときすぐ連絡とれるように連絡先を共有しておくとよいでしょう。

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■(12)テレワーク化に関する社外向け説明の統一

テレワーク化について、外部にどのように伝えるか。これがバラバラだとみなさん困惑してしまいますので、会社で統一したテキストを作るとよいでしょう。ホームページがあればそこに掲載すると、なにかと手間が省けます。のが良いと思います。

項目としては

・期間はいつまでの予定か
・今後の打ち合わせはどのような形になるか
・感染拡大抑止に対してどんな対策をおこなっているか
・連絡先に変更はないのか

などを記述。

簡単な文例を作ってみました。

株式会社●●
新型コロナウイルス感染拡大抑止協力のため●月●日よりテレワーク実施

新型コロナウイルスの感染拡大抑止のためテレワーク推進が政府より呼びかけられています。
当社におきましても感染拡大抑止への協力のため、テレワークを実施することとなりましたのでお知らせいたします。

・期間:●月●日より●月●日までといたします
 ただし、政府や自治体の要請や感染拡大の動向などをみて延長の判断をおこなう場合があります
・やむを得ない場合を除き在宅勤務を基本といたします
・「手洗・消毒、マスク着用、うがい、咳エチケット」の徹底
・従業員及び家族の検温及び、症状の有無確認の実施
・発熱・風邪のような症状が認められた場合は出社を禁止
・お打ち合わせは、オンラインチャット、音声・ビデオ会議といった形での実施をご相談させていただきます
・当社スタッフへのご連絡につきましては通常通り、メールやMessenger経由で可能ですのでご連絡ください
・お問い合わせは●●●(メールアドレス、電話番号など)までお願いいたします

今後も当社は感染拡大抑止のため国および自治体の方針、専門機関からの情報に基づいて方針を決定し実施いたします。
何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。

以上


■(13)「勤務中(在席中)」の定義の明確化

どのような状態を勤務中とするかということは明確化しておいた方が良いです。
例えば「チャットに対し5分以内に返事をする」など。

また、業務の開始・終了や、離席する際、PCの前に戻った時、一言チャットに書くなど、リモートワークは通常よりこまめなコミュニケーションが必須です。

実際目の前にいて一緒に仕事をしているわけではないため、それを補完する細やかなコミュニケーションは意識しておこなわないとうまくいきません。

■(14)評価への影響はないことをあらかじめしっかり伝える

今回は急遽テレワークへの移行を決めた企業も多いとは思いますが、在宅勤務できちんと自分の仕事は評価されるのだろうかと不安に感じるスタッフもいると思いますので、在宅勤務でも評価に不利な点はなく、評価は引き続き上司がおこなうといった点は、それぞれの会社の方針を踏まえ、きちんと伝えたほうがみなさん安心して仕事ができるのではないかと思います。

また、業務報告方法についてもあらかじめ検討をし、変更がある場合は、その旨も明確にお知らせしたほうが良いと思います。

■(15)セキュリティ面の配慮

自宅で家族に画面を覗かれないようにする(プライバシーフィルター、スクリーンロック)、セキュリティソフトを入れるなどの基本的なルールを決めましょう。
参考:総務省テレワークセキュリティガイドライン
https://www.soumu.go.jp/main_content/000545372.pdf

■(16)テレワークの継続・終了条件を示す

テレワークがいつまで続くかわからないと不安になる人も居ます。とはいえ、この事態がいつまで続くか、現時点では予測しづらい状況です。●月●日まで、と明言は難しいと思いますが、例えば「毎週継続か否かを検討し、終息していなければ1週間延長」など、方針を示しておけば良いと思います。

今回の場合、「国が終息宣言を出した」などがひとつの目安になると思います。ただ、実際それがどういった形でなされるのかすら不明です。

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〜仕事としてのオンラインコミュニケーションのコツ〜

テレワークの際のコミュニケーションのコツです。テレワークで真っ先に起きる問題は、コミュニケーション上のエラーです。事前に対策しましょう。

・相手が答えやすいように問いかける
・ON・OFFを明確にし、ONのときは仕事に集中する
・密で細やかなコミュニケーションが非常に大事
・テレワークではこまめに自分の状況を伝えることが最重要

■(17)相手が答えやすいように問いかける

 オンラインで業務を進める場合、目の前に相手がいるわけではないため、どうしてもコミュニケーションが粗くなってしまい、細かいニュアンスが伝わらない、といったことが起きます。
 議論の際も、相手がYes/Noで答えやすい形にしたり、想定されるパターンをあらかじめ箇条書きにして相手に示したり、文章などもできるだけ早い段階で、たたき台を出して、それに対して意見交換するなど、ちょっとしか工夫が必要です。こういった事前準備がやりとりをスムーズにし、結果仕事を高速化することができるので、「眼の前で説明するほど伝わらない」ということを肝に銘じて丁寧にコミュニケーションをとる必要があります。


■(18)ON・OFFを明確にし、ONのときは仕事に集中する

自宅は何かと誘惑が多いですので、自らそれを断ち切る工夫が必要です。
家族にも協力してもらって、業務時間中は職場にいる緊張感をもって、仕事に集中できる環境をつくりましょう。ON・OFFを明確にし、そのステイタスを仕事仲間にも伝えましょう。

■(19)密で細やかなコミュニケーションが非常に大事

在宅勤務になると同じ職場で仲間と仕事するより孤独に感じます。
マネージメントする側も、対面で仕事するより一層、細やかなコミュニケーションを図って仕事の進行状況などを把握するようにしましょう。
1on1での音声・ビデオチャットもうまく活用が必要です。

■(20)テレワークではこまめに自分の状況を伝えることが最重要

テレワークは、人の顔を見ながら仕事を作業する対面での仕事とは違って、コミュニケーションの問題がおきやすいです。リアルに顔を合わせて居ない分、コミュニケーション上の情報が不足してしまうので、そこは強く意識して補う必要があります。ニュアンスや言葉の行間・空気はまったく伝わらないと思ってこまめに伝えるように心がけたほうがよいです。

●こまめに自分の状況を伝える。マネージャーはこまめに知ろうとする(報告の粒度を細かく)
●相手が答えやすいように聞く(Yes/Noで答えられるような形にしたり、事前に箇条書きで選べるようにしたり)
●相手の立場に立ってわかりやすいような説明を心がける。あらかじめ説明のための文章や、たたき台をつくっておく
●テキストでつたわってないな、と感じたら、音声・ビデオチャットも活用する
●場合によっては手書きの図、イラストや、画面スクショ、スマホで撮った写真などを使って、画像での説明も盛り込む

■(21)この機会にテレワークもできるようになりましょう

前向きな話として。

今回仕方なくテレワークに移行した方もいらっしゃるかもしれません。しかしこれをきっかけに、テレワーク(リモートワーク、自宅作業、在宅ワーク)にいつでも切り替えできるように準備しておくと、こういった「非常時」にとても役立ちます。こういった事態は突然起きるものなのです。

そしてこの機会にテレワークのやりかたを体得していただき、今後の仕事効率化に活かしていただければと思います。やってみたらきっと新たな発見があるのではないかと思います。

■さいごに

現時点(2020.3.1)で、新型コロナウイルスの終息宣言がいつ出されるのか、まったく予想がつきません。(図は厚労省ウェブサイトより)

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国や、厚労省の発表によれば、外出を控え、仕事においても自宅勤務・テレワークへの切り替えをおこなうのは、急激な感染拡大を避けるため、とのことです。感染数のピークを少しでも下げ、医療機関のパンクを避け、トータルで感染する人の数を減らす、といったことを狙っているそうです。

テレワークがこういった対策の一助となれば良いな、と思います。


(深水英一郎 @fukamie)

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