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絵本「かぐやひめ」の紹介と評価

評価

娘:☆☆
ママ:☆☆


読んだ目的/きっかけ

「むかしばなし」は定期的に読み聞かせに取り入れている絵本です。昨年の終りごろに購入した「ちか100かいだてのいえ」に「かぐやひめ」が描かれていたため、そのうち読みたいと思っていました。そのことをふと思い出したため、読んでみることにしました。


ママの感想

私自身、子どものころに「かぐやひめ」を読んだはずなのですが… 正直なところ、あまり覚えていませんでした。私の記憶に残っている「かぐやひめ」は中学生のころに読んだ古典の「竹取物語」です。

中学生のころ、授業で「竹取物語」を読んだ際、皇子たちからの求婚部分の話について「これって、私が読んだ『かぐや姫』にはなかった話じゃないかな?」と思った記憶があります。そのときは、「私が読んだ絵本は子ども向けの絵本だったから、皇子たちの求婚の話は省略されていたのかな」と思ったのですが、本絵本には皇子たちの求婚の話も書かれていました。そして、当該部分のお話は、少し娘には難しかったように感じました。

うーん… どうでも良い話です。

本絵本は私の記憶に残っている「竹取物語」とほぼ同じ内容だったため、「スタンダードなかぐやひめ」のお話なのだと思います。しかし、我が家ではなぜか「かぐやひめ」を読んだことで大変な事態が生じてしまいました…

1回目に本絵本を読んだ後、寝る前に何の気なしに娘に「『かぐやひめ』ってどんなお話だった?楽しいお話だった?悲しいお話だった?」と聞いてみると、「悲しいお話だった」と娘が答えてくれました。そこで、「そうだよね。おじいさんとおばあさんから離れて月に帰るのは寂しいよね。娘ちゃんも月に帰ることになったらどうする?」と聞いてみたところ、娘が大号泣してしまいました。

娘に、「月に帰ることはないから大丈夫」といくら言っても泣き止まず…
結局、その日の娘は泣いたまま眠りについてしまいました。単に眠くてグズグズだっただけなのでしょうか… ちなみに、翌朝、「昨日はごめんね」という趣旨で昨夜の話をしようとしたところ、娘に「悲しくなるからその話はやめて」と言われてしまいました…

何がどう娘の心に届いたのかわかりませんが、娘なりに非常に思うところの多い物語だったようです。そのため、2回目に読んだ際は、「かぐや姫」の本質に触れるような話は避けて当たり障りのない話をせざるを得ませんでした… 残念です。もう少し娘が大きくなったら、再読したいと思います。


子どもとはなす:ひねずみの皮衣は本物?

本絵本について、詳しく触れることでまた娘が泣いてしまっては困るため、当たり障りのない皇子たちの求婚の場面で、少しだけ娘と「はなし」をしてみることにしました。かぐや姫から「ひねずみの皮衣」を持ってくるように言われた「あべの右大臣」。しかし、右大臣が持ってきた皮衣を火に入れると、「あっという間に燃えてしまいました」。

当該場面で、娘と「はなし」をしてみることにしました。

「娘ちゃん、皮衣、燃えちゃったってよ。どうして?」
娘には私の質問の意味が伝わらなかったようで、きょとんとしていました。

仕方がないので、「本当は燃えないはずの『皮衣』が燃えちゃったっていうことは、『皮衣』は本物?それとも、偽物?」とだいぶ簡単な内容の質問に変えてみました。しかし、娘の答えは「本物だと思う」というものでした。「どうして?」と聞いてみると、「(今回燃えたのは)火が熱すぎたんだと思う」とのことでした。

なるほど、そういうことか… 娘の「子どもらしい」考え方に、大人の私としてはどう答えるべきなのか困ってしまいました。娘の考え方は「正しく」はありませんが、一方で、このような娘の「子どもらしさ」は大切にしたいと思っています。

いろいろ考えてみましたが、良い方法が思い浮かばなかったので、「熱い火とあんまり熱くない火があったとしても、『ひねずみの皮衣』は絶対に燃えないものだから、燃えちゃったらそれは『ひねずみの皮衣』ではないんじゃないかな?」という話をしました。

簡単な話をするつもりで選んだ場面でしたが、予想外の展開となりました。
うまくはできませんでしたが、私としては「楽しい」娘とのやりとりでした。そして、何より、この日は娘が泣かなかったので良かったです…

ことば:目を細める

かわいい女の子に成長したかぐや姫をおじいさんとおばあさんが見守っている場面で、「おじいさんとおばあさんはかぐや姫の様子を目を細めて眺めています」という描写がありました。「目を細める」という表現の意味を、娘はおそらく知りません。この表現を年少児が知っている必要があるのかどうか… 悩ましいところですが、説明をしてみることにしました。

「『目を細める』ってどういう意味か知ってる?」と娘に尋ねてみると「知らない」という返事が返ってきました。「それじゃあ、娘ちゃん、目を細めてみて?」私の言葉に娘が目を細めてくれました。さすがにこれはできたようです。

「こんな表情になるのはどんなとき?」ピンとこないだろうと思いつつ言ってみたので良いのですが、案の定、娘はきょとんとしていました。「にこーって笑うと『目を細めた』感じにならない?」と話したうえで、「目を細める」とは「うれしそうに見ていること」という意味であることを説明しました。


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