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「古典落語」と「古典漫才」

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古典落語のシステムは本当に素晴らしいと思います。漫才にもこのシステムを取り入れて「古典漫才」というジャンルを確立するために,今何ができるかを書いています。サポーター募集中。
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記事一覧

[コラム] 「古典漫才」の確立を目指しています。

「古典漫才」というのは,単なる「昔の漫才」のことではなく,漫才の「古典落語化」,つまり,「同じ台本を様々な演者がそれぞれの個性を活かして演じることで,元ネタもどんどん成長していく」という古典落語のエキサイティングなシステムを取り入れた漫才のことです。 「古典漫才」を確立するには?これまでもいろいろな方に「古典漫才」のお話をさせていただいたのですが,全般的に,落語家の方の反応はとても良く,漫才師の方の反応はあまり良くない,というかんじでした。プロの漫才師の方の協力を得るのは難

[コラム] 「古典落語」はエキサイティングな保存法

漫才でも時々「これは名作だ!」と言われることがあります。 だからといって,そのネタをみんなが口ずさむわけでもなく,語り継がれるわけでもなく,かろうじてDVDに収録されることはあっても,ほとんどのネタがいずれ忘れ去られてしまいます。 漫才のそのような現状がとても残念で,漫才もちゃんと保存すべきだとわたしは考えています。 もっともエキサイティングな保存法保存方法はいろいろとありますが,古典落語の保存の仕方が一番エキサイティングだと思います。それは,「語り継ぐ」というスタイル

[コラム] 古典落語の「オチ」が生み出すわくわく感

やっぱりさんまは目黒にかぎるこれは,「目黒のさんま」という古典落語のオチです。古典落語が好きな方は,このオチをすでによく知っています。 「1回目のオチ」と「2回目からのオチ」 多くの方はこのオチをはじめて聞いた時,「なるほど!」「そうきたか!」と感じたと思います。しかし2回目からは,「なるほど!」「そうきたか!」とは思いません。オチを知っているので当然ですが… 結末が分かっている推理小説を読んでもあまりおもしろくありません。それなのに「先に犯人を言ってしまう」というひどい

「カバー漫才」「古典漫才」のイメージをつかむ方法

「カバー漫才」や「古典漫才」がなかなか根付かないのは,「漫才のカバーの仕方が分からずコピーになってしまう」からだという点を,「漫才の未来は『カバー漫才』と『古典漫才』が握っている」という記事で書きましたが,「カバー漫才」や「古典漫才」のイメージつかむには,同じネタを違うコンビがカバーしたらどうなるかを実際に見ることです。 映像で見るのが一番ですが,同じネタを違うコンビで書いた台本を読むことによってもかなりイメージがつかめると思うので,当て書きさせていただいた台本をぜひ読みく

いとこい漫才を流行らせたい!

「漫才作家だけで食べていく」という目標を達成するうえで有効なのが,「最近の若い方にも,夢路いとし・喜味こいしの漫才を知ってもらう」という方法だと思っています。いとこい漫才は,話の筋とオチがしっかりとした漫才なのですが,このような漫才が再び流行れば,漫才作家だけで食べていける可能性がグンと上がります。 そこで今力を入れているのが,過去の本物のいとこい漫才と,わたしが書いたオリジナルの台本をいとしこいしさんで当て書きしたものを流すTwitterです。「いとしこいしついーと」とい

いとこい漫才のような「ストーリーやオチがしっかりとした漫才」を,漫才のもう一つの主流にする活動にご協力してくださる方を探しています!

いとしこいしᴛᴡᴇᴇᴛ に寄せてくださるみなさんの「いとこい漫才への思い」を読ませていただき,やはり「いとこい漫才のような『ストーリーやオチがしっかりとした漫才』が見たい!」という方,まだまだたくさんいるに違いないと確信するようになりました。 現在の漫才に加えて,「『ストーリーやオチがしっかりとした漫才』をもう一つの主流にしたい」という話は,実は2010年くらいからしていて,私自身は「ストーリーやオチがしっかりとした漫才台本」を書いてフリー台本としてアップし,同時に,漫才師