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コロナ禍でのイベント収益化の難しさ② ~コンサートを開催してみて~

7/26(日)「Duo Espoir Recital」を開催。
妻清岡優子(ヴァイオリン)同級生ピアニスト大野真由子さんとのデュオで
昨年9月にイタリアで行われたコンクールの優勝記念リサイタルだ。

本来ならば、逗子文化プラザなぎさホールで5/6(水祝)開催予定だったが
このような情勢のため同ホールは利用中止に。

そこでLife with Musicの撮影を行っている逗子駅西口すぐにある
結・YUIコミュニティホールに場所を移して開催をした。

なお、今回は会場での演奏をSeaside Classics全面協力のもとオンライン配信を行い、ハイブリッド形式で開催した。

この1つ前のnote「コロナ禍でのイベント収益化の難しさ ~ジュニアトレイルを開催してみて~」と合わせて読んでいただく事で、今後イベントを実施する上で参考になることもあると思う。ただ、ランニングは興味ないよ、コンサートの運営にのみ興味があるよ。という方もいると思うので、重複して書く部分が出てくるのはご容赦ください。

感染症対策で用意したもの

◎買い揃えた主なもの
・アルコールスプレー
→手指消毒用と机椅子などの消毒用とそれぞれ用意
・ウェットティッシュ
→色々なものを拭くのに利用
・ペーパータオル
→色々なものを拭くのに利用
・使い捨ての手袋
→ゴミの処理などにあると便利
・ゴミ袋
→会場で出たゴミを持ち帰るため
・非接触式体温計
→検温のため、額は前髪で体温が変わるので手首にて実施
・使い捨てのマスク
→持参を忘れた方に備え
・受付時などで仕切りになるもの
→6月のジュニアトレイルでは手作りで対応したが、良いサイズの
 アクリル製パーテーションを見つけたのでそちらを購入。
・使い捨てのペン
→ゴルフのスコアブックで使うようなもの。

コンサート当日における感染症対策

①受付~開演まで
・座席数を半減。
 通常利用で80名~最大100名なので40名を目安に実施。

・アクリル製パーテーションの設置とスタッフ全員マスクを着用

・入り口での非接触式体温計による検温とマスク着用確認

・チケットはお客様に切って用意した箱に入れていただき、
 半券をお持ちいただく。

・各座席に事前にパンフレットと使い捨てペンを用意。
 来場者の連絡先を用紙に記入してもらい退出時に回収。
 ペンは各自お持ち帰り頂く。

→お客様とスタッフが交わすやりとりを極力なくすように配慮

・開場前から換気のため窓とドアを開放、開演直前まで実施。

②開演〜演奏時
・開演時に公演中のお願いのリマインド
→連絡先の記入と提出やマスク常時着用のお願いなど。

・出演者はマスクをして入場。演奏時を除いてマスクを着用。

・今回はイタリアのコンクールの振り返りをスライドショーで実施。
 その間は換気を行う。演奏してトーク、演奏してトークという流れ

・余談だが、トーク中は撮影okにしてSNS配信などしてくださった方も。

③終演
・本来なら、じっくりご挨拶をして贈り物を受け取るなどもあるが
 これらは簡潔なお見送りのみさせていただくかたちに。

*今回は2回公演だったため、この流れを2回行った。
 なお、1回目の公演後はイスその他ホール内にある備品の消毒や換気を実施。

④撤収
・ホール備品を消毒などをしながら片付けて返却。

収支

①収入面
・ホールのキャパに対しての50%定員で実施するため、
 チケット収入が半減、収益を上げにくい。
→2回公演を実施

・情勢を踏まえ、多様な対策をとっていても近くの方ばかりでないことや
 不安に思う方もいらっしゃり、チケット販売や伸び悩んだ。
→オンラインチケットの販売で対応

②支出面

・5/6から1回延期しているのでその準備もあり、チラシなどの一部は2回経費が
 発生している。

・感染症対策のため様々な備品や消耗品の購入

・2回公演とオンライン配信のためスタッフ拘束時間と必要数が増えた。

気づきや感じたこと。

ビジネス的なところで言うと、簡単にいうと収益を上げるのが難しくなっている。
開場利用料や人件費、調律、印刷物その他固定費がある程度発生する以上、一定数の集客を見込めないと難しいから。今後はオンラインの活用が肝になる。

また、開催するまで連日ニュースで感染者数や各自治体の対応はどうなっているのか?ということをチェックした。これは精神的にものすごく消耗した。。。

同様に開催した際も、今までのコンサートの比にならないくらい神経を使うことが多く、終わった後の疲労感は2回公演だけが理由ではないと思う。

7/31(金)神奈川新聞でも「ハイブリッド公演」について触れられている。これからはこのスタイルがスタンダードになるかもしれない。ただ、現状は手探りな部分も多く会場の設備やインターネット回線、配信のための撮影及び音響機材。現場のコンサートとの連携など改善をする余地が多々あると思っているのでこの辺りはまた改めて書いてみたい。

最後に

何より、
延期になったリサイタルが無事に開催できたこと。
これがいちばんの収穫。

加えて
コンサートを開催すること、
どのような方法を取ればリスクを抑えて開催できるか?
そして軒並み中止の状況を如何に変えていくか?
これらを変えていくもしくは対策を模索できたことは意義深いと思っている。

今後に向けて思うのは、コンサート自体は開催できる。
様々なオーケストラが試行錯誤を重ねているニュースもたびたび目にしたし、実際に公演も行われている。大切なのはコンサート進行だけでなく感染症対策でもきちんとした準備をして、今まで以上にお客様と一緒にコンサートを作り上げる気概じゃないかと思っている。


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