1000字要約:「エッセンシャル思考」

読みたいと思いつつ手に取る機会がなかったこの本。書店で600円引きクーポンをもらったときにふと目に触れ、ついに購入したのでまとめます。

本の目的:成果が出ることに集中できるようになる

「全方位的な努力」よりも「一つの本質に対する努力」の方が、同じ努力量でも圧倒的に大きな成果を生み出します。

つまり、努力さえすれば常に同じ成果が出せると考えるのは誤りで、何に努力をするかをしっかり選ばないと損するということを言っています。

この本は、多くの選択肢から「一つの本質」を選び、集中する力を身につけることで、自分の時間や人生を本当の意味で自分のものにすることを目指しています。

エッセンシャル思考とは

「決定的に重要なことは極めて少ない」という前提に立つことだと私は捉えました。

この一文だけで要約を終えていいと思ったくらいこの本の内容はこれに尽きるのですが、さすがにエッセンシャルすぎるのでもう少し各論に触れておきます。

本質目標を決める

この本での本質目標とは、具体的かつ刺激的(魅力的)なものと定義されています。つまり、その目標を定めた瞬間にやるべきことが明確になり、達成度合いも測定可能で、そして何より自分が「目指したい」と前のめりになれるような目標を定めることがカギであるということです。

Bad例:将来、航空業界に携わる仕事をする
Good例:2030年までに事業用ヘリコプター操縦士のライセンスを取得する

捨てる(それも徹底的に)

本質目標を定めることができれば、それに繋がらないことはすべて本質でないと判断できます。あとはそれらを躊躇なく、徹底的に捨てていくことです。捨てることがエッセンシャル思考の実務であると言っても過言ではないでしょう。

ボトルネックを取り除く

少ない時間で本質目標に到達するために必要なのが、最も足手まといになる問題(=ボトルネック)を事前に取り除いておくという考え方です。

走り出してから次々に発生する問題に場当たり的に対処するよりは、最初から問題の根っこを取り除いておく方が気持ちよく前に進めます。本当に対処すべき問題もまた極めて少ないのです。

やることを一つに絞り、今に集中する

ここまでできたら、あとは今すべきことに集中して取り組むだけです。その際も今すべきことのゴールとやることを一つ定め、それ以外を排除します。やるべきことが複数思い浮かんだり、実行中に他のことが気になるようであればまだ実行すべきフェーズでない可能性があります。

エッセンシャル思考は、「人間は同時に一つのことにしか集中できない」という前提にも立っています。本当に重要なことが一つしかなく、集中できることも一つしかないのであれば、その一つに絞って集中すべき― とてもシンプルです。

読んでみての感想

結局、人間は計画するのも実行するのも下手くそなのだと思いました。「計画するな」と説いて有名な「リーンスタートアップ」が効率的な実行のフレームだとすると、エッセンシャル思考は効率的な計画づくりのフレームだと言えます。エッセンシャルなだけあってフレームも実にシンプルですが、本では実例も交えた主張があるのでより理解が深まります。頑張っているのに成果がでないという方は必読です。

おすすめ度:★★★★☆


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