ふじこのこと

記事を書き初めて1ヶ月が経ちました。
今日は、自分のことを少し書いてみようと思います。

私の夢は、小さな頃から看護師でした。
自分が小児喘息だったこと。
弟が低出生体重時で産まれて、繰り返し入院していたこと。
小学生の時には、祖父の入院生活と死。
父親も入院していた時期がありました。
母親以外の家族全員が、何らかの病気になっていました。

そのため、小さい頃の自分にとって、とても身近な場所が病院でした。
家族や親戚に、医療従事者が誰もいないにも関わらず、
とても自然に看護師を志すようになりました。
他にやってみたいことなんて、何にもなくて。
看護師になることしか、考えたことがない。

いつの卒業アルバムを開いても、私の将来の夢は看護師でした。

看護師になってからは、ずっと仕事のことが一番。
実は、天職なんじゃないだろうかと思っていました。
これを勉強したい！
あれも勉強したい！
だから、ここに異動したい！
こんな役割をやってみたい！
こんな資格を取ってみたい！
病院の外に出て、自分達がやってきたことを発表したい！
など。

もっと、もっとって、
やりたいことが尽きなくて…。

友達関係も、恋愛も、家族も、いつも後回しにしていました。
仕事と仲間のことに夢中で、それが頭の８割以上を占めていたと思います。

野心を持っていたのかな？
とにかく、一つの山を登っては、また次の山を目指していました。

そして、10年が経った頃。
やり切ったと感じる訳でもなく、やる気が出ない訳でもないんだけど。
次の山が、見つけられなくなりました。
初めて、自分がやりたいことが出てこなくなったのです。

今も、目の前の仕事は、精一杯させてもらっていると思います。
ただ、ずっと真っ直ぐ前しか見ていなかった私が、キョロキョロと周りを見渡すようになった気がしています。

ある方が、私に質問を投げかけてくれました。
「どうして、この仕事を続けているの？」と。

その時、自分の気持ちを上手く言葉にすることはできなかったのですが、
その後も、ずっと自分に問いかけていました。

誰かに「ありがとう」と言われたかったのか？
純粋に、誰かの役に立ちたかったのか？
ヒーローにでも、なりたかったのか？
誰かに、認めて欲しかったのか？

ピンとくる答えが、なかなか出てきませんでした。
確かに、そういうこともあるのかもしれない。
だけど、それだけでは、今日まではできなかったと思うのです。

この仕事をしていると様々な人間ドラマが、私の目の前で起こる。
毎日、何かを感じることができる。
毎日、何かを得ることができる。
それは、お金ではない報酬となっていました。

それが、今の私に出せた一つの答えでした。

私が看護師の仕事を始めた時、
「何かをしてあげる職業」だと思っていました。

でも、すぐにそれが違うことだったと気が付きました。
もちろん、私が提供していることがあるのは事実なのですが、
それ以上に受け取るものが大きい仕事だと気付いたからです。
毎日、感じること、得ることが、あまりにも多いから…。
毎日プレゼントをもらっている感じです。
だから、きっと今日までここにい続けてこれたのだと思います。

そのたくさんのプレゼント。
それが、今の私ができあがったものなのではないかと思います。

そして、今。
毎日、感じてきたこと。
毎日、得てきたこと。
ずっと、自分の心の中に大切にしまっていたものを、
初めて自分の外に出すようになりました。

私は、今まで働きながら感じていたことを、
ずっと自分の日記帳に書いていました。
職場での出来事を、誰かに話すということがなかったので、
自分の心の整理として日記を書いていました。

自分の心の中に大切にしまっていたものを、
誰かに伝える日がくるなんて、思ってもいなかったことです。
初めての記事は、とてもドキドキしながら書きました。

次の山が見つけられなくなって、数年間。
私は、ボーッと立ち尽くしていたように思います。
今、私の頭の中は大きく変わっていて、
仕事が頭の８割以上を占めることは、もうすっかりなくなりました。

天職ではないかと思っていた仕事だったけれど、
固執しないで力を抜いて過ごしていると、
ひょんなことから、偶然出くわしたことに魅せられ、
新しい挑戦が始まったりします。

私が、このnoteを書くきっかけも、
ある方に言われた「noteに書いてみたら？」という一言でした。

そして、楽しみながら書いている自分に驚いています。
やってみないと分からないものです。

もしかしたら、
どこにいても、誰といても、誰とも一緒じゃなくても、
何をしていても、何をしていなくても、
自分の感性を大切にすることができていれば、
そこに、人間ドラマが起きていることに気付くことができ、
毎日、何かを感じることができ、
毎日、何かを得ることもできるのではないか。

たくさんのプレゼントは、いつでも手を伸ばせばあるのではないか。
そんなことを思うようになりました。

今の私は、１年後どころか、半年後の自分も想像できません。
その時、その瞬間に、見える景色は変わっていきます。
私は、どうなっているのでしょう？
その時、その瞬間の自分の心のままに、
この身体と心を思う存分使って、味わい尽くしたいと思うばかりです。

きっかけを頂き、始めることができたnote。
少しずつですが、続けていけたらと思っています。
どうか、これからも、お付き合いを宜しくお願い致します。

そして、きっかけを頂けたこと。
本当に感謝しています。

ふじこ