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導入事例インタビューの勉強会をやったら知見が集まりまくったのでシェアします

こんにちは、親知らずの抜歯と戦ったふじじゅんです。抜歯そのものより、ぐいぐい引っ張られる唇のはしっこが大変でした。

さて、タイトルの件ですが、先日SmartHRのオフィスにて、導入事例インタビューにまつわる勉強会を実施しました。アイキャッチはその際の集合写真です。ポーズには深い意味はないのですが、弊社ではウデムシポーズとして親しまれています。

当日集まった知見が素敵すぎたので、noteとしてまとめます。

■ 開催の背景

そもそもなぜ今回の導入事例インタビュー勉強会を開催したのかを簡単に。

導入事例っていわゆるメディア系のインタビューと勝手が違うため、結構ムズいんですね。インタビュイーがインタビュー慣れしておらず、会話文をそのまま起こしても読み手が理解するのは難易度が高いため、根気とともに高度な編集力が求められます。

さらに、インプットしようにも、販売されている書籍等を除き、パッと触れられるような知見が言語化されていないんですね。

そんなこんなで、基礎的なテクニックを含め、実際に導入事例のインタビューや制作に携わっている方々の知見をお伺いしたいと思い、勉強会を開催しました。

■ 参加企業・参加者

・A10 Lab / 天野さん( @takashiamano1
・ecbo / 立崎さん
・スタメン / 元田さん( @yukimo_stmn
・ナイル / 高林さん( @takataka578
・プルークス / 硲さん( @mei_hazama
・Voicy / 田ケ原さん( @tagaemi_
ペイミー
・LINE WORKS / 長橋さん( @akiko_n
・LINE WORKS / 田草川さん( @na_ture39
・LIG / 若旅さん( @takiyoro
・SmartHR / ふじじゅん( @fujijun89
・SmartHR / たけべともこ( @TA_KE_BE

■ 導入事例の知見メモ16

主に5つのカテゴリに分けて、知見をまとめます。なお、ふじじゅん発言の知見は既にnoteでまとめているものがほとんどなので、本稿では割愛しています。具体的には下記参照!

※ 企業によってセンシティブな内容も含むため、発言者が特定されない形での公開としております。あしからずご了承ください!

## 概念的な話、メリット等

 ① 導入事例はプロダクトのカスタマーベネフィットの明確化に繋がる

そもそも、ユーザーが抱くカスタマーベネフィットが明確化されていない場合、それを明らかにできる。

このベネフィットの明確化・言語化は、ひいてはブランディングにも活きてくる。

 ② 社内広報にも活きる

「あの人はこういう案件持っているんだね」という、社員同士・営業同士・CS同士などのコミュニケーションに繋がる。

「その事例をみて嬉しそうな顔をする営業担当にほっこり」「自分の担当案件も紹介してほしいストーリーが!」と、事例施策自体の活性化にも寄与。


## 企画時・取材依頼時

 ③ 対象企業選定は「活用状況の見極め」大事

アクティブ率をダッシュボードなどを用いて確認しよう。

 ④ お互いハッピーになるメリットの提示

露出増、イメージ向上等。値引き等の交渉を受けても、事例掲載メリットがベンダー側にあるのであれば、バーター条件として提示するのもアリ。

自社サイト上での掲載に難色を示すようであれば、大手メディア等への事例タイアップ掲載に出演いただくなども手。

 ⑤ 臨場感を出すなら「動画」

インタビュイーだけでない臨場感を醸せる!

ただしインタビュアーやインタビュイーの力量によって、編集難度が上がるのでそれは把握しておくべき。噛まずに喋るの難しいしね。

音声だけ別撮りしつつ、例えば店舗内で働いている映像をみせてそこに音声をあてるなどは効果的な編集。

 ⑥ 事例の掲載についての規約・覚書等

丹精込めてつくる導入事例記事。なるべく長い期間掲載したいのが正直なところ。しかし、提供サービスの特性によっては、長く契約するものではなかったり、担当者の異動・転職等が多かったりする場合もある。

一定期間(例えば2年間)は、掲載させてもらうよう同意をもらい覚書を結ぶのがオススメ。

ちなみに、出演いただいた方が公序良俗に反すること(例えば逮捕とか)もなきにしもあらず。ベンダー側としては、ただちに掲載を取り下げたいものの、ベンダー側からお願いしている手前、なかなか触れづらくもある。

このようなケースに対しても、あらかじめ双方で取り決めがあることで、悩まず実行できるメリットがある。

 ⑦ 取材前に成果を提示してもらうよう意識

わかりやすいビフォーアフターをストーリーとして示す上で重要。インタビュー前後で骨子を握っておこう。

これは、インタビュイーはもちろん、ライターや担当編集も含めて。

 ⑧ 導入事例制作のハードルが高い分野であれば、ライト目の事例を増やすのも効果的

必ずしもリッチな事例記事である必要はない。ハードルが高い分野ではなおさら。

事前に導入効果を把握し、簡単に数行のテキストを書き上げ、先方担当者さんが確認しやすいよう進めるなどもアリ。

 ⑧ 「決裁者」と「担当者」に出席してもらおう

社長や役員、部長などの決裁者レイヤーであれば、自社はもちろん業界の課題やその解決策について大局観を把握している。そのため同業界・同規模における汎用的なメッセージを引き出し、訴求しやすい。これらの情報は担当者だけではなかなか引き出しにくい。

一方で、決裁者だけではビッグピクチャーな話になりがち。しっかり担当者の話も引き出し、等身大の記事にする。

 ⑨ 社長は使えるだけ使おう

自社代表に「業界自体を牽引している」という印象が強く付いている場合、「弊社代表とお客様側の代表の対談が載せられますよ」と提案することで企画に繋げやすくすることも可能。

外部のメディアにも持ち込みやすい。


## インタビュー時

 ⑩ 雰囲気作り大事

人柄を引き出すアイスブレイクが効果的。決裁者と担当者の意外な仲がわかったりする。

「お互いのどこを尊敬していますか?」と深ぼることも。案外そういう脱線に素敵なエピソードが眠っていることもある。その際、画像下のキャプションでおまけ情報として記載するといい感じに。

 ⑪ 最初に「当社のサービスのダメ出ししてください!」入れると盛り上がる

言いづらいと思いきや意外と出てくる。

「hogehoge、hogehogeなんですよ。でもね、●●のいいところは……」とポジティブな話に転換していく。そうすると場もあたたまっていく。

インタビュイーの心持ちとしても「言いたいことが言える」と線引されるので話を引き出しやすくなる。

 ⑫ 新メンバーを同席させるの良き

単純に本人の勉強になるだけでなく、まだサービス詳しくない先入観がない状態で色々な気付きを得られるし、これは他メンバーの学びにもなる。もちろんコンテンツにも活かしやすい。


## 記事製作時

 ⑬ 事例をコンバージョンに繋げる / 記事内容に合わせてCTAを変える

事例記事の読了後は態度変容が起きやすいタイミング、コンバージョンに繋げるためCTAを置く。できれば記事内容にあわせてCTAを変えると効果的。

例)
・潜在層向け:無料相談会、など
・顕在層向け:サービス資料、など

 ⑭ メディアに見つけてもらう仕組みづくり

自社が足を使うのではなく、メディアに「どう見つけてもらえるか」を考えて配信。

社会的な「働き方を変えるべきでは」というテーマに繋げるなど、取り上げてもらいやすい工夫大事。


## インタビュー後

 ⑮ 導入事例に登場するインタビュイーは「コミュニティ向き」

インタビュイーは熱量の高い人達だから、記事だけでなくオフラインでのコミュニティでも発信してくれる可能性高い。そのため、コミュニティのアンバサダー的な立ち位置で活躍してもらう余地あり。

ミートアップなどは、コンテンツ化もできる!

 ⑯ 事例は発信し続けるが吉

導入事例を雑誌に2回載せてもらった時に、2本目の記事を読んだ人が1本目のフォームから連絡をくれたことも。発信し続けることが再読に繋がる。


■ おわりに

初回にしてはかなり議論が活発になりました……! 今後もっとやってくとさらに知見たまっていきそうな雰囲気バンバン感じてます。

オープンソース的に、もっと標準化していきたい。

また近々開催したいな〜と思っておりますので、「我こそは!」という方は、私ふじじゅんまでお声がけくださいませ!


いつもお読みいただきありがとうございます! 笑顔で生きる糧になります😍 今後とも🍢ふじじゅん🍢をよろしくお願いします!