パーソナルトレーナー藤井自伝183

内臓脂肪を劇的に燃やすファイバーダイエット

ファイバー=食物繊維である。
カロリーのある三大栄養素、カロリーのない微量栄養素であるビタミン・ミネラルを含めた5大栄養素。
そして近年では第六の栄養素としてこの食物繊維が挙げられている。
つまりは体にとって必須の栄養素ということである。

実際に高脂血症の食事療法で利用されていることもあるのだ。
高脂血症は脂質代謝異常が引き起こされている状態である。
その治療に役立つわけであるから、脂質の蓄積を抑制し代謝を助けるというわけだ。

ある研究では1日10gの食物繊維を摂取した所、5年間という長期間ではあるが内臓脂肪が3.7%も減少したという結果がある。
食物繊維はよく言われているところでは便秘の解消などに役立つわけだが、ダイエットにとっても非常に重要な痩せ体質肥満体質の鍵を握る腸内細菌のエサになり、体に有用な影響を与えるものでもある。

具体的なメリットとしては、カロリーとなる栄養素の吸収阻害と排泄の促進がある。
また、ブドウ糖の吸収遅延による血糖値の上昇の抑制、そのことからインスリン分泌量を抑えインスリン抵抗性(インスリンに対する体の慣れ)を予防し、血糖値を効率的に下げることができる。
また、吸収自体を緩やかにするためお腹に溜まり、空腹感を抑えて食事摂取量を抑制することにも繋がる。
他にもコレステロールの低下作用があるとも言われている。
つまりはダイエットだけでなく健康のためにも積極的に摂取したい栄養素である。

食物繊維を多く含む食材としては、わかめやひじきなどの海藻類であったり、オクラやゴボウといったヌルヌルしたものには水溶性食物繊維が豊富に含まれる。
アボカドも良質な脂質+不溶性・水溶性食物繊維が両方バランスよく摂れる食材だ。
しらたきなどこんにゃく類も豊富で、なめこやしめじなどのきのこ類、豆類も豊富に含むため食事の中に摂り入れたいものである。
他には主食となる大麦やオートミールも代表的な食材だ。

食物繊維はサプリとしても摂取することができ天然素材のイヌリンが世界的に代表的で、日本で多く使われているのは難消化性デキストリンがある。

摂取方法としては毎朝に10g以上を摂取したいところで、1日としては個人差があるが20g〜30gを目安に摂取するとよいだろう。
朝食と一緒に摂取することで1日を通して血糖値の上昇を抑制するセカンドミール効果というものも発揮できるようになる。
朝なかなか摂り入れにくいという方は、最初は味噌汁などを活用して摂り入れると非常に食べやすい。
他にもオートミールにアーモンドミルクをかけてイヌリンを混ぜて食べると、フルーツグラノーラやシリアルとまではいかないまでも美味しく頂ける。

このように普段の食生活に無理なく取り入れることで、無駄なカロリーの排出や、血糖値を抑えて脂肪がつきにくい状態を作ったり、空腹感を抑え食事量が自然に減少しダイエットのしやすい環境が整うのだ。
これがファイバーダイエットである。

続く


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