エンジニアの俺が営業向けの本を読んだが用語がまったくわからん(から用語集を作った

受託企業から自社プロダクト系の会社に転職した私。そんな私に入社初日に課題図書として渡されたのはプログラミングに関わる本や組織に関わる本ではなくビジネス系書籍でした。

手持ち無沙汰な時間もあり、折をみて読んでいたのですがこれがまあ営業の用語がよくわからない。面白いのでモッタイナイ!と思ったので用語集を作ってみました。
ちなみに本記事は「ザ・モデル」を読んだ際に作った用語集であり、本書に出てこなかった用語はカバーしていません。また並び順についてはカテゴリ順ではなく概ね登場順です。
(やっぱりあとで登場して意味がわからなかった、対義語は近い方がよいなどの理由で順番が前後していることがある)

これから「ザ・モデル」を読む人は本記事を上から眺めた上で、本を読んで用語がわからなくなったら本記事に立ち返り……として読むと読みやすくなるかもしれません。

エンジニア向けに省略している部分もあるので一概に言えませんが、営業サイドの人もこの辺りの用語はエンジニアには伝わっていないんだなぁという参考になるかもしれません。

なんとなくわかりそうだけどふわふわしてるからもう一度調べよってリストアップしたものや、ただの英語なんだけど語彙力……ってなったものも含まれてるのでリストの内容について憐れみの目でみないで。

本記事は Qiita にも掲載しています。

用語集

SFA(Sales Force Automation):営業支援システム。営業活動記録や日報管理、コンタクト情報の管理、商談情報の管理などを行う。
CRM(Customer Relationship Management):顧客関係管理を行うシステム。顧客の個人情報や属性、顧客との接点(問い合わせ履歴、購買データ、アンケートデータなど)
リード:見込み客
クロージング、クローズ:顧客と契約を締結すること
コンバージョンレート(CVR):企業と何らかの接触を持った見込み顧客のうち、実際に顧客やサービス会員に転換した人の割合。
インサイドセールス:客先へ訪問する外勤型のフィールドセールスに対し、内勤で電話でのコミュニケーションを通して営業をする。
フィールドセールス
:インサイドセールスによって構築された顧客関係と、蓄積された顧客/見込み客情報の活用により、営業訪問、商品・サービスの提案、クロージング活動を行う営業手法。 外部に出る営業のため、外勤営業とも言われる。
マーケティング:市場活動。販売戦略。商品が大量かつ効率的に売れるように、市場調査・製造・輸送・保管・販売・宣伝などの全過程にわたって行う企業活動の総称。
SMB(Small and Medium Business):中堅・中小企業。
ERP(Enterprise Resources Planning:基幹情報システム会計や生産管理システムなど
バイスプレジデント:外国の法人や企業および、その日本の支店、子会社(外資系企業)等において、法人の代表者(プレジデント) を補佐又は代理する役員の名称。
アウトバウンド:見込み客や顧客に対して「プッシュ型」の営業やアプローチを行うマーケティング施策のこと。
インバウンド:アウトバウンドとは反対に、「プル型」のマーケティング手法。例えば検索エンジンやソーシャルメディアなどから自社メディアへ誘導するものをプル型のWebマーケティングという。
EBR(Enterprise Business Representative):企業の代表者(?
ADR(Account Development Representative):マーケティング部門が創出した有望見込み客リスト(MQL)を営業や販売代理店に配分する役割を担うポジション。
BDR(Business Development Representative):マーケティング部門が創出した有望見込み客リスト(MQL)を営業や販売代理店に配分する役割を担うポジション。
ABM(アカウントベースドマーケティング):法人企業が営業アプローチする対象としてポテンシャルのある企業であるかどうかを見極め、そのターゲティングされた企業に紐づく見込み客に対して、面で攻略するマーケティング手法。
SR(Sales Representative):当時のインサイドセールスの名称
AE(Account Executive):取引先担当、顧客担当、営業担当
オブジェクションハンドリング:「反論対応」。 「想定問答」や「誘導尋問」のような会話の進め方。
カスタマーサクセス:受動的に顧客の要望を満たすためだけをサポートするのではなく、顧客の成功(=事業の成果)と自社の収益とを両立させる事を目指し、能動的に顧客に対して働きかけること。
アップセル:「より高いものを買ってもらうこと」を意味する。 目的は、顧客当たりの売上単価の向上。
クロスセル:「他の商品などを併せて購入してもらうこと」を意味する。目的は、顧客当たりの売上単価の向上。
MQL(Marketing Qualified Lead):マーケティング部門が評価し、インサイドセールスに引き渡して良いと認定したリード(見込み客)
SQL(Sales Qualified Lead):インサイドセールスが評価し、営業部門に引き渡して良いと認定したリード
クオリフィケーション(Qualification):一定の基準を満たしているか判断すること
リターゲティング広告:広告主のWebサイトを訪問したことがあるユーザーの行動を追跡し、他サイトの広告枠上で同じ広告主の広告を表示させる方式。
アーリーアダプター:新たに登場した商品などを、比較的早期に受け入れ、それによって他のユーザーへ大きな影響を与えるとされる利用者層
リーチ:広告の到達率
コンサバティブ:保守的。コンサバともいう。消極的、手堅いなど。
「柔らかい状態」:成約確度が低い状態
キャッシュフロー:現金流量。現金の流れを意味し、主に、企業活動によって実際に得られた収入から、外部への支出を差し引いて手元に残る資金の流れのこと
ファネル:広く集客したうえで、ふるいにかけられた見込み顧客が、検討・商談、そして成約へ流れる中で段々と少数になっていくこと。漏斗(ファネル)に似ていることから。
CRO(チーフレベニューオフィサー):会社全体の売上に責任を持つ役職。マーケティング、営業、インサイドセールス、コンサルティング、カスタマーサクセスなど、売上を生み出すプロセスに関わる全ての部門を率いる)
レベニュー:売上
ロイヤルティ(Loyalty):顧客が特定のブランドに対して感じる「愛着や信頼」。似てるけどロイヤリティ(Royalty)とは異なる
LTV(Life Time Value):顧客生涯価値。ある特定の顧客が企業に対して、最初の接触時点から、関係性が継続する限りの期間に、企業が得られる収益の総額を算出する指標。サブスクモデルだと契約獲得コスト分マイナスからスタートして右肩上がりに収益が上がっていく。
オンボーディング:SaaS文脈ではサービス利用者のうち、特に初回利用時に「このまま使い続けたい!」と思ってもらえる“体験”を提供すること。また、そのサポート。そもそも新人研修を示す言葉で、新入社員が配属された部署に定着するよう手引きするプロセスを示すもの
アドボケーター:権利擁護者.代弁者
チャネル:製品を消費者まで届ける流通経路のこと
カスタマージャーニー:顧客が購入に至るプロセス
ウェビナー:ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた造語であり、Webセミナーやオンラインセミナーとも呼ばれる
インサイト:「洞察」「見識」。顧客ですら気づいていない課題をしっかりと洞察し、それを解決できる提案する営業スタイルのこと
パーソナライズ:一人一人の属性や購買、行動履歴に基づいて最適な情報を提供する手法、しくみ
フォローアップ:すでに始めたことや習ったことを強化したり確認するために、ある程度時間が経ってから、もう一度行うこと
セグメント:一つのものを分割した一部分
コールドコール:飛び込み電話営業
ヘッドカウント:頭数、人数
キャパシティ:実働パフォーマンスの上限。新卒なんかはキャパシティ0%、熟練の営業を100%と勘定する
フォーキャスト:予測
ナーチャリング:見込み客を顧客にすること
BANT条件:営業案件をセグメントしてフォーカスする条件として、以下の4つの条件を使う手法。(1)Budget(予算)(2)Authority(決裁権)(3)Needs(必要性)(4)Timeframe(導入時期)
RFP(Request For Proposal):提案依頼書
ビジネスイシュー:その目標を達成するためのハードルとなるもの
プロブレム:現場の担当者が日々の業務で問題に感じていること
ソリューション:自社の製品・サービスが提供する機能
ベネフィット:投資対効果
KPI(Key Performance Indicator):重要業績評価指標。目標を達成する上で、その達成度合いを計測・監視するための定量的な指標。
ファイナンス:財務ないし財政
Mutual Close Plan:自社と顧客の双方で、契約までに必要なタスクをリスト化した一覧表
(予定日の)スリップ:予定日が先延ばしになること。
トランザクションビジネス:インターネット企業による収益モデルの1つ。 Webサイト上で何らかの商取引が行われることによって、サイトの運営企業に収益がもたらされる。
リテンション:既存顧客維持
チャーン:解約率
NPS(Net Promoter Score):顧客推奨度。顧客ロイヤルティ、顧客の継続利用意向を知るための指標
MBO(Management By Objecives):目標管理制度。個々人に簡単なものから難しいものまでいくつかの目標を立ててその達成度に応じて評価を行う
OKR(Objective and Key Results):目標と、そのカギとなる成果指標の集まり。トップの目標と成果指標を定め、配下の部署では上位の成果指標を目標として自分の部署の成果指標を定め……と最終的に個人の成果指標まで決める手法。
コンペンセーション(Compensation):社員の報酬の仕組み
Bifurcationモデル:二股モデルとも。SMBとエンタープライズ市場両方均等に投資する戦略
ランプタイム:営業が100%の戦力になるための期間
セールス・イネイブルメント(Sales Enablement):営業組織を強化・改善するための取り組み
プロフィットセンター:企業のなかで利益を生む部門のこと
コストセンター:企業の中で利益は生まない部門のこと
ACV(Annual Contract Value):年間契約金額
コミッション:委託、委任など、相手に託すこと
テリトリー:業種や企業規模、地域などの条件を元に決定すうる営業の担当範囲
トップライン:売上高。損益計算書の最上行(一番上の項目)だから。
ボトムライン:最終損益。損益計算書の一番下の項目である。
P/L(Profit and Loss statement):損益計算書
CAC(Customer Acquisition Cost):顧客獲得コスト
TAM(Total Addressable Market):ある製品やサービスが獲得することができる最大の利益機会を算出したもの。

以上、約100単語です。いかがだったでしょうか?
エンジニアがビジネス書を読む時の参考にしたり、営業サイドの話の理解の一助となればと思います。

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