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最小の荷物と最高の安宿考

 僕の旅のスタイルはとにかく移動をするスタイルである。新たな目的地に到着した際に、一日いれば十分な場所だと判断した場合、次の目的地へ深夜に向かう手段があれば必ず深夜移動を選ぶ。体は休まらないが、一日深夜移動をした疲れなどは時間の節約と比べたら取るに足らない。そんなときに大きな荷物では移動に制限ができてしまう。

ここでは、移動に移動を重ねて今年20万キロの移動を可能にした僕のミニマル旅装備と、日本含む世界各地のゲストハウスを短期間に色々見てきたからこそ言える、最高のゲストハウスの要件について書きました。ミニマリスト上級者あるいはゲストハウス経営を考えている人にとっては少しは有益になる文章であるかもしれません…。

ミニマリストの旅の装備

 一般的に長期旅行者向けの記事やガイドブックでは「荷物は少ないほうがいい」等と言いながらも、荷物は70リットルバックパックかスーツケースか、という所から議論がスタートする。そして僕は「違う、それじゃない」と思う。

 そもそもミニマリストには大きい荷物は不要である。最終的にこれから書く僕の荷物が参考になるかどうかの判断は皆さんにゆだねるが、時間もあって筆をとった。荷物の精査は10年以上試行錯誤の上で成り立っていることも考慮に入れて頂きたい。

バックパック(必須)
The North FaceのFP25。これは驚異的に便利。
荷物を背負う部分の胸ポケット部分には下記のうち二つを入れる。チャックはないが、どこに物を入れるよりも安全かつ取り出しやすい。
①スマホ&パスポート
②GoPro(3Way棒付き)
③ペットボトル
サイドポケット(チャック付き)には下記のうち二つを入れる。
①財布
②モバイルバッテリー(Ankerの10,000Ah)&安全ピン
③ナッツなどの行動食

※もちろん、南京錠やワイヤーなどは不要。

カメラ(推奨。なくてもいい)
・一眼レフ:NikonD5500+デフォルトレンズ(18-55mm)
・GoPro:Hero Black 7+自撮り棒
・スマホ:iPhoneX 256GB
 一眼レフを持つ理由は、起動速度、シャッターを切る速度、ピント合わせにおいてスマホやコンデジとはその便利さが圧倒的に異なる。もちろん暗い場所にも重宝。本当に暗い場所ではiPhoneを用いて遠隔操作で手ブレせずにシャッターも切れるため個人的には必須。アクションカメラはワイドの撮影と動画の撮影で活きるため、壮大な大地に行く際には必須。スマホはカメラを構えると抵抗がある人が移る場所(団地など)の撮影には向いている。あとはiPhoneXのパノラマ撮影、これが神がかり的に便利で、縦にして使ってみましょう。素晴らしいワイド写真が撮れます。
※一眼レフ、GoProは写真にこだわりがない方はなくてもいいと思います。

スマホ・タブレット(推奨)
情報収集・思考整理ツール。スマホは必須、タブレットは推奨。タブレットはもっぱらnoteで思考を整理するツールとして購入・重宝。また、タブレットはiPadとは異なり(僕にとっては)慣れたWindowsアプリを使えることや、拡張子を自在に変換し、稀にスマホだけでは完結しにくい書類申請や日本とのやりとりができるツールとしても重宝。そしてSIMは不要。日中の行動は地図アプリ(Google Mapsかmaps.me)でどうにかなります。
※具体的な目的別アプリなどは地域によって異なりますが、直接連絡いただけたらなんでも答えます。


アルトラプロビジョン3.0(つま先が広くて疲れにくい)
※サンダルは不要。たいていの宿にサンダルは設置されている。そして怪我をするリスクもあるため靴のほうが圧倒的に便利。

服(全季節対応)
・ジャケット:モンベルの羽毛ジャケット
・長袖:モンベルの速乾長袖
・長ズボン:モンベルの速乾トレッキング用パンツ
下着等
・半袖:ユニクロ
・半ズボン:The North Faceランニングパンツ
・靴下:ユニクロ

服はよく聞かれるが、これだけで春夏秋冬、高地も砂漠も意外と何とかなる。ゲストハウスで洗濯回数を増やすだけ。

※服の色は黒・グレーがお勧め。各種宗教のレギュレーションに引っかからないため便利。

小物
・財布
・現金(円、ドル)
・クレジットカード(VISA)
・ボールペン
・証明写真
・イエローカード
・パワーバンク(Anker 10,000Ah)
・各種ガジェット充電器、変換プラグ
・小型ライト(キャンプや停電時に活躍)
・安全ピン(水ぶくれができた時、カバンなど壊れた時、洗濯時に便利)
・クリアファイル(Eビザや証明写真などの書類、入場券、お札格納)
ハイドロコロイド絆創膏(不意なけがの際に便利)
モンベルステンレスメッシュキャップ(砂漠等で大活躍)
・モンベル運動用サングラス
※タオルも意外とゲストハウスについているので持ち歩く必要はない。最悪自然乾燥。荷物を括りつけないのでワイヤーキーもいらない。

他、適宜現地調達をしているもの(必須ではない)
・水
・ナッツ類
・フルーツナイフ
・トイレットペーパー
・使い切りシャンプー、石鹸
・調味料(塩、胡椒、クミン、チリ、ターメリック、コンソメ)
・歯ブラシ、耳栓、エアー枕、アイマスク、靴下(飛行機のアメニティ)
・iPhone Kindleアプリで買える各種本(新書、雑誌、漫画)

これらがあれば、砂漠でも海辺でも、熱帯でも寒冷地でも、四六時中、バックパックを入れても6kgに満たない荷物を背負ったまま、快適に旅ができる。

荷物が少ないメリットは、荷物を自分の身の回りから離す必要がないため、各種リスク無効化、時間が創出できるという形で跳ね返ってくる。
・宿に荷物を預ける必要がない
・バスや乗り合いタクシーの移動でも荷台や棚に乗せる必要がない
・飛行機のチェックインで手荷物で持ち込める
 →盗難やロスバケにあうリスクゼロ
・新しい街に着いてから宿に荷物を置きに行く必要がない
 →宿への移動時間の短縮に伴う時間創出ができる

 書いている間に、初めてインドを放浪した際の装備を思い出しました。当時は、南京錠、ワイヤーチェーン、腹巻き財布、ズボンやカバンのシークレットポケット、タオル、ペットボトルに入れた洗剤、地球の歩き方などなど、持っていました。今となってはそれらはテクニカルなものばかりで、本質的な装備ではなかったと思います。。(遠い目)

最高のゲストハウスの要件

 ポエムです。

 時間がある今、いつかゲストハウスを運営することを考えたときに、かゆいところに手が届くゲストハウスの要件を考えてみた。本物の散文である。

 前提として、価格レンジはアジアであれば一泊500~1,500円程度、ヨーロッパであれば一泊1~3,000円程度のいわゆる安宿を想定。日本で暮らしていたら当然あるべきじゃん、と思う要件もあるかもしれないが、世界を回ってみると必ずしもそうではないためにあえて言語化している。本当に自明となるものは省略。すべてを満たす宿はほぼないが、たまにそのほとんどを満たす宿に出会い、スタッフのカスタマー視点での想像力や過去宿泊顧客からのフィードバックの叡智を感じて感動をすることがある。そんな体験を忘れないうちに言語化した。

受付・リビング

・ドアに鍵があり、非接触型キーで開閉可能
・Wifiパスワード分かりやすい場所に明記
・部屋で飲食不可の場合はソファーあり
・街の地図あり(特にネットで探しにくいバス路線図があるとなお可)
・公共交通機関の手配可(手数料上限10%)
・ドリンク(コーラ、ビール等)購入可(価格上限は小売+20%)
※ポテチやスニッカーズなどのスナック類もあればなお可
・リビングはできるだけ広く、ソファーや絨毯など置き快適にする
・テラスが付いていればさらに最高
・個人情報はデータで一元管理。ペーパーレス
・但し宿泊者向けに印刷サービスあり
・フロント専用機のスマホあり
・決済はすべてクレジットカード
・LINE、What's app、We Chat連絡可(電話回線使わない)
・スタッフおすすめレストランのジャンル・価格帯・場所地図あり
※漫画、雑誌、ガイドブック、テレビ、カードゲーム、ボドゲ類なくてOK

キッチン
・調味料(砂糖、塩、コショウ、チリ、油、バター)使いたい放題
・瓶オープナーあり
・電気ケトルあり
・ガスコンロ
・冷蔵庫横にマジック、ポストイット(名前書く用)
・食卓に調味料あり
※できれば米やパスタ完備(ゲスト同士シェアでも可)

ドミトリー
・ドアに鍵があり、非接触型キーで開閉可能
・Wifiパスワード分かりやすい場所に明記
・エアコンで一定温度に保たれている(自由にいじれるとトラブルの元)
・ベッドにナンバーが振られている
・ベッド下に大きめのロッカーがあり、ベッドナンバーと対応している
・ベッド横にカーテンがあり、開閉可能
・(二段ベッドの場合)多少動いてもベッド上下の相方に作用しない
・マットレスがふかふか(20cm以上)
・枕元にコンセント(できれば二口)、USBジャック、棚、ライトがある
・清潔なシーツ(敷布団、掛布団用)、枕カバーがある
・洗濯可の場合はベランダにハンガーあり、洗濯不可の場合は洗濯乾燥機オプション有あるいは近所に同等サービスあり

トイレ
・トイレットペーパーがついている
・片隅にゴミ箱が設置されている
・紙をどこに捨てるか明記されている(トイレorゴミ箱)
・水の流れがいい(洗浄タンクがある)

シャワー
・タオルがある
・ホットシャワーがあり、水温微調整可能
・男女別、トイレと別にシャワー室がある
・衣類やタオルを置くためのハンガーあるいは棚あり
・シャンプー、コンディショナー、ボディーソープあり
・脱衣所とシャワー室が別の場合、脱衣所にマットあり
※綿棒、ドライヤー、剃刀、歯ブラシ等あれば最高

表紙の写真は僕が最高のゲストハウスと思う、安くてなんでも揃っていた宿があったモンテネグロのコトルの街です。

本当に自己満足の文章となってしまいましたが、旅先で旅人と「何持っている?」「どんな宿がいい?」などの話をたまにします、そんな旅の時間をいつかの日に忘れないようにメモ。それでは。

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