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旅先での考え事

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思考実験やポエムです。
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#辺境

深夜の利尻山、日帰り宮之浦岳、降雪の比叡山

深夜の利尻山、日帰り宮之浦岳、降雪の比叡山

noteを書き始めた理由は2つあるが、そのうちの1つが記憶の外付けHDDであった。自分が10年後見返した際に、できる限り詳細な事を文章で残しておきたく、2021年に登って印象的だった山の話を記録した。自己満足ではあるがせっかくなので公開します。その点この後読み進める方におかれましてはご承知おきください。

2021年、百名山をやりはじめるここ2年は多くの時間を山で過ごしてきた。

山をやり始めたき

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山と共にあらんことを

山と共にあらんことを

 東京の中心にて欲望の限りを尽くし、辺境旅を経て世界の果てへと辿り着き知足の境地に至り、いよいよ比叡山の獣道に心の安寧を見出してしまった僕の物語。

何も考えず、東京へ吸い込まれる10年前、京都で学生生活をいよいよ終えて進路を考えていた。
「文化人類学の研究を続けたいが、経済的理由で院進は諦めよう。すると就職か。東京には、地方に比べて人・モノ・カネのリソースが大量に集まる。ゆえにビジネスチャンスや

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ここ一カ月半のきわめて個人的な話

ここ一カ月半のきわめて個人的な話

3月中旬から、世界を揺るがすウィルスの状況が刻一刻と変化する中、自分の状況も同じくらい刻一刻と変化をしていった。一カ月半の間で内定、引越し、就職、子供との暮らしを開始し、誰ともオフラインで会わずに一カ月が経った。

そんな現状ですが日々最高です。いつかの自分が忘れないように、きわめて個人的な日記を公開します。(全部で5分くらいで読めます)

第一章は3月末までの雑記。
第二章は4月の総括(※音

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南極行ったらさすがに旅に満足をした話

南極行ったらさすがに旅に満足をした話

 2019年から期限のない早足の旅を続け、ついに2020年1月に南極を訪問し大満足し「これで旅の生活に区切りをつけられるぜ!ウェーイ!」ってなって旅に区切りをつけた話です。

 南極からアルゼンチンに戻ってきたその日に、どうしても記録に残したく記憶を総動員して書いていたら約2万字という学部の卒論レベルの文字数に達しました。多くのどうでもいいことは自分のために書いていますので、写真を中心にご笑覧くだ

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ランダムウォークの到達点

ランダムウォークの到達点

 南極の記事がnote編集部のまとめに掲載され、トロフィーをもらえ、実はかなり嬉しい気分に浸ってます。読者の皆さんのおかげですので本当に感謝しています。サウジアラビアの記事以来です。

 この記事はこの2年間、いろんな場面での偶然に身を任せていた趣旨を描いた旅のプロローグとエピローグですが、おそらく記憶が曖昧になっているであろう30年後の自分に向けて書きます。

「赤坂でトーゴ料理食べませんか?」

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期限のない早足の旅と文章考

期限のない早足の旅と文章考

 期限を決めない旅をしばらくしてきた。かといって沈没もせずに、朝から晩まで四六時中動き続けている。次の予定などあるわけではないが、次にしたいことをどんどん前倒して旅をしている。旅人と出会う度に、なんでそんなに早足の旅を続けるのですか?と訊かれる。

 相対的に見て早足の旅をしていることは実感があるが、何かを見逃した、深く理解せずに過ごした、という感覚は僕にはあまりない。

 いい機会なので今年の旅

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好奇心・勇気・受容・知恵

好奇心・勇気・受容・知恵

ギリシャで哲学をした。そういうと格好よく聞こえるが、時間があったのでぼんやり、幸せとは何か?と考えていただけだ。哲学者を輩出したお国柄がそうさせたのかもしれない。

結論、僕は最高に幸せであることに気づけた。

その理由

①何が起きても幸福であると思える好奇心・勇気・受容・知恵を一定程度手に入れた
②自分が思う不幸の要件「加齢に伴う好奇心・選択肢の低下」は主観に基づく偏見が混じっており、考え方

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