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ドイツで合気道を始めた訳

どうもー、ドイツ在住エンジニアのArisaです。

ブログとPodcastの更新が滞っていますが、この春は一時帰国をしていまして、久々に一人で帰ってきたので、いろんなことをしていました。

さて、もうじきこの6月でドイツに住んで2年。
基礎だけは固めた状態で仕事は安定していない状態でエンジニアに転職してきてから始まった1年で、いろんな変化がありました。

軌道に乗り、忙しくなった時期もありましたが、労働時間が収入に比例する働き方は長続きしないと見直し、働き方により意識を傾けた2年目。
フリーランスの孤独さとも戦いましたし、何事に関しても自分次第というデメリットもメリットと同じくらい経験した年でもありました。

仕事だけにがむしゃらでいればよかった1年目は、以外にもあっけなく光のような速さで終わり、今度は働き方と時間の使い方、ドイツという環境と地域に長期で参入するということ、長くプログラミングを書き続けるための仕事環境と基礎体力の管理を意識するようになりました。

実は簡単なようで、これらは全て自分次第という部分が大きく、ついつい後回しにしたり、見ないふりをしますが、それでは1年目と比べて成長は少ないことにようやく気がつきました。

フリーランスになるhow-toの情報で溢れている今の時代ですが、じきにその流れも安定後の悩みにシフトする日は近いと、私も安定の先にある悩みを経験中の友人とよく話します。

驚くほどこれがまた、安定の先の悩みに関する情報のニーズが私たちが思うよりも全然ないので、待っている状態でもあるのですが、フリーランスになるhow-toと合わせて、海外移住 + フリーランスを目指す人にはその先の悩みも知った上でhow-toに集中すると、悩みにぶち当たっても苦しまないで済むと思うんです。

理由はとても簡単で、キャリアを安定させるまでにかかる時間は、意外にもその安定の先の悩みの期間に比べたら短いものだと、あとでわかるからです。
とは言っても、やはりこれもまた人それぞれだと思いますが、実際に何人か周りに同じことを言っている人が多いので、同じ悩みを抱える人は増えるだろうなあ、と私は思います。

前置きが随分と長くなりましたが 笑

タイトルにある合気道は、私の安定後の悩みの中の一つである、私が長い間見ないふりをしてきた「ドイツという環境と地域に長期で参入するということ」「長くプログラミングを書き続けるための仕事環境と基礎体力の管理」この2つに向き合おうと思ったから始めました。

今日はなぜ「ドイツという環境と地域に長期で参入するということ」と、「長くプログラミングを書き続けるための仕事環境と基礎体力の管理」と向き合うことに合気道を始めたことがリンクしているのか、始めた理由と合わせてお話ししたいと思います。


合気道を始めた理由:単純に心身共に強くなりたかった

まず純粋になぜ合気道を今になって始めたかという理由です。

タイトルにすでにありますが、私は無意識に昔から「強い」というキーワードが含まれるもの、連想させるものに惹かれる傾向にあったと思います。

幼少期は何が習い事でできるかは自分でわからないことが多いですし、周りに武道や柔術をしている人が少なかったので知る機会はなかったのですが、高校生の時は、男子が体育に柔道が含まれているのに、女子はダンスだったので、いつも柔道の授業が受けたかったと思っていました 笑

大学生の時は短かったですが、2年ほどアメリカと日本の大学でサッカー部でしたし、スノボも今でも好きです。

中高の部活動は吹奏楽部なんですけどね 笑
当時は掛け持ちができなかったのと、体育科のある学校だったので、まず運動部に素人は入れないのと、社会人になったら時間と環境の確保が難しく、今しかできない吹奏楽を選んだのだと思います。

どこかしら強くなれるものに興味を持っていましたが、機会がなかったか、そこまでまだ強くなりたいという意欲が強くなかったかだったのだと思います。

海外で暮らすようになってから、強くなりたいという思いが強くなったように思います。
最初のきっかけは、エミレーツ航空で客室乗務員をしていたドバイ。
いざとなったら乗客の安全を守ることも仕事だったので、トレーニングの一環でテコンドーを使ったrestrainを習得する機会がありました。

そこでテコンドーの技を習ったことで、戦う、防衛するスキルというのは、意外と人間であれば誰でもできるように考えられた動きをするものなのだと知り、テコンドー教室に通おうとしたぐらいです。

結局、仕事で心身ボロボロだったのでそれどころではなかったのですが 笑

そんなこんなで転職し、プログラマーになりドイツに移住したわけですが、強ければなと思った節は何度かあります。
別に特段命の危機があったわけではないですが、自分の身は自分で守ると思っていても、案外そのすべを知らないので、危ない匂いがした時に「今回は無事でよかった」と胸をなでおろすばかりだったので、何かあってからでは遅いし、周りの人を守るどころではないなと海外在住の年数が増えるたびに思ったんです。

ペッパースプレーなんかも持ち歩けばいいですが、取り上げられたら終わりですし、取り出すのに時間がかかります。

誰かをぶっ倒したい!とかそういう願望は全くないのですが 笑
せめていざという時に強い人になりたいという願望が増したということなのだと思います。

もう一つは身体的な強さだけでなく、精神的な強さも身につけたかったので、戦うだけの格闘技は選択肢になかったんですね。
自分にしかわからない悩みと向き合うには、精神的に強い方が良いなと経験を持って実感したからです。
自分のことだけを考える一匹狼のような強さではなく、相手との調和を考えることもできて、自分のことも考えることのできる強さに興味を持ちました。

それが柔道やボクシングではなく、合気道を始めたいと選んだ理由です。

「ドイツという環境と地域に長期で参入するということ」と「長くプログラミングを書き続けるための仕事環境と基礎体力の管理」に合気道で心身強くなりたいと思って始めたことと、まだリンクがないので、まずは「ドイツという環境と地域に長期で参入するということ」との関連性について、次はお話したいと思います。


ドイツという環境と地域に長期で参入するということと、合気道を始めた訳

もともと、語学学校に行こうとは思っていましたが、数ヶ月通ったらあとは日常で使う機会がほとんどないので、すぐに忘れてしまうだろうという懸念も後押しして未だに行ったことがありません。

カルチャースクールなんかにも通って、知り合いもできたらと思ったりもしましたが、そもそもがドイツ語の壁という問題がまだ解決していないので、何かを習いに通うということもできず、仕事も楽しいしで見ないふりをしてきました。

でも、やはりドイツに2年も住むと無視できなくなってきました。
パートナーがいますが、彼の家族との会話には入れなくて当たり前になってしまっていますし、どれだけ忍耐力のある人でも根気強く一言一句訳すことは、付き合いが長くなるとできないです。

ということで、今までの悩みは仕事の安定だった分、そこは無視できてしまっていましたが、安定してくると無視してきたドイツ社会にどう参入するかということが無視できなくなってきます。

住んでいる地域で関わる人たちの中で、「Arisaはドイツ語を十分に話せないのがデフォルト」という認識が定着してしまっているのです。
これは完全に私の努力の問題ですね...

でも語学学校にずっと通い続けることはできませんし、ドイツ語オンリーの学習には興味がわかないので、語学学校は私には現実的な解決策ではありません。

そこで何を思ったか、習い事を通してドイツ語を身につけてしまって、ついでに知り合いも作れば長期的に通えるし、良いのでは?と思いつきました。

習いたいなと思っていた合気道の道場なんか私のいるエリアにないだろうと思ってググると、ドイツでは合気道の連盟なんかもあって、級や段の試験も受けられますし、私の家から数分の場所に合気道の道場もあるではありませんか...!

知らなかっただけなのですが、どうやらヨーロッパではJujutsuと呼ばれるカテゴリーの趣味や習い事がとても人気なようで、いたるところに合気道だけでなく様々な道場がありました。

ドイツ語もついでに覚えるぞと意気込んだ理由は、技や演舞を教わる際のキーワードが日本語だからです。
技の名前なんかはそのままです。
しかもご丁寧にいつもドイツ語訳が技一覧PDFに添えられているので、ドイツ語の勉強にもなるのです。

これなら少々わからないことがあっても、日本語がありますし、地元で一時帰国の際に何度か稽古をしてもらっているので、全く新しい内容というわけでもないので、あまり抵抗がないです。

しかも友達とまではできなくても、パートナーとパートナーの家族だけだった人間関係が、合気道の道場に通う人たちと先生が増えるので、クローズドすぎない人間関係を作ることができるのではないかと思います。

少なくとも地域の何かに属することができるので、今まではどれだけ考えてもできなかった地域の何かに属するということが実現できそうです。

あと、メインの理由ではありませんが、合気道の良いところはライバルを倒すのではなく、一緒に切磋琢磨する同志なので、保険にお世話になる怪我が少ないということです 笑
これは保険料が高い海外フリーランサーにはありがたいことです 笑
自分で故意に行ったことで怪我をしたとなれば、場合によっては保険のカバーが出ないかもしれないので、そのリスクは回避しながら強くなりたいので、合気道以外には思いつかなかったです。

ドイツ語に関しては本当に後悔していることがあるので、今年からは心を入れ替えて上達したいという欲も強いです。

さて、では最後の理由「長くプログラミングを書き続けるための仕事環境と基礎体力の管理」と合気道を始めた関連性です。


合気道で長くプログラミングを書き続けるための仕事環境と基礎体力の管理

これは合気道だけに限らず、そのほかのスポーツでも実現できそうですね。
でも私は身体だけの健康は本当の健康だとは思いません。
そう思えない経験をしているからです。

精神も健康でないと身体は伴ってきません。
その逆も然りです。

体調が悪いのに精神状態は絶好調!という人は見たことがありませんし、精神状態がボロボロなのに身体はピンピンして問題がないという人も見たことがないです。

特に家にいて全てが完結してしまう仕事になると考えることが増えます。
自分だけの意見で考えてしまうことも多いので、意見も偏りがちですし、何よりも気分転換がうまくできないです。

かといって私の場合はコワーキングスペースはないですし、カフェは仕事をする場所ではないので、無理やりパソコンで作業をしたとしても絶対食事を頼まないといけなかったりするので、集中できないです。

じゃあ運動をということで、走ったりもしていましたが、これがすごく億劫なんです...
理由を考えた時に、一人ということに変わりはないからです。
パートナーと走るにしても、気が向かないとなれば行けないですし、一緒に行ったとしても同じ人間関係のループの中から抜けて気分転換をすることはないです。

別に関係に疲れているわけではないですが、なんだか私はこの街に属していない感が拭えないのです。
長く住むとなった時に、それではなんだかなあという思いが出てきました。

仕事環境はどうしても環境の理由上、家になってしまうので、これは変えられませんが、気持ちの持ちようや考え方は変えられそうですし、変えられるのであれば変えたいです。

でなければ、仕事で何か嫌なことがあってもパートナーに愚痴って解決しようとしてしまいます。
愚痴を聞かされて良い思いをする人はいないですし、良い結果になったこともそんなにないので、他に集中して取り組むことがあれば良いと考えたんです。

それにプラス精神的にも身体的にも強くなれる & 地域に属すことができる何か & ドイツ語も習得できて、怪我が少ないものと思った時に、興味もあった合気道が候補に上がったというわけなんです。

合気道を始めて思った合気道の良いところは、デスクワークに最高ということです。
軸を意識して自分と相手のバランスの弱いところと強いところを見極めて技をかけたりかけられたりするので、姿勢が良くなります。

もう一つは、それなりに動くのですが、マッチョである必要はないということです 笑
要するに筋力のない状態からも始められるのです。
でも適度に体は動かすし、動き方にも頭を使うので、嫌なことがあった日でもそんなことを考える余裕を与えずに済みます。

本当に驚くくらい力を使わずに相手のバランスを崩して伏せさせるので、気分が良いです 笑
技をかけられる方も、受け方もかっこいいので伏せられても嫌な気はしません。
軽率かもですが、受け方によってはアクションスターのような気分です 笑

そして試験も演舞です。
試合ではないので、安全 笑
宗派によっては試合形式もありますが、基本、ドイツで8, 9割を占める合気道は、合気会と言って、相手を倒す考え方ではありません。
人と人の気を合わせるので、一緒に切磋琢磨するというのがあくまでも前提にあります。

この考え方も仕事に活かせそうです。
嫌なことがあっても、今までは怒りで頭がいっぱいで、いかに自分が間違っていないかという身の潔白を証明することにどこか固執していたように思いますが、相手の事情も、もっと理解しようとすることができそうです。

あとはやっぱり、適度に無理なく体を動かすので、稽古の時間は決まっているので、嫌でもその時間はデスクワークを止めざるを得ません。
運動不足も無理なく解決しそうだと、稽古を始めて思います。

無理なく、興味があるものに取り組むことほど継続につながることはないと思います。
以前はよく走っていても、環境が変われば急にできなくなるということを経験したので、無理なく、と、興味があるもの、というキーワードは大事なんだなと思います。

日本にいるときも稽古は受けられますし、道着もなんなら日本で純日本製を買えるので、特に困ることはないです。

という経緯が、私が今になって合気道をドイツで始めた(る)訳です。
まだ地元でしか稽古をしていないので、これからドイツに戻って道場に申し込みをするんですけどね 笑

これからどう自分が変化していくのかが楽しみです。
おそらく合気道についての情報も増えると思うので、どんな変化があるのか、合気道で本当にドイツ語も上達して地域社会に馴染めるのかも乞うご期待です。

では、ちゅーす。


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