見出し画像

フリーランスのエンジニア心得:初案件獲得から、1年以内に安定した収入とキャリア形成までの4つのコツ

※ 2021年5月10日より、この記事は無料開放しました。

どうもー、ドイツでフリーランスのプログラマーをしています、Arisaです。

2017年からエンジニアに転身して、ドイツに住んでいます。

今回は、海外フリーランス養成スクール in セブ島プログラムと、海外フリーランス養成スクール in ベルリンプログラムでレクチャー提供させていただいた際に、プログラム参加者だけに公開したレクチャー内容を、noteにて公開します。

この、海外フリーランス養成スクール in セブ島とベルリンのプログラムですが、私が普段お仕事でも、お友達としても仲良くさせてもらっていたwasabiさん運営の、wasabiの海外フリーランス養成スクール オンラインサロンと、私が運営サポートやその他マネジメント、メンターとしても関わっていた手島さん(@atsuhio)運営のCodeGrit、そしてセブ島にあるビジネス英会話スクールのBeyond The Borderさんとのコラボにより実現した、IT強化の短期集中型の海外フリーランサー育成サポートプログラムです。

大変人気で、募集をかけてすぐに定員に達し、参加者からも続々参加後のレビュー記事もいただいています。


第1回開催:セブ島受講生レビュー

画像1

いっちーさん(@ichinose_you):ぼくが「海外フリーランス養成スクール inセブ島」に参加して得た3つのこと


画像2

Ayumiさん(@ayusausa):セブの海外フリーランス養成スクールで得たもの。


画像3

けんとさん(@kentn97):海外フリーランス養成スクールinセブ島に参加して成長したこと


画像4

あいさん(@aitabata22):海外フリーランス養成スクール in セブ島に参加してきました!


第2回開催:ベルリン受講生レビュー

画像5

FJことFujiさん(@FJ_fromAWA):【ドイツ】ベルリンの海外フリーランス養成スクールに参加してみて


画像6

Kasumiさん(@tabi_wa):【体験談!】海外フリーランススクール in ベルリン!!


実際に参加していただいた方の記事にも出ていますが、第1回開催時は、私はドイツから遠隔で、第2回ではベルリンで海外フリーランスのエンジニアとして「フリーランス心得講座」を提供させていただきました。

実際に参加してくださった方からも、「ネット上では得られないようなコツや実践内容で、このプログラムで身につけたスキルで、どうフリーランスとして固めていくのか、具体的なイメージが湧きました」と、コメントをいただきました。

今回は、私が全く異なる職種から、海外でフルリモートのフリーランスエンジニアになるべく、独学&体当たりで実践して学んだ、

1) 初案件から定期的な案件受注まで
2) クラウドソーシングでの受注のコツ
3) 軌道に乗ってきたら行うと良い個人クライアントへの営業方法
4) 1年以内にキャリアも収入も安定させるコツ

の4つを、ぎゅっと凝縮してレクチャー提供しました。

私は普段、多いときは19人、最近は12人のマンツーマンレッスンでプログラミングをCodeGritのメンターとして教えているのですが、レクチャー提供前から、実は海外フリーランス養成スクール in セブ島/ベルリンプログラム開催を知った生徒さんより、こんなご意見をいただいていました。


「事情があってセブ島/ベルリンまで行って参加は難しいけど、オンラインで発信されたらぜひ購読したい」


「物理的、その他事情があって参加はしたいけどできない」、「でもオンラインで参加できるのであればしたい」というご意見です。
それも1人ではなく、複数の担当生徒さんから似たご意見をいただいたのです。

このご意見を聞いてから、レクチャー提供前から実はnoteでの一部無料公開、一部有料公開を検討していました。

というのも、私自身、当時エンジニアになるべく勉強と案件受注をしていた時に、いきなり独学でフリーランスのエンジニアとして安定させるためのコツや情報が、探してもなかったのを思い出したのです。

そして約2年以上前の当時は、日本のオンラインプログラミングスクールで海外フリーランスのエンジニア養成のためのサポートは、ほぼないに等しい状況でした。

ないなら仕方がないで、私の場合はそのまま実践してしまって、今があるのですが、当時の私と似た状況の方のための情報発信はまだまだ少ないのも事実。

「あの時先にこれを知っていれば...」と思ったこともありますし、特に出し惜しみする内容でもなく、むしろもっとたくさんのエンジニア転職者のキャリア形成の参考になれば嬉しいので、公開していこうと思います。

経験に基づいた内容も含まれるので、個人差はあるかもしれませんが、参考になる部分だけ抜粋していただければ幸いです。


心得1:初案件は知人から「無償で」受注する

「案件なのに報酬を受け取らない?!」と思われたかもしれません。

私も通常、無償で、もしくはとても安い報酬での案件受注は避けるように担当する生徒さんや、案件サポートを個人的にしている生徒さんには伝えています。

理由としては、長期的に見て持続可能ではないため、web開発するモチベーションが下がったり、案件納品の優先順位を気がつかないうちに下げてしまうことに繋がるからです。

では、なぜ無償で案件受注を初案件ではするのがコツなのでしょうか?

ポイントは「初案件」というキーワードです。

初めて案件を受注するということは、実績ゼロで案件受注をクライアントにオファーすることになります。

もし、自分自身が案件を依頼する側のクライアントだとしたら、実績ありのエンジニアと、実績ゼロのエンジニアであればどちらを採用しますか?

答えは非常に簡単ですね。
実績のあるエンジニアがここでは圧倒的に有利です。

クライアントにもよりますが、予算が厳しいなどの特別な理由がなければ、実績ゼロのエンジニアは、採用される可能性が実績ありのエンジニアよりはどうしても低くなってしまうのも事実。
(実績なしで実際に案件を取れたことがある立場からすると、全く可能性はゼロとは言えませんが、可能性が低いのは事実です。)

少ない可能性に賭けるよりは、実現する可能性の高い方法に投資するのが現実的ですよね。
ということで、「まずは実績を作ることを優先」するのが、今後の案件で応募をした時に、クライアントへの説得力が増すというわけです。

ただし、ここでももう1つ大切なのが、いくら無償で案件受注をすると言っても、全く知らない人から急に「実績はゼロですが、無償でサイト制作をさせてください!」と提案をされても、クライアント側からすると、まだまだ信頼するにはハードルが高いということ。

「スキルに自信がないのかな?もしくはお仕事が来ない理由があるのかな?」

と、思うクライアントも中にはいるかもしれません。
いろんな人が世の中にはいるので一概には言えませんが。

そんなこと言うと誰からも案件をもらえそうもないと、ネガティブになりそうですが、実際、世の中、物は考えようなところもあります。

「実績はゼロだけど、無償でサイト制作できるよ」と、例えば友達知り合いに声をかけてみるとどうでしょうか?
実際に会ったことがあったり、知っている人であれば、「実績ゼロ」であっても、信頼は友情なり、知り合いなりの関係ですでにあるので、そこのハードルは、グッと下がります。

ここでさらに知人、友人に「お願いしようかな」と思わせるキーワードが、「無償」です。

全く顔も見たことのないクライアントであれば、「"無償" というキーワードの裏に何かあるのかな?」と、実績ゼロもあるので、かえって逆効果のこともあるのですが、これが知人や友人だと効果は見込めることが多いです。

私自身、某オンラインプログラミングスクールで2ヶ月半勉強をトータルでしていた時に、コース受講中に無償でweb開発を提案して、知人からweb開発案件をもらって、納品しています。

クラウドソーシングでも知人にアプローチする前に応募してみましたが、返信すらないケースがほとんどでした。

「実績ゼロだからと断言できないかもしれないじゃないか」と思われた方もいるかもしれません。

ただ、実績ゼロでクラウドソーシングに応募した時の反応が返信ほぼなしだったのに対し、知人からの案件での実績ができてからの反応は、逆にクラウドソーシングを介してクライアントからも直接案件依頼が複数来るようになったので、これは少なからずとも実績のあるなしは関わっていると言えるのではないでしょうか。

「それでもどうしても初案件から報酬が1円でも欲しい!」という方でも、方法はあるにはあります。

制作自体は無償で知人や友人に提案しますが、それと同時に、webやアプリによって増えた月々の売り上げや利益のうちの何%かを、メンテナンスが必要な時にする代わりに毎月もらうという提案もできます。

これは、後の残り3つのコツでも詳しく触れますが、単発で案件を終わらせないための戦略と、クライアントとのさらに強い信頼構築が狙いです。

フリーランスは職種に関わらず、いかに長い目で見てキャリアも収入も安定させるかが今後も継続可能かどうかを左右します。
少し現実的すぎて私も収入のことは特に触れたくないのですが、現実世界、そこを抜きにしてフリーランスで長く安定させることができるかというと、そうもいかないところもあるのです。

初案件をどう受注するかのコツについて、1つ目のコツとしてここでは書いていますが、継続した収入は、クライアントとの信頼の上に成り立つものでもあります。
逆に言えば、信頼がお互いに薄い関係のクライアントと受注者の間には、単発的なお仕事が発生しやすいのです。

単発的なお仕事ばかりだと、精神的に毎月の収入も安定しない & 上がらないのと、キャリア形成もなかなか自分のしたいことにシフトしにくいのと、毎回新しいクライアントとの関係構築に時間を割かれるので、精神的に消耗しやすいです。

詳しくは残りの3つのコツでお伝えしていきますが、要するに、フリーランスライフを長い目で見た時に、信頼のあるクライアントとの関係性が、キャリア形成でも安定した継続的な収入の面でも大切ということです。

ただし、その第一歩は、すでに信頼関係のある知人や友人で、何かビジネスを持っている人に「無償で」提案をすることで、今後の別の案件獲得の幅が短期間で広がりやすいですよ、ということですね。

「無償で」というのには、今後の案件受注をしやすくするための準備としての役割の意味があるということです。


心得2:クラウドソーシングで実績と、営業力をある程度積む

さて、初案件に関しては上記の通り、知人や友人に直接提案をして、無償で制作をするということでしたが、2つ目以降の案件受注はクラウドソーシングが実績を増やす1つの手段としてはおすすめです。

見出しにもあるのですが、実はクラウドソーシングでは営業力も磨くことができるので、一石二鳥なのですね。

なぜ営業力がフリーランスのエンジニアに必要なのでしょうか?

結論から言うと、営業力は、クラウドソーシングからなるべく早く抜け出すための必須能力だからです。

「クラウドソーシングからなるべく早く抜け出す?」と疑問に思われたかもしれませんが、クラウドソーシングは、国内外問わずにエントリーしやすいと言うことと、完全リモートワークがしやすい、実績が浅くても案件受注につながりやすいと言うメリットの裏で、単価や相場が安いというデメリットがあるのです。

確かに、他の翻訳やライティング、タスク型の案件と比べると桁が1つも2つも違いますが、エンジニアの平均収入や案件の相場からすると、クラウドソーシングはとても安いです。

クラウドソーシングの相場がどのくらい安いかと言うことを、実際に目安としてお伝えすると、5ページほどのWordpressなどのCMSなし、サーバに上げる作業を含めたweb開発案件が、単発の案件で8,000円~1万円程度(クラウドソーシングによる仲介料含まず)です。

これは私が実際にエンジニア歴2ヶ月ほどで受注したクラウドソーシングの案件です。
恐ろしく安いです...

当時ほぼ実績ゼロだったとは言え、実績ありのエンジニアの方にも同じ条件で提示されていて、複数のエンジニアから応募があったのも確認している記憶があるので、実績ありでも、この安い相場で受注するエンジニアはクラウドソーシングに限っては、いるということになります。

これが、個人クライアントであればいくらになるか目安としてお伝えすると、WordpressなどのCMSなしで、1ページ、サーバに上げる作業を含めてトップは5万円から、その他ページはだいたい3万円前後です。(コンテンツ、実装機能による)

つまり、先ほどのクラウドソーシングとほぼ同じ条件でこの報酬額なので、ページ数が先ほどの案件と同じ5ページになれば、実装機能にもよりますが、簡単に考えても17万円前後です。

これでも平均的な値段の安い金額ぐらいなので、作業に関わるチーム人数が増えればもっと金額は上がって当然ですし、急ぎで納品ということであれば、その分も料金を追加で頂きます。
ということは、Wordpressも環境セットアップする工程も頼まれる開発は、余裕で20万円は超えるのが想定できますね。

オンライン決済を伴うECサイトや、決済システム導入のために必要なSSL化などのような要望もあるサイトの場合は、外部サービスを利用するのではなく、構築して実装するのであれば30万円以上は最低でも欲しいところです。

1つの目安なので、相場はいくらでも変わり得ますが、クラウドソーシングの相場が安いということを知らなければ、フリーランスでエンジニアとしてやっていくのは、収入が低すぎると思い込んでしまう可能性もあるのです。

だからクラウドソーシングは、初めの実績をある程度作るのみにとどめて、なるべく早く抜け出して欲しいのですね。
生活することもやはりどうしても関わってくるので、そこは現実的に見る必要があります。

さて、クラウドソーシングのデメリットを先に書いてしまいましたが、実績を場所にとらわれずに手っ取り早く作ってしまうには、クラウドソーシングが、特に海外フリーランスを目指す人にはおすすめです。

私も実際に案件受注は初めの2つを除いて、全てドイツから受注していました。
それを可能にしたのは、何を隠そう、クラウドソーシングです。
海外フリーランスの大きな悩みの1つは、仕事レベルで言語を使えるレベルにいない状態で、いかに仕事を探すかと言うことなのですが、たとえ現地の言葉がすでに堪能でも、いきなり現地で就職というのは、なかなか厳しいです。

というのも、日本のように、法学部を出て営業部署で就職といった、関連のない学歴でどの職種でも働けるということは、海外において一部を除いてほとんどないからです。

そう断言するのは語弊があるかもしれませんが、実際にドバイで客室乗務員をしていた経験があるので、この悩みは同僚や仕事仲間からいつも聞いていたのと、自分でも転職の際に悩んだことがあり、結構重要なポイントだと思うのです。

さて、海外で就職しようと思うと関連のある学歴がないと、その国の言語が堪能でも就職は厳しいということですが、職業によってはあまり関係ないものもあります。

プログラマーも例外ではないです。

プログラマーは、コードが全世界共通で基本英語が基準になっていますし、世界的に需要が高まっている反面、人材は足りていないという現実があるため、関連のある学歴でなくてもキャリアがあればOKという企業も多いのです。

でも流石にいきなり企業からオファーが来たり、個人クライアントに恵まれたり、面接に通ったりということは現実的に考えてすぐには来ないと見た方が良いかもしれませんね。

その前段階の準備として、やはりいくつか経歴は積んでおいた方が企業的にも信頼しやすいですし、自分にとっても企業やクライアントに貢献できるスキルが増えるので、ここでもクラウドソーシングが使えます。

さて、クラウドソーシングで安い単価のクラウドソーシングから抜け出すための営業力を磨くことができると書いていて、具体的にお話をまだしていませんでした。

先に答えを一言でお伝えすると、


「自分自身のスキルを一番良く売り込む方法を知っていれば、特にフリーランスでクラウドソーシングに頼らず、自力で個人/企業クライアントから仕事を得られるようになるから。」


クラウドソーシングでは、案件に応募をし、クライアントが契約を結んで初めて業務ができ、納品後に報酬が渡されます。

この、案件を獲得するところが、経歴にプラスで営業力を磨かなければ突破できない壁でもあるのです。

なぜか?

クライアントを納得させる口説き方を知らなければ、どれだけ魅力的なスキルセットを持っていてもクライアントは良い印象を持ってくれず、仕事を回してくれないからです。

裏を返せば、口説き方を知ればこの問題は解決しますね。

そのためにはクライアントの気持ちになれば早いです。
お仕事を依頼したいということは、クライアントがいずれかの状況にいます。

- 自分の持っていないスキルを要するため、その分野のエキスパートが必要
- 時間がなく、外注したい
- 中小企業や個人で、予算に限りがある

これらが組み合わさることもありますし、いずれかの場合もありますが、一番誰にでも当てはまるのは、時間がない項目です。

予算の限られている中小企業や個人という項目も当てはまる場合、さらに忙しい人がほとんどといったケースになります。

この場合、なぜ忙しいかを考えると、何らかの理由で予算に限りがあると、割と事務関連のこともクライアントはしている可能性が高いです。
メールでのやりとりは割とほとんどのクライアントがしている可能性が高いです。

となれば、私たちからの応募のメッセージをクラウドソーシングで1つ1つまじまじと確認して... ということはあまりないだろうと予測が立てられます。
あくまでも予想ですが、募集をかける側としては応募が10人からくれば、採用したい人だけに連絡を取ることで労力と手間を省きたい人がほとんどですよね。

ということは、クライアントが返信する確率は基本的に低いわけです。
その中でいかに魅力的に見せるかというところが口説くコツです。

コツは非常に簡単です。
忙しい人が5秒でメッセージを見ただけで私たちのスキルがわかって、経歴がわかればいいんです。
ここでさらに評価が全体的に良いことも含められれば意外と簡単に落とせます。

そのためにポイントになるのが

- 視覚的要素である画像を添付
- 項目を区切って見やすくする
- 全てなるべく短く簡潔に必要な情報だけ書く

これにつきます。

例を見た方が早いので、以下をお見せします。

<含める項目>

- クライアントの名前を文章中に含める
- 見積もり
- ポートフォリオサイトのURL
- 今までのwebサイト作品のURL
- ポートフォリオとこれまでの作品のスクショ画像添付
- 自分が住んでいる国との時差
- 時差のある中でも対応が早いとフィードバックをいただいていること
対応可能時間
- エンジニア歴(どんなに短くても書く)


<上記を踏まえた文面の例>

【自己紹介】

xxx と申します。
フロントエンドエンジニアとして企業向けサイト作成経験があります。
Wordpressのオリジナルテーマ作成も案件受注を承っております。

【提示した契約金額について】
今回のWordpressサイト開発の希望固定報酬額は、8万円を提示しておりますが、基本的には ooo様とご相談した報酬額で業務を進めていきたいと考えております。

【職務経験・実績・スキル】
昨年2月からフロントエンドエンジニアとしてHTML, CSS, Wordpress(PHP), JavaScript, jQuery, Bootstrap, BaaS, Ajax, AWS を中心に仕事受注をしています。現在はフロントエンドエンジニアとしてフリーランスで活動しています。コーディングの経験は1年半です。

WordpressのオリジナルテーマをPHPを含め全てのコードを書いて作成し、実際のブログで使用している例です。
https://wordpress-sample.com/

こちらは最近作成しました企業のwebサービスです。リアルタイムチャットサービス、デザイン、レスポンシブデザインなど全て私が実装しました。
https://website-sample.com/

こちらはポートフォリオです。上記の実績の他にコーディングスキル確認の参考資料として添付いたします。
https://portfolio-sample.com/

【案件に関する質問や対応期間】
xxx在住で時差がxx時間ありますが、時差がある環境下でもクライアントの方と連絡を頻繁に取り、現在も受注、納品をしております。
事前にご連絡可能なお時間をお伝えいただけますと、何時でも対応可能です。

ooo様のご都合の良い方法で連絡をさせていただきたいと思います。
お返事をお待ちしております。


<画像添付となしの比較>

画像7


視覚的要素のこれまでの作品のスクショ画像を添付する理由ですが、URLはクリックする手間が必要なので、ビジュアル的に目に入ると、URLをクリックして詳細を見たくなるよう誘導する作戦です。

メッセージを開けるだけで作品を見ることができるので、契約に繋がりやすいんですね。

こういった応募用メッセージのテンプレを作っておいて、いくつか目星をつけていた複数の案件に1日10件くらい送っておくと、高確率で反応があります。

初めの案件の契約を交わすことができれば、ここからはこちらがクライアントを選ぶことができるようになります。

さて、ここまでクライアントの説得の仕方、仕事を回したいと思わせる応募メッセージの書き方の一例をお見せしましたが、実はちょっとしたことですが、クライアントを口説く前にも、非常に高い競争率を勝ち抜かなければいけない試練もあります。

クラウドソーシング内にあるSEO的なシステムの存在です。

クラウドソーシングにも実はSEO的なシステムがあるため、クラウドソーシングでの初案件獲得、もしくは一度に1つまでしか案件を受注しない場合が一番難しいからです。

これは私がクラウドソーシングで気が付いたことなので、全てが正解ではないかもしれませんが、具体的にどういうことか説明をします。

初めての案件獲得を狙って応募するときの状況、もしくは一度に対応する案件を1つまでとしている場合は、現在受注中の案件はクラウドソーシング上ではゼロですね。
たとえ今まで制作して来たwebサイトが1つや2つあったとしても、クラウドソーシング上では現在案件受注していることにはならないです。

この状況と、クラウドソーシング上で掛け持ちで案件に応募する状況を比較してみましょう。

2つ目以降の案件に応募する際に、さらに詳しく状況を説明すると、すでに何かの案件に取り組んでいる最中で、まだ契約がある状態であり、2つ目以降の案件に応募をする状況のことを指します。

クラウドソーシングでは、現在進行中の案件がある = 契約しているクライアントがいる状態の案件受注者に優先的に案件オファーを送ります

さらに、案件オファーも現在進行形の契約をしている案件と関連のある業務の案件をたくさんオファーしてくれるようになります。
それだけではなく、クライアントも1つや2つほどのプロジェクトに取り組んでいるエンジニアの方が好印象なのか、他に応募しているエンジニアがいても契約獲得の競争に勝ちやすく、比較的契約につながりやすいです。

では、この仕組みのどのあたりが具体的にSEO的な要素を含むのでしょうか?

2つ掛け持ちくらいがベストと書いていますが、実はすでに契約を交わして進行している案件に、「HTML」「CSS」「Wordpress」「JavaScript」「CMS」「web開発」など、たとえばフロントエンドエンジニア系の案件内容に関連のあるキーワードが含まれていると、これらに関連した案件のオファーがクライアントからも来やすいのです。

自動拡散やクラウドソーシングからのメッセージではなく、クライアントからのダイレクトメッセージを含めた全ての案件オファーのメッセージがくる可能性が上がるのです。

この事実がわかったところで、実は1つの悩みが浮かび上がります。


「2つも3つも大きな案件を同時進行できるか不安」

「意図していなくても、キリよく納期の関係で全ての納品が終わって案件受注していない期間ができてしまうと、オファーが来なくなるな...」


こういった状況を防ぐ方法もあります。

私は「ダミー案件」と呼んでいるのですが、ダミー案件を常にキープしておく方法です。

具体的に説明すると、案件で1つ、非常に簡単なWordpress記事のSEO向上のための記事内HTMLタグ編集など、簡単でも継続的にずっと契約が続くもので、かつ「HTML」や「Wordpress」などのSEOキーワードが入っている案件を受注するんです。

このライトな業務量で片手間にできるダミー案件のSEOキーワードで釣る作戦で、常にweb開発のオファーが来て、オファーが途絶えるということはもうありません。

だいたいこういったダミー案件は案件自体も多いですし、クライアントも数が多ければ多いほど嬉しいのですぐ受注できます。
その上、ノルマもそこまで厳しいものではないことが多いので、1週間10記事ずつHTMLタグ修正に取り組んだとしても、慣れれば1記事10分 = 5日で100分で終わります。

1時間半と10分ちょっとなら、まとめて朝起きてすぐにでも10記事は終わりますね。

ここまで私が気が付いたweb開発案件獲得のためのクラウドソーシングのコツを紹介して来ましたが、このように工夫をして自分自身を売り込む技術というのは、のちにクラウドソーシングの外で案件を探す際に非常に強みになります。

クラウドソーシングの外というのは、企業だったり、個人クライアントだったり様々です。
クラウドソーシングのようなプラットフォームを使用せずに仕事を自分で持ってくるには、クラウドソーシングでのコツで培って来たコツに、さらに長期的な関係を築くということにフォーカスを当てたアプローチもする必要が出てくるのです。


心得3: 軌道に乗ってきたら行うと良い個人クライアントへの営業方法

クラウドソーシングからそろそろ自力で仕事を見つける方向にシフトしていくと良いですよ、と心得2の冒頭で少しお話ししました。

相場が安いマーケットで長く仕事をするのは現実的ではありません。
あくまでもクラウドソーシングの外で営業をかけるときの営業スキルと、ある程度のキャリアを培うためにクラウドソーシングはフォーカスすべきです。

理由としては、相場が安いだけでなく、精神的にも消耗しやすいんです。
隠さずダイレクトにお伝えするなら、クライアントの質が悪いです 笑

良い人もいましたが、高い確率で精神的に消耗するやりとりが多かったり、報酬未払いや、初めの契約にはない業務内容を報酬増加なしで任されたり、音信不通になったり、マウンティングされたり、即レスを求められ業務どころではないなど、挙げるときりがないです。

未経験でも仕事ができる場所なので、クライアントも無茶振りをする人も中にはいます。
少し話を盛っているのでは?と思われたかもしれませんが、上記の全て、私は経験しています。

これらのトラブルシューティングも経験することで、クラウドソーシングの外でも、より自分でアプローチしてハズレがないクライアント選びができるようになります。

これは個人や企業クライアントに自分でアプローチをかけた時にも使えるので、簡単にどう対処するのが一番良かったかもお伝えしますね。

<報酬未払い>

これはクラウドソーシングに限る解決方法ですが、原則クライアントとの連絡はクラウドソーシング上のメッセージ機能を使用して、万が一に備えてクラウドソーシング側に通報した時に証拠を提示しやすくします。

よくこのパターンは連絡が取れなくなるのですが、そういった時にクラウドソーシングが仲介になって催促をしてくれたり、代理で伝えてくれたりします。

それ以上はしてくれないのですが、通報されると評価がガタ落ちなので、クライアントによってはクラウドソーシング上での活動を続けたいクライアントはここで対処してくれることもあります。

それでも支払われない場合、さらにもう連絡も取れない場合は少額訴訟と言う手段が取れます。
これは本当に最終手段ですが、60万円未満の金額で支払いが行われなかった時などに訴訟することができる制度です。

詳しくはネット上に情報はたくさんあるので割愛しますが、このことを伝えるだけでも態度が変わることもあります。

法廷に現れなければどのみちクライアントが自動的に負担しなければならないことも伝えますし、誰だってあまり訴えられたくはないですよね 笑
強気で法廷で戦いましょうとなったとしても、証拠をこちらでクラウドソーシング上のやりとりで取っていますし、勝つ確率の方が高いので、自分に非があるとわかっているクライアントは報酬を支払うしかないです。

この制度、私はベルリン在住イラストレーターの高田ゲンキさんの「フリーランスで行こう!」のとあるエピソードを読んで初めて知りました。

実はそのことを知らずに、初クラウドソーシング案件は手取り¥8,000くらいの激安の無茶振り案件でしたが泣き寝入りしたんですね 笑
もちろん納品物は全てサーバーから報酬支払いがないのでおろしました。
今思えばこの制度を知っていればあのときの報酬はもらえていたのかと、脱力した記憶があります。

知っていることと知らないことの差というのはどうしても起こってしまうので、私の失敗から皆さんにぜひ同じ苦い思いはして欲しくないと言う思いを込めて、共有します。


<初めの契約にはない業務内容を報酬増加なしで任される>

これは悪気がなくてもよく起こります。
そういったときのために、契約を結ぶことが決まったら、必ず業務内容を全て箇条書きで書き出してクライアントに確認メッセージをします。

そうすると、この内容は追加で料金をもらえればできると言うことも証拠を見せながら伝えられます。

何月何日の何時何分に以下の文面で同意してもらっていますと確認メッセージ文面を送れば、クラウドソーシング上のメッセージ履歴にも残っているので、クライアントによっては追加報酬で合意してくれたり、その業務はなしで良いと言ってくれたりするので、フェアに対応してもらえます。

逆にここができていないと強く出れません。
この解決策は実は個人/企業クライアントとも業務する時に非常に大事です。

証拠を取ると言うことは、自分の意見を主張する時に非常に助けになり、フェアな業務内容で仕事を心置きなく進めることができるからです。

私はこの業務内容確認が、今後のクライアントとの関係も大きく左右するとクラウドソーシングでも個人クライアントでも苦い経験をしたので、皆さんには声を大にして業務内容の文面化とクライアントとの共有、契約前の確認 & 同意と証拠記録は非常に大事だと伝えたいです。


<マウンティングされた>

これは意外と気が付きにくいのですが、まだ案件受注を始めたばかりの頃にさりげなくされていることが多いです。

要するに皆さんのスキルを理解できるほどの知識がないクライアントが、勝手に皆さんのスキルの技量をジャッジして見下して、「君はスキルがまだまだだからその分もっとこっちを頑張れ」などと不必要な仕事を回されたり、言われる必要のないことを言われたりすることです。

具体例を出すと、


「コード書くのが遅いですね。でも英語にも堪能なようですし、翻訳案件はどうでしょうか?」


これは私が実際に言われたマウンティングのフレーズです。

言われた時に「私ってプログラミングスキル低いんだな...」と落ち込みそうですが、ちょっと待ちましょう。

このクライアントはある程度コードが書ける人でしたが、エンジニアではなかったことと、Git(バージョン管理)を使ってソースコードの管理をしない人で、チーム開発なのにSassではなくCSSで構築する人でした。

どうやってチーム開発をまとめていたのかというところが気になると思うのですが、編集した箇所に全て1つ1つコメントアウトを書かなければいけませんでした。(いつ、誰が、をです。)
そんなことをしてソースを見辛くしなくても、Gitで管理すれば一発で誰がいつどこをどう編集したのかが自動でGit上で管理できることはチーム開発において基本で、エンジニアなら誰でも知っています。

Sassは1つのコードファイルが長くならず、コードを開かなくてもファイル名だけでどのコンポーネントかが一瞬で把握できますが、それもなかったため、うん千行もあるスタイルシートを探しまくらなければなりませんでした。

ちなみにこのクライアントの元では、ソースコードの共有、アップデートにDropboxを使用していました。
非常に非効率なチーム開発環境です。
これでも一応web開発を複数請け負っている企業でした。

そういう事実があったので、


「GitもSassもチーム開発で導入しない人にジャッジされる筋合いはないし、HTML, CSSしか書かせてくれないのに、それだけで私のプログラミング全体のスキルをジャッジする資格はない」


と判断し、当時はメインの収入源でしたが、理由は流石に上記で伝えると逆撫でするので、それとない理由で言いましたが、きっぱり今後一切の業務も契約もマウンティングのフレーズを言われた直後にお断りしました。

結果、その直後にwasabiさんとお仕事をするようになり、wasabiさんを通してCodeGritの手島さんとも知り合うことになり、今に至るので、マウンティングで精神的に嫌な思いをして時間を無駄にするよりも、その分より自分に合うクライアントを探す時間に費やす方が、はるかにキャリアアップが図れます。

実は、マウンティングもタイミングよくちょうど言われた時に高田ゲンキさんの「フリーランスで行こう!」の該当エピソードを読んでいる時だったので、知っていることのメリットは大きいなとつくづく思います。


さて、本題の個人/企業クライアントへの営業方法ですが、ある日を境に「クラウドソーシングは今日で辞めて、さあ、今日から個人と企業に営業かけるか!」という姿勢で行くと、収入ガタ落ちなので、結局クラウドソーシングに戻り、外でクライアントが見つけられず、そのまま続けるしかない...という状況になってしまいます。

ではどう移行していったら良いかということですが、クラウドソーシングでだいたい月収5万円近くまで安定して取れるようになってきたら、クラウドソーシングも続けつつ、まずは個人クライアントの候補になってくれそうな人にアプローチを少しずつゆっくり地道にしていきます。

人の信頼を得ることはそうハードルは低くないです。
会ったことも話したこともない人からいきなり

「初めまして、私xxxと申しまして、エンジニアをしております。あなたのブログ、開発しますよ!見積もりはxx万円でどうですか?」

と連絡がメールやフォームで来たら、私だったら始めの1行を読んですぐゴミ箱です 笑

理由は簡単。
知らない人に何かを依頼してお金を払ったり、知らない人からよくわからないまま物を購入したりしたくないからです。

そもそもブログを必要としてないかもしれませんし、リニューアルもいらないと思っている可能性だってあります。

「私のこと知らないのにわざわざ連絡して来て、きっと仕事が本当に来ない人なんだろうな」

と、ちょっとひどいかもしれませんが、押し売りされた気持ちになって引いてしまう人が多いのではないでしょうか?

でも裏を返せば、時間をかけて個人クライアント候補になってくれそうな人に認識してもらえれば、連絡をしても返事をしてくれるかもしれません。

まず個人クライアントからと書いているのには、実は理由があります。
いきなり企業へ個人がアプローチをするのはハードルが高いですし、エンジニア向けのエージェントを通すのが効率も収入も良いです。

私は企業で働いてみて、職業は客室乗務員だったので比べられないかもしれませんが、大企業や企業に属することがかなりストレスになるタイプなので、個人クライアントを選びましたが、挑戦するハードルが低いというのも事実です。

なのでここではエンジニア向けエージェントのお話は私の経験がないため、割愛ですが、個人クライアントへの具体的なアプローチ方法のコツをお伝えします。

まずは時間をかけて認識してもらった後にコンタクトをとるということを意識して、認識してもらうための種まきをします。

ブログを持っている人、SNSを持っている人の中から自分が興味のある内容をコンテンツとして持っている人をリストアップして、その中から資金が回っていて、新しいことに抵抗がなさそうな人のブログやSNSに、コメントやいいねを残していくんです。

しばらく数ヶ月は毎回とは言わず自然な感じで続ける必要がありますが、自分が何を提供できる人かということをメールなどで個人的に連絡をしても、「あ、よくコメントをしてくれて、この前〜のことで話したことあるxxxさんだ」と、認識してもらえるので、ほとんどの確率で返信があります。

資金が回っているか、新しいことに抵抗がない人かなんてブログやSNSからでは見えるものではないですが、ヒントになるものはあります。
その人がオンラインサロン、もしくはコミュニティ運営者かどうかです。

何かしら自分のコミュニティを持っている人は、同じ活動だけ提供していれば、メンバーの変化や興味についていけなくなってしまい、コミュニティ自体が衰退してしまうので、新しいことに常にアンテナを張っている人が多い印象です。

それから大抵の場合、日本人を対象にしたコミュニティに多いのですが、そういったコミュニティはだいたい課金制です。
課金することによってコミュニティにアクセスできるため、コミュニティの規模が大きいほど資金は回っていますね。

しかし、これらの条件をクリアしているだけでは、報酬目的だけのアプローチになってしまい、結果的には長期的な案件継続に持っていくことが難しいです。
なので、もう1つ、クライアント候補の人の活動や発信コンテンツに自分が本当に興味があるかどうか、これも非常に大切です。

これは自然にこちらからクライアント候補の人の立場に立った、親身なヒアリングをしたり、本当に必要なニーズを引き出すために私は影響すると思っています。

興味のない相手に何か提供してあげたい人って、そうはいないですよね。
お金がもらえるのならするでしょうけど、コンビニの店員さんに、明らかに私服を着ていて勤務外とわかるのにレジはお願いしないですよね。
店員さんも、もし頼まれたとしても、自分の勤務時間外で報酬が発生しないのに、お客さんのレジ対応はしないと思います。

それと一緒で、初めの頃は報酬がこちらも目的なので提案はできるかもしれませんが、長期的な継続案件には繋がりにくく、顔を見ないであまり興味のない人同士でやりとりをする、単発案件ばかりのクラウドソーシングと同じ状況になりやすいです。

興味のない人に親身な提案はできないですし、いきなり報酬をくださいとアプローチしがちなんですね。
個人クライアントは、たとえ資金が回っていそうな人で、個人的な提案を含む連絡に返事があったとしても、いきなり報酬を渡しての業務は見送りが多いです。

なので、自分が興味のある人で親身になれる人であれば、普段からその人のブログで発信していることやSNSを見るので、何が必要かがすでに把握できています。
さらに、親身になりたいと自然に思える人であれば、初めは試用期間で無償で提供という手段を使います。

ただし、もう全く初めての案件ではないですし、クラウドソーシングでのキャリアもあるので、クライアント候補の人と自分双方がそれぞれの利益を得るような提案を無償でします

どういうこと?と思われた人もいるかもしれませんね。

ここでコミュニティ運営者であることの条件がまた活きてきます。
課金制のコミュニティを運営している人は、メンバーが興味のありそうなアクティビティを取り入れることに積極的な場合が多いです。

もちろんみんながみんなそうとは限りませんが、メンバーが興味のあることを排除したいコミュニティ運営者の方が少ないと思うので、アプローチするときには、ここに着目します。

クライアント候補になってくれそうなコミュニティ運営者が興味のありそうな、または必要と思っていそうなトピックを自分が提供できるかを考えると、信頼獲得のためのチャンスを掴みやすくなります。

例えば、ここではフリーランスのエンジニアになりたい、もしくはある程度安定させたいと思っている人の参考になる心得を書いているので、web開発ができることを想定します。

「自分はweb開発ができる = web開発案件受注」

これはありきたりすぎますね。
そしてクライアント候補の人が開発してほしいサイトがない限りは、アプローチをしても、答えは例え無償でもNOの可能性が高いです。
必要ないものは無料でもいらないものはありますよね。

ということで、ここでクライアントが何を必要としているかと、自分がその範囲の中で何を提供できそうか、どうやったらクライアントの運営するコミュニティに貢献するのかを考えます。

1つの例としては、私の経験からですが、web開発スキルを磨きたい人のために、アプローチをかけようとしていたコミュニティに、Wordpressのカスタマイズ方法からテーマ開発まで興味のある人が多いことがわかっていたのと、クライアント候補の人が、これからスキルを身につけるコースをIT分野やその他で取り入れたいと思っていることも話しているうちにわかっていました。

これらを踏まえて、私が販売する前にテストユーザーが何人かほしいと思っていたWordpressテーマがちょうどあったので、何人かテストユーザーになってくれる人をコミュニティからお借りして、テーマ販売前にフィードバックとテーマを使用してもらう代わりに、その方達にチャットサポート付きでWordpressテーマ有効化までのノウハウを全てレクチャーすることを提案しました。

まずは1ヶ月ほど試用期間で無償で提供でしたが、信頼獲得は無事にできたのもあり、以下のように発展していきました。

試用期間料金へ

正式に報酬支払いありでの依頼になり、Wordpress全般のコースをコミュニティメンバーへ提供

ここでの人脈で今ではメンターをし、運営にも関わっているオンラインプログラミングスクールCodeGritのCEOともお仕事をするようになった

クライアント候補だった人とはチームでのweb開発を行ったり、IT講座プログラム運営&講師を努めるようになったり、コミュニティ運営に必要な開発関連を行うようになった

どう発展していくかは保証できない部分も、人それぞれというところもありますが、1人のクライアント候補から人脈が広がって、クライアント候補が増えるというのは、コミュニティを運営している人にアプローチするメリットです。

信頼構築を重要視すると、初めは確かに無償だったり、数万円ほどだったりからのスタートですが、今ではこれがベースになっているので、定期的に安定した毎月のベースがあれば、自分の時間に使うもよし、キャリアアップに独自サービス開発でもよしというように、自由に今後のために時間を割くことだってできます。

これが私がクラウドソーシングからなるべく早く抜け出した方が良いことを勧める理由です。

これだけではありません。
クライアント候補の人と「クライアントと受注者」の関係を超えて、一緒に仕事をするパートナーとして信頼関係と関係が構築されているので、フリーランスや海外フリーランサーにありがちな「孤独感」「人脈の広げにくさ」「海外での友人の出来にくさ」も解決することだってあります。

ドバイで客室乗務員をやめてすぐにプログラミングの学習を一通り終わらせてドイツに移住した私は、上記の全てに直面していました。
それから約4、5ヶ月後には収入を除いた悩みは解決し、移住後9ヶ月後には収入を含めた問題も安定したというところまでであれば解決し、1年半後以上経った頃には、ベルリンに出張して講師を務めたり、独自サービス開発や、独自オンライン教材作成に取り組むようになり、キャリアに関して良い変化が、良い意味で目まぐるしく変化しています。

これはあくまでも1つの例にすぎませんが、クラウドソーシングを最低限度必要なキャリア経験にとどめておいてから個人クライアントに移行したから、今のキャリアがあると言っても過言ではないです。

実際、そのほかフリーランスで日本や海外で成功しているエンジニアは、みなさんクラウドソーシングだけでやりくりできている人はほとんどと言っていいほど見かけません。
大抵の場合、企業や個人クライアントなりにアプローチをして継続した案件を持ち続けていたり、自分自身がサービスを開発して運営していたり、情報発信をしていたりで、クラウドソーシングオンリーで安定している人は少ないです。

ここまでできれば、一番初めのステージで直面した「どうやって案件を得るか、どうやってクラウドソーシングを抜け出して継続した案件を得るか」という段階からは抜け、「どこまで収入を増やしたいか、どうキャリアの方向を今後は進めていきたいか」という、第二のステージに入ります。


心得4:1年以内にキャリアも収入も安定させるコツ

さて、最後の心得です。
安定しても油断は禁物。
理由は簡単。
それは、人は自分自身を含め、クライアントも常に変化し続けるので、その安定した状態がいつまでも続くとは限らないのです。

せっかく時間をかけて築いてきた信頼関係や、一緒にしてきた仕事も、時と状況による変化には抗えません。

もしクライアントの運営している事業やコミュニティの情勢が変わってビジネスやサービスを終了せざるを得なくなったら?

クライアントにもし何かあったら?

考えればいくらでもそういったことは列挙できますし、いつ起こってもおかしくはないです。

だったら変化に対応できるようにしておけばいいのです。
具体的には、


「1年ごとで資金に基づいたキャリア計画を立てる」


これを行うと良いです。

理由としては、理想を高く持つことももちろん大事ですが、その上で現実的な目標を設定することも実現させるには大切です。

あまりにもぶっ飛んだ内容の目標を達成できそうもない期間で設定すると、実現できなくても仕方がないと思うことがあるので、結局そこまで実現に向けて励まない場合もあるのです。

もう1つ、理由としては、何かがあっても資金に余裕を持った計画をしていればプランBを用意することができ、今まで目指してきたことを横に全て一旦置いておいて、派遣やバイトでまた資金稼ぎをしてから続きに取り組むということをしなくても済むからです。

資金が底をつくと、たとえどれだけ今まで取り組んできたものがあり、収入もあと少しで安定しそうというところであっても、自分で生活費を賄えないのであれば続行はできません。

親に頼るという手もありますが、これはあまり勧めません。

なぜか?
親や身近な友人ほどフリーランスになったことがない、身近にそういう人がいない立場で、あなたのことを一番心配している立場の人からすれば、知っている範囲の方法であなた自身の安定を考えたことを言うので、レールに戻ることを勧めてくるからです。

それだけならいいのですが、そこであなた自身が両親やとても仲の良い友人に説明をしても、向こうは仕事をする気がないと解釈してもおかしくないわけです。

これが家族ともなればあなた自身も家族、特に両親も傷つきます。
仕事をする、仕事をしたいことに関してはお互い意見は合うはずなのに、形態がイメージできるかできないか、実現できそうかどうかで意見が衝突する機会を招いてしまっているからなんですね。

なので、まず私自身がここで声を大にして言いたいのは、特にこれからフリーランスをエンジニアであれ、どの職業であれ目指す人へ、最低でも1年は仕事がなくても自分自身で食べていけるだけの資金を持っている状態でフリーランスになるための努力と活動を実現可能な計画に沿って行うことの大切さです。

なぜ最低1年なのか?
これはweb開発をメインに行うフロントエンジニアでフリーランス、完全リモートを目指す人にもっとも言えることなのですが、プログラミングをゼロから勉強する時間と、クラウドソーシングでキャリア形成する期間、それから個人クライアントへのアプローチと移行期間、ベースとなるキャリア形成と一定の安定までには、どれだけスピード勝負で進めたとしてもかかるからです。

個人差はあるかもしれませんが、これは実際私がかかった時間でもあります。

目安として皆さんの計画の参考になればと思って共有しますが、あくまでも参考程度ですので、これが絶対ということはありません。

1年ほどであれば、フラットを共有して生活していけるだけの資金がある状態で計画を立てて、私は以下の時間がかかっています。

2017年2月:ドバイでのCAを辞めて日本帰国 & プログラミング勉強開始
2017年3月:オンラインプログラミングスクールで勉強しつつ、知人のweb開発
2017年4月:クラウドソーシングで初案件 & オンラインプログラミングスクール修了
2017年5月:クラウドソーシング一本
2017年7/8月:クラウドソーシングで安定 & メインの収入源だったクライアントからマウンティングを受け、契約解除、収入ゼロに逆戻り
2017年9月:個人クライアントへアプローチ開始 & 1人目のクライアント候補 & 今では一緒に仕事をして約1年半になるwasabiさんに出会う
2017年10月:wasabiさんのコミュニティで、今では仕事をして約1年半になるCodeGrit、CEO手島さんに出会う
2017年10月~12月:CodeGritで教材作成、スクール構造を手島さんと練る & wasabiさんのコミュニティにWordpress関連の講座を提供
2018年1月:CodeGritでメンター開始
2018年2月~ :CodeGrit受講生12~19人/月をマンツーマンで担当 & 運営に携わる
2018年3/4月~:wasabiさんのコミュニティで、チーム開発を行ったり、コミュニティで利用しているサービスの改良、個人開発を行う

2017年2月から2018年3、4月ごろまでの1年ちょっとを時系列に書いていますが、案件ができるようになるまでの勉強期間が2ヶ月半、クラウドソーシング利用は5ヶ月間で、個人クライアントに移行したのが勉強開始から8ヶ月後、安定したのが勉強開始してからちょうど1年ほどです。

時間がかかったか、かかってないかは置いておいて、安定するまでに1年という目標を立てていて、そして実際にかかった期間も1年くらいです。

もし私が実現可能な計画なしにフリーランスのエンジニアに転職していたとしたら?
上記の時系列を踏まえて言うと、客室乗務員の仕事を1年も勤めずにできるだけ早く半年くらいに辞めて、貯蓄がスクール受講後しばらくして尽きて、日本で派遣やバイトをしなければならず、その間に給料が低いので不本意でもどこかの企業に就職せざるを得なくなっていたかもしれません。

でもそうならないで済んだのは、自分で1年という期間設定をし、その中で実現できそうな範囲でドイツでフリーランスのエンジニアとしてキャリアを固める計画を立てたからだと思っています。

まず、自分でタイマーをセットしているようなものなので、決まった期間しか過ごせないプレッシャーと、その期間までしか貯金がないという現実もだらけようがないです 笑

自分がそこでプログラミングで貯蓄をプラスにできなければ、それまでのやる気なんだと決めていたからです。

絶対実現したかったので、

案件をもらうには?
クラウドソーシングから脱出するには?
継続して案件受注を安定させるには?
安定した毎月の収入を得る業務スタイルは?
今後のキャリア形成やしたいことのために取り組むべきことは?

これらを突き詰めて考え、リストアップし、実現可能な解決策を考えては試し、時間がどれくらい必要なのかも合わせて見ていました。

ただ観察するだけではダメですが、実現を絶対させるにはどうしたら良いか、考えに考える環境をリストアップすることで作り、そうすることで

「自分の成長を考えた案件の提案、スキルアップの勉強を兼ねた案件の受注」

を、するようになっていました。

仕事をしながら最新技術や自分の身に付けたいスキルを学ぶのです。
これはフリーランスの醍醐味だと企業に勤めておられる先輩エンジニアと関わるうちに気がつきました。

エンジニアは常にキャッチアップや新しい技術を学ぶことが求められます。
(それが好きな人が向いているとも言えますね)
自分が学びたい、身に付けたいスキルを選べて、しかもそれを仕事にできることというのは、エンジニアにとってこれほど良い環境はないです。

企業にいると、自分が書きたい言語は書けないこともあり、成長につながらない状態と思ってしまう環境にいなければならないこともあります。

企業の取り扱っている言語を意識することなく、「自分の興味のある内容とこれからのキャリア形成に必要な技術」を優先して仕事に取り入れられるので、仕事を通して決められた期間での目標達成に繋がりやすいのです。

最後に、実現可能な目標のリストアップでアドバイスをお伝えします。
実現可能にするには「できるだけ具体的に"何を" "どうすればいいか" 」ということを書きます。

例でいうと、

- 1年後までに月収20万円以上は達成 -> 何を
- そのために脱クラウドソーシング化を半年以内にする -> どうすればいいか
- 1年後までにReact Nativeを使ったハイブリッドなモバイルアプリ開発をできるようになる -> 何を
- そのためにUdemyで購入したReact Nativeコースを毎日最低1セッションは進める -> どうすればいいか

こういった具体性と、そのための実現可能な解決策を書き出すと、どのくらいのスピードで何をどうすればいいのかが明確になります。

ここまで自分に丁寧に何をしたら何を達成できるかを書き出しておくことで、達成したい目標へのハードルは思ったよりも取り組めそうだと思いやすいかもしれません。

目標を立てる、計画を立てることを4つ目の心得として最後にお伝えしていますが、これは自律の上に成り立っているフリーランスの自由さを自分に負けずにモチベーション維持し続けるためでもあるのです。

周りと比較するときもありますし、何をしているんだろうと思ってしまう瞬間だってあると思いますし、成功の後も失敗はします。
でもそんな時にこの目標達成のためにここまでこれだけ取り組んできたじゃないかと言い聞かせることができれば、自分でモチベーションを維持し続けることができる可能性が高いのです。

自分に厳しすぎず、でも実現できそうな計画と目標を期間を決めて取り組む。
自分がどうしたら取り組み続けることができるか、どうしたら成果を出すことができるか、こういったことを少し考えるだけで、同じ計画を立てるのでも、実現できるかできないかの結果は大きく違ってきます。


まとめ

いかがでしたか?

この記事の内容全てが全員の参考になるとは限りませんが、当時私が海外でフリーランスのエンジニアを目指そうと思った時、そして実際目指して取り組み始めた時に、こういった情報がなく、呆然と途方にくれた記憶があります。

オンラインプログラミングスクールを修了し、先輩エンジニアも周りにはいなくて、ましてやフリーランスの意味すら聞き返されてしまう地域に、訳あってドイツでは移住したので、当時は必死でした。

企業就職が向かないことをわかっていて、ビザの関係で30社ほど応募してみたり、技術テストや面接を向けて、スキルの問題ではなくほとんどがドイツ語の問題で落とされ続けたり、クラウドソーシングのメインの収入が急に絶たれて収入ゼロに逆戻りしたり...

そんな中でフリーランスでいきなりエンジニアはやっていけないということも言われますし、一番近い存在の人ほど反対をしてきたりするものです。

でも諦めなかったのには理由があります。


「絶対私と同じように精神的、身体的にも企業で働くことに拒否反応を示していて、バックグラウンドゼロからフリーランスのエンジニアに転身したい人はいる!」


と、なぜか情報はネットの海に載っていなくても、確信は持てたんです。

少ない根拠かもしれませんが、気がつくきっかけになったのは自分の置かれた境遇と似た境遇の同僚や上司を客室乗務員の時に嫌という程見て、やめていく姿を見てきました。

具体的に説明すると、客室乗務員の仕事しかキャリアがない&学位も関連のない分野のために、次の転職先が決まらないまま、でも心も身体もついていけなくなって、何もこの先がわからないままドバイを離れていった人たちです。

大企業だったので、毎週金曜日には150名新しく客室乗務員が全世界から入ってくるようなところです。
それだけ出入りが激しく、ほとんどのクルーが似たことを考えていましたが、行動に移さずに働き続けるか、体調が悪くなり、続けられなくなるかのパターンが多かったです。

当時の航空会社で多くの客室乗務員から聞いたのは、

「転職して地上で働きたいが、スキルも客室乗務員以外はキャリアがないから認められないし、今から学位を取り直すことも資金的に難しい」

客室乗務員の給料で大学に行きなおすとしたら、教育が無償の国ならまだしも、日本のように無償ではないところや分野によっては無償でないところもあります。

同じ悩みを持っていた当時は、誰もその解決策を見つけて嬉しく会社を去っていった人は知りませんでしたし、絶望的でした。

「私もこの人たちと同じだ」

考えたくても、考える暇をくれない一向に回復しない体調の悪さと乗客、上司、同僚からの精神的なストレス、職業上の将来の保証のなさ、中東の文化の合わなさでもう限界でした。

そこから必死で調べ、試したプログラミングが唯一上記全てを忘れさせてくれる存在だったことと、自由さ、需要の高さは、客室乗務員とは比べものにならないくらいの保証なので、プラグラミングも好きだということが書くようになってわかったので、具体的に次の仕事は決まっていませんでしたが、とても嬉しい気持ちでドバイを去りました。

それからどうやってフリーランスからエンジニアとして切り開くには何をしたら良いかという情報がないことに唖然としつつ、


「自分と似た境遇や思いを持っている人はいるから、その人たちがフリーランスで海外でエンジニアになれるように情報発信もしよう」


と思い、経験から見出した解決策も見つける必要があったので、実現までに時間はかかりましたが、プログラミングスクール受講生からメンターという立場にもなり、担当受講生に教えるようになって、ますますその思いは強くなり、海外フリーランス養成スクール in セブ/ベルリンで、この記事内容である、「フリーランス心得講座」を提供するに至りました。

とても長い記事になってしまいましたが、購読いただき、さらにここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます。

実際に講師としてお教えできる受講生の方は限られていますので、こうしてオンラインで少しでも人生の選択肢を広げる1つの情報として手に取ってくださったことを嬉しく思います。

決して平らな道ではありませんが、不可能なことでも無謀なことでもないです。
あなた自身の人生をどう自分で形成したいか、そういうことはもう少し普通のことであって良いと思うのです。

少しでも私の記事が参考になれば幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?