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#340 [科学] 仲間を裏切るか、信頼するか

第49週 第4日(木)科学「囚人のジレンマ」

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。

今日は科学「囚人のジレンマ」です。

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本の要約

強盗容疑で犯人2名が逮捕されたが、警察には有罪に持ち込むだけの十分な証拠がない。そこで警察は、ふたりの容疑者を引き離し、それぞれに同じ提案を持ちかける。

・囚人A、囚人Bともに黙秘した場合、ふたりとも6ヶ月の刑に服す
・囚人A、囚人Bともに自白した場合、ふたりとも2年の刑に服す
・一方が自白し、もう一方が黙秘した場合、自白した方は釈放され黙秘した方は10年の刑に服す。

1980年、政治学者のロバート・アクセルロッドは、「繰り返し囚人のジレンマ」という実験を行った。基本的にこの実験では、参加するプレーヤーに囚人のジレンマを延々と行う。同じパートナーと行うこともあれば、パートナーを代えて行うこともある。実験を進めていくと、裏切る傾向が強い利己的な戦略を採るプレーヤーと、信頼する傾向が強い利他的な戦略を採るプレーヤーが出てくる。長期的に見た場合、利他的なプレーヤーのほうが成績が良かった。最後の最後には善人が勝ったのである。

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基本的なゲーム理論

ゲーム理論とは、社会や自然界における複数主体が関わる意思決定の問題や行動の相違依存的状況を数学的なモデルを用いて研究する学問。

囚人のジレンマはそのゲーム理論におけるゲームの1つ。お互い協力するほうが協力しないよりもよい結果になることが分かっていても、協力しないものが利益を得る状況では互いに協力しなくなる、というジレンマ。

このゲームでは、無期限か、期限付きかで結果が変わってくる。無期限に繰り返すことで協力の可能性が高くなる。

自分がこのゲームに参加していたら…どういう判断を下すだろう。
善人ポジを貫き通すのか。心理戦に持ち込むのか。
本当のゲームならば心理戦が楽しいかもだが、その後の人生に関わるなら善人ポジになるかも。


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