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第一章 大学教員やめて心理臨床を実践する会社を作ってみた。

 こんにちは。FromU臨床心理オフィスの沢哲司といいます。発達アセスメント専門の心理士として、また自ら発達障害の当事者として、発達の偏りによりそうことやその能力を活かす心理療法を提供してきました。加えて、僕は大学でこの臨床心理学を教える立場にもいます(今はメインではなくなりました)。というわけで先ほど、合同会社化の登記が終わったので、今後、noteで会社活動を発信して参ります。

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 どこから話せばいいのかわからないのですが、わざわざ会社化したのは心理臨床を社会の中で実践する会社を作ってみたいと思ったからです。この心理臨床や臨床心理学という言葉の定義がやっかいで、「人の心を健康にする学問」ということなのですが、学問するほどはっきりよくわかりません。一応、僕は大学でこの臨床心理学を教える立場にもいます(メインでは今なくなりました)が、もう一度いうと、よくわからない学問です。

 まず、『心』って何だろうということです。「脳」や「行動」はあるけれど、「心」を直接見たことがある人はいません。次に、『健康』って何だろうということです。ついでに、『幸せ』って何だろうということです。お金が多くあるとか、誰かと一緒にいるとか、学歴・地位があるとか、そんなことだけで決まるわけではないと僕らは知っています。

 さっそく答えがはっきりしない文章になっていますが、僕は心理臨床の実践や臨床心理学とはこの「よくわからない複雑なもの」に向き合うこと、向き合うための学問だと思っています。

 答えがはっきりしていると安心するのはよくわかりますが、本当は何も答えがないことに気づきはじめているのが今の世界の流れです。特に、「当たり前の答え」が崩れたコロナ禍はそれを加速させました。そんな答えがない世界に向き合って、自分なりの答えを見つけることが「心の健康」なのではないかと考えています。

 ところで会社とは、「営利」を目的とする集団です。だけれど、「営利」も「幸せ」や「健康」と同じように、それがよくわからなくなっています。実態のない「ビットコイン」の出現などがいい例ですね。非営利団体ではなく、しっかり営利を追求する会社としてのFromUは、現実世界の中で心理臨床を実践し、「営利」についても発信していければと思っています。

 それが心を幸せ、健康にする、かっこよくいえば【自分を生きる】ことにつながると考えているからです。そのようなことをこのNoteで実践、発信することにします。

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