モノは考え方ひとつ

60歳オーバーの人生の先輩が、
最近はじめて「横浜家系ラーメン」を食べた。

「家系ラーメン」といえば、
とんこつ醤油で濃厚。
ごはんが、セットでついてくるのが定番。

ようするに、
すばらしくおいしいが、
決して健康的な食べ物ではない、ということ。

先輩は、そのおいしさに魅了され、
虜になってしまったのだ。

ごはんもセットで、
スープは完飲しているという。
毎日食べたいらしく、
行く街行く街で家系ラーメンを探しては、
日々、楽しんでいる。

さすがに、言わずにはいられない。
「もう少し身体に気をつかったほうが……」

すると先輩は堂々と答えた。
「つかってるよ」と。

……。

絶句していると、
先輩は自分の考え方を述べはじめた。

「家系ラーメンを食べたい」からこそ、
電車を一駅前で降りて歩いたり、
エレベーターではなく階段使ったり、
ラーメン以外の食事に気をつかったり。
全体的に暮らしは健康のほうに向かっているとのこと。

ラーメン二郎が好きすぎて、
過酷な練習と減量をこなすプロボクサーの
『ジロリアン陸』みたいじゃないですか？
と、先輩に伝えると「誰それ？」と言われた。

『ジロリアン陸』インスパイア系の考え方ではないらしい。

何事もモノは考え方ひとつで変わる。

でも、それで前向きになれるなら、
なんだっていい気もしてくる。

好きなものを食べるためにがんばる健康法
合う人には、合うのかもしれない。