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ABOUT 栄養教諭

※写真は何かの機会に作った料理(栄養教諭研修の一環だったはず)

栄養教諭ってナニ?

みなさまは栄養教諭ときいて、「あの人のことだ!」とピンときますでしょうか?ちなみに私は、栄養士の学校へ進学するまでその存在すら知りませんでした。
教諭ってことは先生なのか、はたまた学校関係の栄養士なのか…
はい。正解は どちらも です。
では、実際のところ何をしているんでしょうか。ザッとご紹介したいと思います。


どんな仕事をしているのか

何をしているかをひと言であらわすとするなら、給食の管理をしながら食育を行うです。
栄養教諭としての1年をみると、学校給食の管理が大半を占めます。そして、管理をしつつ学校にて食に関連した教育、情報の提供を行います。
細かな職務の内容は、各学校で給食を調理して提供している自校式の学校と、給食センターで一括調理し提供しているセンター方式の学校とで異なったり、もっと言えば市町村や各学校で異なったりします。なので、私が経験した内容をあくまで一例としてみてください。



学校給食の管理

給食の管理と聞くと、1番最初に思い浮かぶことは献立作成ではないでしょうか。思い浮かべた方、その通りです。もちろん献立の作成は管理している内容の一部です。
では、具体的にどんな内容があるのか、少しリストアップしたいと思います。

・献立作成
・日々納品される食材の検品
・給食に使用される食材選び
・残飯の記録
・食材の発注及び管理
・調理場の衛生管理
・調理の確認やアドバイス

…などなど

給食の調理は、ご存じの通り何人もの調理員さん達が朝から行っています。対して栄養教諭は、献立にそった調味料の量が使用されているかや、衛生的に調理が行われているかなどをチェックし、管理をしています。

管理業務の中で私が1番大変だと感じたのは、日々納品される食材の検品でした。みなさまも食材を購入される際、賞味期限や鮮度・状態の確認をされていることと思います。それを毎日納品される食材に対して行います。確認項目はかなり厳しい水準な上、量も膨大なのでひとつひとつクリアしているかチェックするのはかなり大変でした。特に夏場のお野菜や冷凍された食材は、厳しい水準をクリアするために、納入業者様側も大変苦労されていたと思います。


学校での食育

普通の栄養士・管理栄養士さんたちと大きく違うポイントが、この学校での食育。食育は具体的に何をしているのか分かりにくいものであると思います。

・授業
・給食時間中の教室訪問
・食育だより(お便り)の作成
・食育媒体の作成

…などなど

給食の管理に比べてかなりスッキリとしたリストになりました。
食育の授業といっても、社会科の食べ物が出てくる所で栄養教諭が参加したり、家庭科の食に関連した所で授業に参加したり…が主です。栄養教諭が1人で授業をすることもありましたが、実際は担任の先生と一緒に授業することが多かったです。
1番印象的だったのは、小学1年生へ向けた、「給食とは」といった内容の授業を行った時でした。初めての給食に慣れていない子どもたちも多くいましたが、授業を通し、給食を食べることに対して子どもたちのなかで少しずつハードルが下がったような…そんな印象を受けました。また、その後に給食の先生として教室へ行った時は、給食の感想やどんな風に食べたかなどを積極的に言ってくれたのが今でも忘れられません。
また日々の食育としては、給食時間中にクラスを訪問して、クイズ形式で5分くらいのプチ食育を行ったり、子どもたちの食事風景を観察したりしていました。プチ食育につかうための献立に合わせた媒体を、作り・考えることは個人的にとても楽しかったです。
食育だよりは、保護者の方でも目にすることがあると思います。私は毎月発行していましたが、いかに正しい情報を誤解なくお伝えできるか試行錯誤していたので中々時間がかかっていました。現在はインターネットで様々な情報がすぐに手に入る時代です。そんな中、正しい情報をしっかりお伝えすることが重要だと考えていましたので、本や他の栄養教諭の先生方とお話ししたりして念入りに情報を吟味して作成していたのを覚えています。


どこにいるのか、どうやってなるのか

栄養教諭のいる場所は、前述した自校式とセンター方式で異なっています。

自校式:学校にいる
センター方式:選ばれし学校に所属し、主に調理場にいる


大体このどちらかです。
私が経験していたセンター方式では、調理場から小学校へ移動するので、日々の給食時間訪問がかなり大変で、学校へ出向ける日数がかなり限られていました。
また、センター方式の学校では、栄養教諭がいない学校ももちろんあります。依頼があれば授業をしに出向くこともありますが、これが栄養教諭が知られていない大きな要因の1つだと思います。

では次に、どうやってなるのか。
まず栄養教諭の免許を取るには、大前提として栄養士・管理栄養士の資格が必須となります。私は短大で、栄養士の資格を取ると同時に栄養教諭2種免許をとりました。栄養士の勉強にプラスして、教育関係の科目も同時に学習します。さらに教諭免許なので、短期間ではありますが教育実習にも行きます。(栄養士育成の学校ならどこでも良いのかというと、そうでは無いのでご注意を。)
そして、実際に栄養教諭として働き始める方法は2種類あります。
他の教諭と同じ様に採用試験を受けて合格する
臨時の栄養教諭として講師登録を行い採用される

具体的な時期や方法は実際に免許を取ると、分かりやすく詳しい説明をしてもらえるので、ここでは省略します。


まとめとお伝えしたいこと

最後にまとめると、学校の食に関することを色々管理している存在が栄養教諭だということです!

長々と栄養教諭について書いてきましたが、これにも訳がありまして…
実は、栄養教諭とは比較的新しいの制度のため、何をしているか具体的に知ってる方は少ないです。なんなら、栄養教諭がいる学校の先生ですら知らない先生も多くいます。
ですが、栄養教諭は給食や食育に関して様々な働きを沢山考えながら行っています。特に給食に関しては、安心安全な食事を提供できるよう最大限の注意と努力をしていますので、どうかみなさまも栄養教諭という存在を頭の片隅にでも置いてもらえると良いなと思い書いてみました。


さて最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

ぜひ、参考になった方や何か知りたいことなどあれば、お気軽にリクエストなどお伝えください。
また、もし栄養教諭の方がみてくださっていれば、間違っている点や追記した方がいいことがあれば教えてください。

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