フリパラ(フリーランス協会公式note)
物価上昇にフリーランスはどう備えればいい? 今こそ見直したい4つの小さな経費
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物価上昇にフリーランスはどう備えればいい? 今こそ見直したい4つの小さな経費

フリパラ(フリーランス協会公式note)

世界的なインフレ、円高、輸入エネルギーの高騰……。
これらの影響をうけ、国内でもさまざまなものが値上げされています。日々の暮らしのなかで、実感している人も多いのではないでしょうか。

家計の支出が多くなっても、その分収入が増えれば何の問題もないかもしれませんが、今後の収入アップを期待して、これまでのような生活をするのはリスキーです。収入が増えるまでにはタイムラグがありますし、物価上昇はさらに進む可能性があるからです。

そこで考えたいのが、経費の見直しです。本格的な物価上昇の前に経費を減らしておけば、今後の安心につながります。

経費の削減は、できるところから!

コロナ禍でオフィスを手放したり、車を手放したり、固定費を見直す人たちが出てきています。オフィスの家賃や自動車の維持費がなくなれば、確かにコストの大きな削減になるでしょう。
だからといって、以前から、オフィスや車がなくてもいいかな、と思っていた人ならいいのですが、いきなり実行して後で困るようなことになってはいけません。
経費を削減すれば、多かれ少なかれ仕事の仕方も変わります。経費の削減は、少額でもいいので継続できるものを選びましょう。

まずは、この4つの小さな経費を見直してみよう

経費削減しなきゃ!と思っていても、何から手をつけていいか分からない人もいるでしょう。そこで、おすすめしたいのが以下の4つの経費です。一つひとつは少額ですが、1年間積み上げると意外と高額になっている場合がある経費です。いずれも今からでも変えられる簡単なものばかりですので、経費見直しの第一歩にぴったりです。

①会議費

コロナ以降、ミーティングをオンラインに切り替えている人は少なくないでしょう。
フリーランスにとって、オンライン会議のメリットは、なんといっても、移動時間と交通費の削減です。
また、人によっては、カフェ代やコワーキングスペースなどの施設代を支払っていた人もいるでしょう。そういった費用もオンライン会議ならかかりません。
さらに、終わったあとにちょっと食事でも、といったこともありませんから、交際費の削減にもなりますね。

とはいえ、オンラインばかりですと、コミュニケーションが希薄になってしまうなどマイナス面も出てきてしまいますので、時と場合で使い分けるのが良さそうです。
リアルでの顔合わせを仕事の区切りで入れるなど、意識してコミュニケーションをとる機会をつくる必要があるでしょう。

②印刷費

次に、意外と侮れないのが印刷費です。印刷にはコピー用紙やインク代がかかります。紙は今後値上がりすると言われていますし、インク代もいつ値上がりするか分かりません。

今、世の中はDX化に舵を切っていますので、これを機に、PCモニターで作業できるものは、できるだけ印刷せずにすませるように習慣化してみるのもよいでしょう。
紙での作業が少なくなれば、ペン、ポストイット、修正テープ、などの文房具の節約にもなります。

また、紙の資料を郵便で送る場合は、用紙代だけではなく送料もかかります。当然、梱包にもコストがかかります。最近は、PDFをメールに添付する人も増えていますので、請求書など、今まで郵送でやり取りしていた相手に対して、PDFへの切り替えを提案してみてはいかがでしょう。

③金融機関の振込手数料

3つ目は、金融機関の振込手数料です。1件あたり数百円ですので、気にしていない人もいるかもしれませんが、1年にすると意外とまとまった金額になります。

メガバンクなどのインターネットバンキングを利用すると、同じ金融機関であれば、振込手数料が無料になる場合が多くあります。また、ネット銀行であれば、「他行あて振込みが月に◯回まで無料」という特典を用意しているところもあります。今後に備えて、こうした特典を賢く利用したいものです。

余談ですが、個人事業主のフリーランスの方で、個人名義の口座を仕事用に利用している人もいるでしょう。ただ、経費と家計費の把握をきっちりするためにも、金融機関の口座は、仕事用とプライベートを分けることが基本です。まず現状把握をすることが、ムダな経費や家計費を浮き彫りにするために必要不可欠だからです。
名義は個人名でも、仕事用と決めた口座をプライベートに使わないように管理することが大切です。

④光熱費

輸入エネルギーが値上がりしており、その影響で電気代が値上がりしています。
これから暑い夏に向かい、エアコンは必須です。そのため電気代が高いのは仕方ないと思ってしまいがちですが、高いからこそ節約すれば効果が大きくなります。

エアコンは付けたり消したりせず、省エネモードでつけっぱなしにしておくほうが電気代は節約できます。熱を遮断するカーテンを使うと、夏は外気の熱が入りにくく、冬は部屋の中の熱が逃げないのでオススメです。
いっそオフィスや自宅にいない、という方法もあります。仕事にもよりますが、涼しい図書館や公民館など、リーズナブルに使える場所を探してみるのも面白そうです。

また、自宅で仕事をしている人は、電気代の一部を経費計上するのをお忘れなく。一般的な考え方としては、自宅にいる時間を仕事とプライベートで分けて、仕事2:プライベート8なら、電気代の2割は経費にできます。経費にして家計費を節約、そして節税もできる方法です。

以上、簡単にできるけれど、意外と見過ごしている4つの経費を紹介しました。
ムダな支出かどうかを意識して過ごすことは、事業に必要な支出は何かに気づくことでもあります。先の見通しが見えない時こそ、支出に敏感になり、戦略的に経費を使っていく(自分の事業に投資していく)姿勢が求められるでしょう。

「経費計上しているか」の見直しも大事

すでにフリーランスの方であれば、言わずもがなだと思いますが、家賃や住宅ローンを経費に計上することは重要です。

家賃や住宅ローンは、仕事場を確保するためのコストです。
将来自宅とは別にオフィスを構えるにしても、現在のコストを把握しておくことで、次のステップが具体的に見えてきます。

そして、経費計上することで、節税にもなります。 所得税は、収入から経費を差し引いた利益にかかることを思い出してください。同じ収入なら差し引く経費が多い方が、利益が少なくなるので税金も抑えることができるからです。

経費にできる金額は、仕事場にしている面積の割合に応じて計算します。仕事場3:プライベート7なら、家賃の3割を経費にできます。

また、持ち家で住宅ローンを払っている場合は、以下のような費用が経費にできます。
・住宅ローンの利息
・固定資産税
・建物の減価償却費
・火災保険

これらの費用も、家賃の計算と同様に仕事場の割合に応じて経費にします。
ちなみに、住宅ローンの元金部分は経費にできませんので注意が必要です。

また、住宅ローン減税を利用する場合の注意点があります。「床面積の2分の1以上の部分が専ら自己の居住の用に供するものであること」という条件があるため、仕事場を自宅の半分より広いスペースにしてしまうと、住宅ローン減税を受けられなくなります。
また、住宅ローン減税は、仕事場の分は対象外です。仕事場3:プライベート7であれば、減税対象は7割分だけです。

そのほか、シンプルな節約方法として、家賃の値下げ交渉、住宅ローンの繰上返済や借り換えもあります。
賃貸住宅で、給湯器や照明など、普通に使っていて不具合が生じたら家主さんに直してもらえます。もし、修理しても元通りにはならなかったら、家賃交渉も考えてみましょう。家賃は毎月のことなので、5000円の値下げでも1年で6万円です。

住宅ローンは、繰り上げ返済や借り換えで支払い額が減らせる場合があります。
各金融機関でシミュレーションできますので、利用してみるといいですね。検討する際には、家計全体で考えることがコツです。ローンの返済金額が減らせるからといって、貯蓄のほとんどを繰り上げ返済にあててしまい、急に資金が必要になった時に困った!とならない額に返済計画を立てるようにしましょう。

そのほか、経費に計上できるもの

今まで家計費から支出していた費用の中でも、仕事で使っているものであれば経費として計上できるものがないか、見直してみましょう。
たとえば、自動車関連や、携帯電話、インターネット通信も、仕事とプライベート両方で使っているなら、家賃のように割合で分けて計上することができます。

また、フリーランスであれば食事をしながら打合せをするなど、外食費の一部が経費となる場合もあります。その際はレシートや領収証を取っておくのは基本中の基本です。余力があれば、何のために誰と打ち合わせしたのか、記録しておくと安心です。

家計費と混在しがちな経費を計上する際のポイントは、事業で必要な支出だということを明確に示せるかどうかです。自分の中で線引きをしっかりしておきましょう。

以上、経費の話をしましたが、経費が多くなりすぎて、利益が少なくなりすぎるのは考えものです。
利益が少なくなれば税金が少なくなりますが、収入が少ないと判断され、新たなローンが組みにくくなったり、転居がしにくくなったり、といったデメリットもあります。
経費は、あくまでも利益を出すために必要な費用と捉え、経費が過大になる本末転倒には注意してくださいね。

タケイ啓子
ファイナンシャルプランナー(AFP)。36歳で離婚、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職し、営業を経験。その後、保険の総合代理店に転職し、保険の電話相談業務に従事。生命保険の見直し相談や、保険のしくみの解説などを中心に、約1万件の相談に応じる。
順調に思えたが、43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。


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