束松陽子

ディスレクシアでHSS型HSPの特性を持つ娘が、オレゴン州ポートランドにあるデモクラテ…

束松陽子

ディスレクシアでHSS型HSPの特性を持つ娘が、オレゴン州ポートランドにあるデモクラティックスクールで学んだこと。そして親の気づきなどを綴っていきます。アメリカのデモクラティックスクールの取り組みや、自主教育についての勉強を続けています。

最近の記事

友達関係に悩む娘に、アイビーからのアドバイス

アメリカも新学期が始まり、久しぶりに学校のスタッフ、アイビー(という名前にしておきます)にメールしてみました。 娘の様子も伝えたかったし、学校の変化も聞きたかったからです。 アイビーは娘だけでなく私たち家族にも親切にしてくれたスタッフです。 彼女も移民で、英語を話せない状態で学校に来た娘に、なにか自分と重なる部分があったのかもしれません。 娘は彼女を誰よりも慕い、私も彼女に苦しい胸の内を聞いてもらったりして、今はお互いの家を行き来する大切な友人になりました。 親ができるこ

    • 娘がえらんだ日本の学校

      ずいぶん間が空いてしまいました。 この2ヶ月半、何をしていたかというと、新しい学校に通う娘のケアとか、自身の仕事の繁忙期をこなしたりとか、3年ぶりの日本の夏を楽しんだりとか、書くことから距離をおいて、日々の生活にフォーカスしておりました。 「~ねばならない」「~しなくちゃいけない」をいったんやめて、自分のやりたいことを優先させています。自分を甘やかす、いたわる、が、今の自分のテーマで(笑)。 さて、久しぶりに書きたいな、と思うことがありました。 それは、娘が通う学校につ

      • こんな学校に通っていました③:異年齢ミックスのよいところ/注意点

        異年齢ミックスといっても、やはり自分と年の近い子どもたちが自然に集まります。 5,6歳グループ、7~9歳グループ、10~13歳、14~18歳…そう、いくつか年の近い生徒たちのグループができて、それぞれで行動することが多いのです。学習内容も、だいたいこのグループを目安に調整されていました。 よいところ/低学年グループの場合 上の年齢にあこがれを持つことじゃないでしょうか。自分のロールモデルになる人を、自然に探していくようです。娘も、ビリー・アイリッシュのようなかっこいい中学

        • こんな学校に通っていました②:こんな教室がありました

          番外編が多かったのですが、軌道修正して…。 今回は、学校の様子を書こうと思います。 5歳から18歳までが同じ校舎で学ぶと言うと、まず聞かれるのが 「教室はどうなってるの?」です。 私も、5歳と18歳の子どもが、数学の授業をとったら、同じ教室で授業が行われるのかしら…なんて思っていました。 もちろんそんなことはなくて、能力別にわけて行う授業と、異年齢ミックスで行う授業があります。 それを可能にするための教室わりは、このようになっています。 グレートルーム オールスクールミ

        友達関係に悩む娘に、アイビーからのアドバイス

          長期間、心の健康を保ちながら家族全員が家にこもる方法

          久しぶりのポスト。 ようやくnoteの続きを書けるくらい、落ち着いてきました。 4月に入り、娘の、日本での学校も決まって大移動。このストレスフルな状況の中、引きこもり生活を送りつつ新居に移りました。 その間、私だけじゃなく家族全員が、心も身体も省エネ状態で過ごしていたんですが、これ、誰から言われることもなく、それぞれが自然にそうなっていたんです。これまでも、家族全員が自宅で引きこもって過ごす期間が長かったので、身についているんだなぁ、と。今日は、番外編で、我が家の引きこもり

          長期間、心の健康を保ちながら家族全員が家にこもる方法

          こんな学校に通っていました①:自主教育と民主主義

          先に学校閉鎖の話を書いてしまったので、ちょっと巻き戻し。 娘が通っていたデモクラティックスクールはこんな学校でした。 self-directed education(自主教育)を大事にする学校だった学びは与えられるものではなく、自らつかみ取るもの、という考え方がベースにありました。 学びたいという気持ちは、常に自分の内側から湧き出るもので、強制されるものでもジャッジされるものでもない。 学びへの扉はいつでも開かれていなければならない。 このような理念があり、娘の学校には

          こんな学校に通っていました①:自主教育と民主主義

          学校閉鎖(アメリカの場合)

          2月末、日本中が休校要請でバタバタしていたように、先週末からアメリカでも同じようなパニックが起こっています。 本当はもっと、デモクラティックスクールの基本的な情報から書いていこうと思ったのですが、まさにいま渦中にあって、学校のいろいろな対応が目に見えてきたので、書き留めて置こうと思いました。 話がどーんと飛んじゃうのですが、緊急時、デモクラティックスクールはどのように対応したのか、できるだけシェアしたいと思います。 今後のアイディアソースになったり、別の何かで応用できること

          学校閉鎖(アメリカの場合)

          小さな声でも、あげてみる

          今年は自主教育やデモクラティック教育についての勉強をすると決めて、そのイントロダクションのような記事を、一番最初にポストしました。 実は書き始めるまでにいろいろな葛藤があって、「今日もできなかった」「明日はできるだろうか」と悶々とする毎日を過ごしていたんです。 私がやりたいこと、情熱を注ぎたいことは、素人がどうにかできるような分野ではなくて、専門家でもないあなたがどうして?と、言われたり 茶化されたり笑われたりするんじゃないかと、本当に怖かった。 そしてそれをはね返せる

          小さな声でも、あげてみる

          ディスレクシアでHSP。娘とわたしたち家族が選んだ学校

          2018年の春から2020年の1月末まで、アメリカ・オレゴン州ポートランドに滞在していました。 移住時、娘は7歳になったばかり。小学校1年生でした。そして9月から現地のデモクラティックスクールに通うことになります。 娘のことをちょっと幼い頃からこだわりが強く、好きなものにはとことんのめり込むタイプ。そんな彼女がディスレクシアだとわかったのは保育園の年長になるころでした。毎月のべ300冊もの本を読んでいるにもかかわらず、文字にまったく興味を示さない。語彙力はあるのに、おかしい

          ディスレクシアでHSP。娘とわたしたち家族が選んだ学校