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【書評・要約】人を操る禁断の文章術

今回はメンタリストDaigoさんの『人を操る禁断の文章術』について書こうと思います。

この本は文章の持つ力によって自分の要求を通したり、心に響くキャッチコピーを考えたりするハウツー本です。


結論を一言で

この本の結論は、「文章によって読み手に想像させ、行動させよ」です。
具体的にどうすれば想像させられるのか、以下引用と具体例を交えて解説します。


心を動かす文章の3つの原則

著者のDaigoさんによると、心を動かし、行動を促す文章には3つの原則があるといいます。それは、

1.あれもこれもと書き過ぎないこと。
2.きれいな文章を書こうとしないこと。
3.自分が書きたいことを書かない。

です。理由を簡単に解説していきます。

原則その1は以下のような人の習性を利用したものです。


人は、受け取った情報が足りないときは想像や予測で判断する習性があります。

例えば、マスクをしている人は実際の顔よりかっこよく、かわいく見えるという経験があると思います。あれはマスクによって顔の情報が不足することにより、その隠された素顔を自分の理想によって埋めようとしているからです。
これと同じことを文章でもやろうというのが原則その1です。

原則その2は言い換えると、定型文のようなかしこまった表現ではなく、話しかけるように感情を揺さぶる文章を書け、ということです。
本書の例をひとつ引用すると、

×「成功しているコンサルタントの仕事術、お教えします」
○「気になりませんか?   年間報酬3000万円が 10 年続くコンサルタントだけが知っている仕事の習慣」

下の文章だと読み手の「どれどれ」という顔が目に浮かびますよね。形式ばった文章ではなく、感情に働きかけようというのが原則その2です。

原則その3は、刺さる言葉は自分の中にはない、読み手の中にあるということを言っています。相手の年代や趣味、悩みなどをリサーチし、そこに合わせた文章を書くということです。以上が3つの原則の解説です。


欲求に刺さるテーマ

しかし原則が分かっても何について書けばいいのかわからないという悩みもあります。それに対して本書では「7つのトリガー」として人の欲求に関するテーマを挙げています。ここでは簡単に2つ紹介したいと思います。

みんな一緒

これは難しく言うと「社会的証明」、簡単に言うと「みんながしていることは正しい」です。本書でのたとえを引用すると、

「ご存じですか? 今、 30 代の人たち 40%がすでに家を購入しています」

これによって家の購入を全く視野に入れてなかった人も焦って購入を考えると思います。これは強いトリガー、話のテーマになります。

承認欲求

人から認められるのはいつだろうと、いくつになろうと嬉しいですよね。これは有名ですが「承認欲求」が満たされるからです。

これを文章で使うと例えばこんな感じです。

「課長、昨日はお時間いただき、ありがとうございました。 自分はあんなに敷居の高いバーに行ったの、じつは初めてでした。 またよろしくお願いします」

「初めて」や、「変わりました」というフレーズは承認欲求をくすぐり、喜んで動いてくれます。少し前に話題になった、できる女のさしすせそ も似たようなものですね。

このようにトリガーは、人の欲求に刺さる内容となっているので意識して盛り込むだけで簡単に感情を揺さぶる文章が書けます。

具体的な行動

これらを踏まえてどう行動すればいいのか。一番簡単なのは、まずは上記の3つの原則だけを意識することです。繰り返しになりますが

1.あれもこれもと書き過ぎないこと。
2.きれいな文章を書こうとしないこと。
3.自分が書きたいことを書かない。

これを意識するだけでも大きく変わります。ぜひ今からやってみてください。

一番刺さった言葉

ちなみにこの本を読んで個人的に刺さった文章はこちらです。

文章を書くときのスタート地点は、「相手にどんな行動をして欲しいか」を考えることです。

このノートは自分のアウトプットの練習でもありますが、漫然と描くだけならメモ帳でも一緒です。読んでる方のフィードバックなどインタラクティブな交流をするためも始めた理由の一つなので、この言葉を受け止めながら意識して書いていこうと少し反省しました(´・ω・)

まとめ

・読み手に想像させろ

・心を動かす文章の3つの原則

・欲求への訴求は時代や年代を超えても使える

以上が『人を操る禁断の文章術』の個人的要約と感想です。

この他にも7つのトリガーの残り5つや、そのまま使える具体的なテンプレートなども載っていますのでぜひ読んでみてください。

想像してみてください。文章を練るだけで自分の要求が通る世界を。
書籍に書いてあることを実行するだけでその世界に近づきます。

似たような本だと、『伝え方が9割』なんかもおすすめです。

↑kindle 版はセールで約半額になっています(5/11現在)


これからも本の要約をメインに発信していこうと思うので、おすすめの本や要約してほしい本がありましたらコメントください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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